ドコモ新料金プラン契約者、Amazonプライム1年間無料 ──「通信とサービスの融合」進む理由

広がる通信プランとサービスの融合

通信プランとサービスの融合が進む(図版の例はその一部)。なお、LINEとのシナジーは現時点で確定したものはない。

Business Insider Japan

NTTドコモは11月26日、同社の回線契約者向けの取り組みとして、EC大手のアマゾンとの提携を発表。特典「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」などを12月1日9時から実施する。

今回の提携により、NTTドコモが6月から展開している新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」の契約者に対し、アマゾンが展開している年額4900円もしくは月額500円の有料サービス「Amazonプライム」の会員資格が1年間付与される。

「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」詳細

ドコモのプランについてくるAmazon プライム

新料金プラン向けの特典「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」

  • 12月1日9時から受付開始、終了時期未定。
  • 「ギガホ」契約者が対象(開始初期は「ギガライト」も対象)。
  • 既に新料金プランを契約しているユーザーも対象。
  • 特設サイトでエントリーした対象者に1年間分のAmazonプライム会員資格を付与。
  • 現在、Amazonプライムに契約中のユーザーも、現行の契約終了後に1年間分が無料になる。

「Amazon d払いでdポイント5倍還元」キャンペーン

Amazon d払いでdポイント5倍還元キャンペーン

新料金プラン向けの期間限定キャンペーン「Amazon d払いでdポイント5倍還元」キャンペーン。

  • キャンペーン期間は、12月1日9時から2020年3月31日23時59分まで。
  • 「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」にエントリーし、かつ本キャンペーン専用サイトでのエントリーも必要。
  • 期間中は、アマゾンでd払い(電話料金合算、dポイント、ドコモ口座)を使うと、通常時の5倍のdポイントを付与(通常時は1%還元)。
  • 付与上限は月間で3000ポイント。
  • キャンペーンによる+4%分はdポイント(期間・用途限定)として付与され、有効期限は付与から3カ月間。

ドコモの狙いは、新料金プランへの移行

ドコモとアマゾンジャパンの社長

NTTドコモ社長の吉澤和弘氏(左)とアマゾンジャパン社長のジャスパー・チャン氏。

今回の取り組みのポイントは、「新料金プランの契約者のみを対象」としている点だ。

NTTドコモは非通信領域として、映像配信サービス「dTV」「DAZN」「Disney DELUXE」や決済サービス「d払い」を手がけているが、いずれもKDDIやソフトバンク、格安SIMのユーザーも無料のdアカウントを作成することで利用できる。

新料金プランの契約数

NTTドコモは新料金プランの契約数拡大を進めている。

今回の新しい特典の開始にあたり、NTTドコモ社長の吉澤和弘氏は「新プランの魅力を高めるため」と説明。また、「(d払いの)ネットでの決済の中では(アマゾンの占める割合が)1番大きい」と、アマゾンとNTTドコモ契約者の親和性の高さをアピールした。

同社は2019年度中に新料金プランの契約者数を1700万人まで引き上げることを目標に掲げている。発表会では現在の契約者数について「まもなく1000万」と公表するなど、目標に向かって順調に推移していることを公表。今回の取り組みにより、旧プラン契約者の移行や新規契約獲得を加速させたい狙いがある。

日常に近いサービスと通信の融合が進む

Amazonプライムのサービス

「Amazonプライム」のサービスは幅広く、NTTドコモが展開しているサービスと“被る”部分は複数ある。

今回のNTTドコモとAmazonの取り組みのような、自社内に競合するサービスがあったとしても、他社と手を組み料金プランや特典として提供する仕組みは、トレンド化している。

例えば、KDDIの場合は2018年5月にネットフリックスとの提携を発表。ネットフリックスの視聴プランと通信プランがセットになった「auデータMAXプラン Netflixパック」などを展開している。

ソフトバンクの場合は、他社との提携というより、自社グループ内での取り組みが目立つが、ソフトバンクやワイモバイルユーザーを対象に「Yahoo!プレミアム」(月額508円、税込み)が無料で使えたり、決済サービス「PayPay」の還元キャンペーンの対象とするなど、活発的に連携を行っている。

KDDIとネットフリックス

KDDIは2018年5月29日にネットフリックスとの提携を発表している。

このような取り組みが加速する背景には、総務省の「解約金1000円」「割引上限3万円」などの新しい規制の存在がある。

総務省は規制により、ユーザーの流動性を高め、通信業界内の競争を促す狙いを持っているが、事業者側としては解約率はなるべく低く、かつ通信本体の料金プランも必要以上に下げたくはない。

通信事業者側は、Amazonやネットフリックス、ヤフーのようなユーザーに日常に近いサービスがおトクになる「特典」を用意することで、他社への流出を抑えたい思惑がある。

(文、撮影・小林優多郎)

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