「公開情報をプレゼンしただけ」…北朝鮮渡航で逮捕された技術者をイーサリアム考案者が擁護

北朝鮮でブロックチェーンについて話して逮捕

イーサリアム創設者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)。

Getty Images/John Phillips

  • 暗号通貨イーサリウムのメンバーの一人が北朝鮮を訪問して技術的な講演をし、北朝鮮が制裁を逃れる手助けをしたとしてFBIに逮捕、起訴されたことでコミュニティは混乱している。
  • イーサリアム財団で働くバージル・グリフィスは、平壌で行われた暗号通貨の会議で講演を行い、アメリカの対北朝鮮制裁に違反したとして、11月29日に起訴された。
  • イーサリアム創設者のヴィタリック・ブテリンはグリフィスを擁護し、アメリカが弱さよりも強さを示し、純粋で有害な腐敗に焦点を合わせることを望んでいると述べた。
  • 国連の専門家は、北朝鮮のハッカーが国家の資金調達のために大量の暗号通貨を盗んでいると述べている。

北朝鮮がアメリカの制裁を逃れる手助けをしたとして専門家が逮捕されたことで、暗号通貨コミュニティは憤慨している。

バージル・グリフィス(Virgil Griffith)は、ビットコインに匹敵する暗号通貨であるイーサリウム財団(Ethereum Foundation)で働いている。彼は、北朝鮮の平壌で開催された暗号通貨の会議で講演を行い、技術情報を提供したとして、連邦検察当局によって起訴された。

アメリカの法律は、市民が北朝鮮に物品やサービスを提供することを禁じている。検察当局の発表によると、グリフィスと他の会議参加者は、北朝鮮がブロックチェーンや暗号を使ってアメリカの制裁を回避する方法について話し合ったという。

バージル・グリフィス

バージル・グリフィス

Virgil Griffith

12月1日(現地時間)、イーサリアムの共同設立者であるヴィタリク・ブテリン(Vitalik Buterin)は同僚を擁護し、彼を裏切ることはできないとツイッターで述べ、イーサリアム財団はグリフィスの北朝鮮渡航の費用を支払っていないと付け加えた。

「地政学的なオープンマインドは美徳だ」とブテリンは述べた

「子どもの頃から邪悪な敵であると信じるように教え込まれたところへ行き、彼らの話を聞くのはすばらしいこと。すべての人々がそうすれば世界はよくなるだろう 」

彼はまた「バージルがやったことは、北朝鮮が悪いことをするのに本当に役立つとは思わない。彼はオープンソースソフトウェアに関する公開情報に基づいたプレゼンテーションしただけ。ハッキングなどの高度な指導はなかった 」と述べた。

起訴状によると、グリフィスは国際緊急経済権限法(International Emergency Economic Powers Act)に違反したとして起訴されており、最高20年収監される可能性がある。

ニューヨーク・タイムズによって2008年に「インターネットの謎の男」と言われた36歳は、4月に平壌で行われた会議にも政府の許可なしに出席したと言われている。

しかし、ブテリンはグリフィスを弁護し、6つのツイートを投稿した

6.だから、私は、米国が弱点ではなく強さを示し、プログラマーが公開情報を語るスピーチについて追いかけるのではなく、すべての国が苦しんでいる本物で有害な腐敗に焦点を当てることを望む。

北朝鮮は、いくつかの主要な暗号通貨ハッキングの主犯であり、その利益を国家活動の資金にしていると広く信じられている。 ロイターが8月に公開した国連報告書によると、北朝鮮のハッカーは核開発の資金を調達するために、金正恩の指示で銀行や暗号通貨から20億ドルを盗んだという。

ブテリンは、グリフィスを擁護した唯一の技術者ではない。ハッキングに焦点を当てた雑誌「2600」の編集者、エマニュエル・ゴールドスタイン(Emmanuel Goldstein)は、会議に出席して暗号通貨の概念を話すことが今は犯罪なのか、とツイートした

[原文:The cryptocurrency community is up in arms after a US citizen gave a talk on blockchain in North Korea and was then arrested

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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