アメリカとヨーロッパの貿易戦争激化…イギリスもテック大企業に課税する方針

イギリスのボリス・ジョンソン首相(左)とアメリカのドナルド・トランプ大統領。

イギリスのボリス・ジョンソン首相(左)とアメリカのドナルド・トランプ大統領。

Getty

  • イギリスのボリス・ジョンソン首相は、ドナルド・トランプ大統領がフランスが大手オンライン企業に対して課税すればフランス製品に関税を課すと脅しているにもかかわらず、同様の税を導入を進めることを約束した。
  • ジョンソン首相は12月3日、「巨大なデジタル企業のこの国での巨大な収入を考えて、彼らが支払う税金の額を検討する必要がある。より公平な貢献をしてほしい」と述べた。
  • この税により、大手オンライン企業は2020年4月からイギリスの売上に2%の税を課税されることになる。新たに発表されたイギリス保守党のマニフェストには、この税を実施するという公約が示されている。
  • BBCによると、この税はイギリスの財源として年間5億ポンド(約714億円)近くを徴収することになるという。

イギリスのボリス・ジョンソン首相が、大手オンライン企業への課税を推進すると明言したことで、欧州とアメリカの貿易戦争が激化するリスクが高まった。

フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)前財務大臣が最初に提案した、いわゆるデジタルサービス税は、大規模なオンライン企業に対し、2020年4月からイギリスにおけるの売上の2%に相当する税金を課すというもので、フェイスブック、グーグル、アマゾンなどの有名なテック企業の多くに適用される。これを実行するという公約が、新たに発表された保守党のマニフェストに示されている。

ジョンソン首相は、フランスが2019年7月に同様のデジタルサービス税を承認した後、24億ドル(約2600億円)相当のフランス製品に最大100%の関税を課すと警告したトランプ大統領に反感を買う危険性がある。

フランスのデジタルサービス税は、売上が全世界で7億5000万ユーロ(約905億円)以上、フランスで2500万ユーロ(約30億円)以上のデジタル企業に3%の税を課すもの。

BBCによると、この税は2019年初めまで遡及し、約4億ユーロ(約483億円)の税収が見込まれている。アマゾンはすでに反撃に出ており、フランスでの販売手数料を3%値上げした。

アメリカのドナルド・トランプ大統領(左)とフランスのエマニュエル・マクロン大統領。

アメリカのドナルド・トランプ大統領(左)とフランスのエマニュエル・マクロン大統領。

AP Photo/Francois Mori

トランプ政権が課税対象にしようとしている商品はさまざまだが、その多くはフランス製のようだ。アメリカ通商代表部のロバート・ライトハイザー代表は、チーズ、ハンドバッグ、化粧品、スパークリングワインなど、追加関税の対象となる製品のリストを発表した。

トランプ大統領は12月4日、NATO(北大西洋条約機構)首脳会議の席で「ワインにはすでに税金がかかっているし、他の(フランス製品への)課税も予定されている。できればそうしたくないのだが、そうなるだろう。問題を解決するか、相互に利益をもたらす税金を出すかだ」と述べた。

[原文:Boris Johnson backs big tech tax despite Trump's threats, and risks escalating transatlantic trade war

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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