Reuters
発売前のiPhoneについて精度の高い予測を提供し、「iPhoneの預言者」として知られるアナリストのミンチー・クオ(郭明琪)氏が6日、2020年と2021年に発売される新iPhoneの予測を発表した。全機種が5Gに対応するほか、2021年の最高級機種はライトニングポートがなくなると予測している。詳細は以下の通り。
【2020年の予測】全機種5Gに対応、iPhone 12は4モデル
アップル丸の内でのiPhone 11の展示。
撮影:伊藤有
- iPhone 12は全機種にQualcomm X55モデムチップを搭載し、5Gをサポートする。
- 5Gの周波数帯「サブ6GHz」「ミリ波」に両対応する機種はアメリカ、カナダ、日本、韓国、イギリスの5カ国で発売。
- 5Gを導入していない、あるいは普及していない国向けには、サブ6GHzの機能を無効にし、端末のコストを下げる。
- 「5.4インチの有機ELディスプレイ+デュアルカメラ搭載」「6.1インチの有機ELディスプレイ+デュアルカメラ搭載」「6.1インチの有機ELディスプレイ+トリプルカメラ、ToFセンサー搭載」「「6.7インチの有機ELディスプレイ+トリプルカメラ、ToFセンサー搭載」の4モデル構成になる。
クオ氏はこのほか、2020年前半にiPhone SE2が発売されると、以前から予測している。サイズは4.7インチで有機ELディスプレイを採用。iPhone SEの後継機種だが、筐体はiPhone 8に近くなるとしている。
【2021年の予測】最高機種はLightningポートがなくなる
アムステルダムのアップル直営店。
撮影:伊藤有
- 2021年前半に「iPhone SE2 Plus」を発表する。ディスプレイは5.5インチか6.1になる。Face IDは搭載されず、Touch IDが側面の電源ボタン近くに配置される可能性がある。
- 販売台数を上げるため、最高級機種とそうでない機種の違いを明確にする。2021年後半に発売される最高級機種はLightningポートをなくし、完全にワイヤレス化されるだろう。
クオ氏は、5G対応やデザインの改良によってiPhoneの売り上げが今後2年間好調に推移すると予測。2020年の出荷台数は前年比6%増の2億500万〜2億1000万台、2021年は同8%増の2億2000万〜2億5000万台と予測した。また、年前半にSEシリーズを発表することで、サプライヤーの利益を高められるとも指摘した。
(文・浦上早苗)