ミクシィ、渋谷スクランブルスクエアの新オフィス公開。移転きっかけに苦境脱出目指す

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新オフィスについて説明するミクシィの木村弘毅社長。

撮影:大塚淳史

mixi(ミクシィ)は12月10日、渋谷スクランブルスクエアの新オフィスを報道陣に公開した。ミクシィのオフィスは現在、東京都渋谷区に複数箇所、点在する。それら全てを新オフィスに集約していく。順次移転作業を進め、2月に完了し、2020年3月1日に登記変更する。

11月にオープンしたばかりの渋谷駅直結の高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」(地上47階建)は、オフィス機能と商業店舗が入った複合施設。ミクシィはビルの28階から36階に入る。同ビルには他にもWeWorkやサイバーエージェントなども入居する。

木村社長「すべてはコミュニケーションのために」

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新オフィスのコンセプトは「For Communication」。

撮影:大塚淳史

ミクシィの木村弘毅社長は、新オフィスのコンセプトについて「For Communication(すべてはコミュニケーションのために)」と定め、「Meet Up」「Switch Up」「Dream Up」の3つを意識した設計にした。

「事業拡大で分散したオフィスを集約するという目的もあるが、自分たちのコミュニケーションのありかたについて設計する必要があった。いかに人が集まりやすい場所になるのか、いかに気分転換にしやすい場所になるのか、いかに新たな発想が生まれるクリエイティブな場所になるのか」

新オフィスでは、オープンミーティングスペースを数多く設置しており、また、思い立ったらすぐコミュニケーションをとれるように内階段を設置した。

オフィスの総面積は2万6602.2平方メートルで、現在のオフィスの面積を合わせても倍になるという。従業員1人当たりの有効スペースが増えることで、ゆとりをもたせた。移転一時費用は40億円になる見込み。好立地の新築高層ビルで面積も増えるということで、賃料も上がる。

新オフィスに込めた期待は柱となる新規事業の創出?

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説明をする大澤弘之取締役(中央)。

撮影:大塚淳史

ミクシィはここ数年、次の収益の柱を模索している。ソーシャルゲーム「モンスターストライク」というヒット作を持つものの、なかなか次の収益源が育ってこない。2013年のサービスインから丸6年以上が経ち、モンスト自身の収益力も下がってきている。

ミクシィの2019年上期の売上高は468億円、純利益は21.92億円の黒字だが、前年同期比で売上高34.1%減、純利益84.0%減と急減している。

厳しい状況下での「固定費負担増」覚悟の移転からは、なんとか新規事業を生み出したいという姿が垣間見える。

2年前から新オフィス移転のミッションを担った大澤弘之取締役執行役員は、

「コミュニケーションをしやすくすることを重視した。今は歩いて5分、10分と(それぞれ)離れたオフィスになるので、わざわざ会いに行くとはならない。(オフィスを集約させ)多様なコミュニケーションを実現することで、アイデアが交わったり生まれたりする機会を生み出せると思う」

と説明した。また、渋谷にこだわった理由について、

「我々はこれまで渋谷を拠点にミクシィやモンスターストライクといったサービスを生み出してきた。長くいるので愛着もある。業界の人だけでなく、さまざまなクリエイターが集まってくるこの街から、新しいものを生み出せると考えている」

と話した。

新オフィスにはビュッフェ式の食堂、カフェコーナーもあり、ソファなどリラックスできるスペースも多い。従業員にとっては楽しめるオフィスには違いない。あとは期待通り、次の柱を創出できるかだ。

来客者を迎える巨大LEDパネル

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撮影:大塚淳史

エレベータを降りて36階のエントランスに入ると、幅約24メートル、高さ2.7メートルのLEDパネルが現れる。ゲームやスポーツなど事業に関連する映像を投影する。また、クリエイターとコラボレーションした映像コンテンツや、来客者の動きに反応して変化する双方向的映像コンテンツの投影も予定する。

セミナールーム

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撮影:大塚淳史

セミナールームは2カ所ある。決算会見やイベントなどを行う。

面積が倍となった新オフィス

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撮影:大塚淳史

既存のオフィスに比べ面積が倍となり、従業員向けのオフィスは28階から34階で計2900席ある。12月から2月にかけて順次移動する。

こだわりのコンセント設置

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撮影:大塚淳史

担当者いわく、デスクに設置したコンセントは真ん中に置けるように、電源タップを引っかける工夫をしたという。

木村社長も従業員と並んだ席

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撮影:大塚淳史

各席やロッカーには電子ネームプレートが貼られる。また、ミクシィでは社長室がなく、写真のように木村社長の席も他の従業員と同じように並ぶそうだ(写真は、内覧会向けに便宜上表示)。

来客用の会議室は大小合わせて計55室。従業員用会議室も。


会議室

来客用の会議室。

撮影:大塚淳史

来客用の会議室は計55室あり、6〜24人までの利用に対応する。各会議室の入り口には予約管理用のiPadが設置され、利用状況をリアルタイムで把握できる。

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従業員用の会議室はカーペットなどが異なる。

撮影:大塚淳史

一方、従業員用の会議室は28階から34階のオフィスフロアにあり、計99室。最大20人入れる会議室もある。床のマットは、芝生っぽく見せてある。

デシジョンルームの巨大LEDディスプレーその1

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撮影:大塚淳史

「Decision Room(デシジョンルーム)」の壁に大型LEDディスプレーが2台設置されている。制作した動画やコンテンツを大画面で写せるため、確認に使用できる。こちらではモンストを4台同時に表示していた。

デシジョンルームの巨大LEDディスプレーその2

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撮影:大塚淳史

「Decision Room(デシジョンルーム)」にある、ゲーム表示していたディスプレーとは別のディスプレー。ミクシィはサッカーJリーグ・FC東京のスポンサー企業。動画も制作している。

VTuber向けスタジオやサウンドスタジオも

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撮影:大塚淳史

撮影スタジオやサウンドスタジオもある。撮影スタジオではVTuber向けの映像も撮ることができ、サウンドスタジオではゲーム用の音楽の制作も可能。なお、旧オフィスにもサウンドスタジオはあった。

リラックスしすぎそうなスペース

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撮影:大塚淳史

新オフィスではリラックススペースを各所設置している。特に35階のはリラックスしすぎて仕事そっちのけで楽しめそうな雰囲気だ。

防音のフォーンブース

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撮影:大塚淳史

仕切り壁も少ないオフィスだが、もし雑音をシャットして電話や集中したい時用のフォーンブースがある。写真の設備は2人用だが、1人用のもあった。

思わず遊びたくなるスペース

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撮影:大塚淳史

オフィスの一角にリビングのようなリラックススペース。思わずゲーム機を設置して遊びたくなってしまう雰囲気。

「ミクシィ専用ローソン」も入居する

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撮影:大塚淳史

35階にはローソンが入り、夜8時まで従業員向けに営業する。食堂は午後4時で終了するので、何か食べたくなったらこのローソンで買うことになりそうだ。

ビュッフェ式食堂は1グラム1円

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撮影:大塚淳史

35階には食堂が入る。サラダやパスタ、唐揚げなどの一品が並び、ビュッフェ方式で選べる。1グラム1円で電子マネーで支払う。他にも、御飯、みそ汁、カレーライスもあり、種類が豊富。現在のオフィスでも弁当が1コイン(500円)で買え、同様の値段設定を意識したという。

オフィスから見える東京の町並み

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撮影:大塚淳史

28〜36階に入る新オフィスからは東京が一望できる。2020年の東京オリンピックの舞台となる新国立競技場も見えた。

内覧会に来た記者たちに人気だったのは……

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撮影:大塚淳史

新オフィス内を内覧していると、グーグルが入るビル「渋谷ストリーム」が真っ正面に見える場所があった。「Google」のロゴがちょうど良い位置にあり、内覧会に参加していた記者たちが撮影していた。

(文、写真・大塚淳史)

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