富裕層は普通の人とは異なる方法で余暇を過ごす。
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- Forgeに掲載されたドーン・テーの記事によると、富裕層は普通の人よりも幸せだが、それはお金を持っているからではない。
- テーは新しい研究を引用して、それはNetflixを見るなどの受動的な活動よりも、運動などの能動的な活動に余暇時間を多く費やしているからだと書いている。
- 600人以上の億万長者を調査した別の研究者によると、どのように活動と思考に専念するかが、どれだけの富を築くかに影響する可能性があるという。
富裕層はたいていの人より幸せだが、それは必ずしも彼らがより多くのお金を持っているからではない。
Forgeに掲載されたドーン・テー(Dawn Teh)の記事によると、それは彼らが平均的な人とは異なる余暇の過ごし方をしているからだという。テーは『Social Psychological and Personality Science』に掲載された最新の研究を引用し、億万長者も平均的な人も余暇に同じ時間を割いている(約46%)と書いている。
この調査は、オランダの800人以上の富豪と比較対象としての約1200人を対象に行われた。
それによると、富裕層は余暇を積極的な活動に費やしていることがわかった(22%。一般の人たちは15.7%)。「積極的な活動」には、祈り、社交、親密な関係の維持、運動、趣味、ボランティア活動などが含まれる。一方、一般の人々は、昼寝や休憩、リラックス、テレビを見るといった受動的な活動に多くの余暇時間(30.2%)を費やしている(富裕層は24.3%)。
そして、仕事に費やしている時間はどちらのグループもほぼ同じ(16%から19%)だが、富裕層は自分たちの仕事に自主性を持っている。「経済的な制約がなくなると、人々が引きつけられるのは、積極的な余暇活動と仕事の自律性であることがわかる」とテーは書いている。
これらの統計がオランダでの調査結果だということは注意しておきたい。世界の他の地域では数値は変動する可能性が高い。
時間の使い方が富の形成に影響する
この研究は、Affluent Market Instituteの調査責任者で『The Next Millionaire Next Door: Enduring Strategies for Building Wealth(隣の億万長者:富を築くための永続的戦略)』の著者でもあるサラ・スタンリー・ファロー(Sarah Stanley Fallaw)が行なった研究の結果とも一致している。
ファローはアメリカの600人以上の富豪を対象に調査を行い、どのように自分の活動や考えに専念するかが、どれだけの富を築くかに影響することを発見した。「自分の時間、自分のエネルギー、自分の資金の配分は、財政的に自立する能力に影響を与える」とファローは記している。
例えば、富裕層は個人の成長により多くのエネルギーを注いでいるようだ。ファローの調査によると、彼らは週に約5.5時間は読書をし、約6時間運動している。平均的なアメリカ人はそれぞれ2時間、2.5時間だった。
さらに、平均的なアメリカ人はソーシャルメディアの閲覧やビデオゲームに多くの時間を割いており、百万長者がそれに費やす時間は比較的少ない。平均的なアメリカ人の週14時間に対して、百万長者はソーシャルメディアに平均2.5時間を費やしている。ちなみに、Social Psychological and Personality Science誌に掲載された論文によると、オランダでは富豪も一般人も12%の時間を電話とコンピュータに費やしているという。
ファローはまた、裕福な人たちの方が集中力をうまく管理できることも発見した。
「成功した個人は、感情や認知的なことを含めて、自分のリソースをどのように使っているかを認識している」
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)