新たなサービスを発表したSHOWROOM CEO前田裕二氏。
撮影:西山里緒
ライブストリーミングサービス「SHOWROOM」を運営するSHOWROOMは12月17日、複数の新サービスと、新たな事業戦略を発表した。新サービスが「SHOWROOM」と異なる点は、アマチュアではなくプロによるコンテンツを対象としている点だ。
11月には31億円の資金調達(DeNA保有株式の一部譲渡含む)も実施。出資者には電通やニッポン放送、ゲームのアカツキなど7社が名を連ねる。
CEOの前田裕二氏は記者会見で「今年度内に再度、ディー・エヌ・エー(DeNA)による株式譲渡と増資を合わせた形で資金調達を行い、DeNAの連結子会社から外れることを目指している」と語った。
発表された新サービスの中でもっとも直近に公開されるのは、AR/VRの配信プラットフォーム「SHOWSTAGE」だ。アーティスト名は発表されなかったが、すでにARライブの第一弾も企画されており、1月26日に開催するという。さらに2020年には、新たに短尺動画メディアと音声メディアもリリースすると発表。
こちらはまだ名前が決まっていないが、ジャニーズ事務所所属アーティストの作品を多く手がけるレコード会社「ジェイ・ストーム」とも連動するほか、多くのトップアーティストの短尺動画を配信する予定。現在開発中だが2020年3月頃のサービス開始を目指すという。音声メディアは「もう少し先のリリース」という。
前田氏は新サービスのコンセプトに関して、以下のように語った。
「6年間やってきた中で(SHOWROOMの)トップのパフォーマーの方々はやはり、テレビや映画といったマスの世界に夢を抱く、ということがわかってきた。SHOWROOMでも、そういった方々のための新しい“夢の舞台”を用意したい」
SHOWROOMは2013年に創業。「ギフティング」と呼ばれる配信者への“投げ銭”機能と、AKB48のメンバーなどによるライブ配信が人気を博し、2019年12月現在、SHOWROOMの登録者数は330万ユーザーだという。
(文・西山里緒)