1万2000人の従業員、600社以上のサプライヤー…ボーイング737MAX生産停止の影響は

ボーイング737MAXの迎角センサー。ワシントン州レントンのボーイング社の工場で。2019年3月27日。

ボーイング737MAXの迎角センサー。ワシントン州レントンのボーイング社の工場で。2019年3月27日。

REUTERS/Lindsey Wasson/File Photo

  • ボーイングは、2020年より737MAXの生産を一時的に停止する。
  • 12月16日に行われたボーイングの取締役会議を受けて、ウォール・ストリート・ジャーナルが最初にこれを報じた。
  • 737を生産するワシントン州レントンにあるボーイングの工場では、1万2000人の従業員を雇用している。

ボーイングは2020年1月、737MAXの生産を停止する。ウォール・ストリート・ジャーナルが最初にこれを報じた。墜落事故やスキャンダル、世間の評価の急落などがあったこの1年の終わりに、同社の危機がさらに拡大している。

生産を停止する可能性は高まっていた。ボーイングは7月、2020年になっても運航が再開されない場合、生産を遅らせるか停止する可能性があることを示唆していた。ボーイング737MAXは、5カ月間に起こった2度目の墜落事故となるエチオピア航空302便の事故以来、運航していない。

737MAXを生産するワシントン州レントンのボーイングの工場では、1万2000人の従業員を雇用している。ボーイングの広報はBusiness Insiderに、現時点ではレイオフなどは考えておらず、従業員は737関連の仕事を継続するか、別のチームに一時的に加わると語った。長期にわたって生産停止が続いた場合、他の部門で従業員を受け入れ続けることが可能かは不明だ。

737MAXが運航されない間も、ボーイングは新しい機体の生産を続けていたが、4月からは月産52機から42機に生産機数が下がっている。また、運航が停止されているため、ボーイングは機体を納品して代金を回収することができていない。同社は、納入していない機体400機が保管されていると述べた。

ボーイングは、2019年内に運航が再開されることを望んできた。それまでに運航が再開できないとわかったとしても、アメリカ連邦航空局(FAA)の認証を受けて、12月には機体を納入できると同社幹部は楽観視していた。しかし、12月上旬、FAAはボーイング社の目論見は「現実的ではない」と語った。事故調査委員会は、FAAとボーイングが、最初の墜落事故後、737MAXが修正を行わない場合、将来の墜落事故のリスクが高いことに気づいていたと指摘していた。

アメリカン航空は少なくとも4月7日まで、ユナイテッド航空とサウスウェスト航空は3月第1週までボーイング737MAXの運航をキャンセルすると発表している。

この生産停止により、737MAXの部品を納入している航空宇宙メーカーの間でさらなる不安が生じており、アメリカ経済への影響も懸念されている。ボーイングはアメリカ最大の輸出企業だ。カンザス州ウィチタを拠点とするスピリット・エアロシステムズや、CFMインターナショナルなど600近くの下請企業すべてに影響を与える可能性がある。このニュースを受けて、12月16日、ボーイングの株価は大きく値を下げた。

[原文:Boeing is suspending production of the 737 Max in January

(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)

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