Sputnik/Alexei Druzhinin/Kremlin via REUTERS
- ロシアのプーチン大統領は、自身のパソコンでWindows XPを使用している。クレムリンの広報がリリースした写真から分かった。
- マイクロソフトは2014年にWindows XPのサポートを終了していて、新しいバージョンのWindowsよりもハッキングに弱い。
- プーチン大統領は、インターネットやスマートフォンに不信感を抱いていることで知られている。
ロシアのプーチン大統領は、パソコンのオペレーティングシステムをアップデートすべきだ。クレムリンの広報がリリースした写真は、大統領のパソコンがWindowsの旧バージョンで動いていることを意図せず明かしてしまった。ガーディアンが報じた。
写真は、プーチン大統領のパソコンがWindows XPで動いていることを示している。マイクロソフトは2014年にWindows XPのサポートを終了していて、ハッキングに弱くなっている。実際、2017年にはランサムウェアによる攻撃で、イギリスの国民保健サービスを含め、古くなったWindows XPを使っていた20万以上の犠牲が出た。病院は閉鎖を余儀なくされ、手術もキャンセルされた。
だが、こうした脆弱性にもかかわらず、Windows XPは今も世界で使われ続けていて、プーチン大統領もその1人であるようだ。ガーディアンによると、写真はプーチン大統領がクレムリンのオフィスとモスクワ郊外のノボオガリョボの公邸でWindows XPを使っていることを示している。ロシアのニュースサイト「Open Media」は、ロシアのインターネット・プロテクション・ソサエティーのトップが、写真の両方のパソコンでWindows XPが使われていることを認めたと報じた。
プーチン大統領はインターネットに不信感を抱いていることで有名だ。その姿勢は、ロシアの法律にも反映されている。大統領は5月、ハッキングから守るため、ロシアのインターネットを国外のサーバーから切り離すことを可能にする法律に署名。12月初めには、ロシアが「ウィキペディア」に代わる新たな百科事典サイトを開設すると、ロイターが報じた。また、7月に施行される法律は、全てのスマートフォン、スマートテレビ、コンピューターにロシア製のソフトウエアをあらかじめインストールすることを義務づけている。
Business Insiderはクレムリンにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
(翻訳、編集:山口佳美)