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2020年に投資すべき都市は?…北米はランク外、不動産価格上昇率ランキング

投資すべき都市ランキング

Shutterstock/Sean Hsu

  • 不動産コンサルティング会社ナイト・フランクは、高級不動産市場が急速に成長している都市のランキングを発表した。
  • 首位はロシアのモスクワで、過去1年間で不動産価格が11.1%上昇した。
  • アメリカの都市は、ランキングに現れていないが、これは政治情勢によるものかもしれないと研究者は指摘している。

不動産コンサルタント会社のナイト・フランク(Knight Frank)は、Prime Global Cities Indexの最新版を発表した。データは2019年第3四半期末時点でのもの。

世界で最も急成長している高級不動産市場のトップはロシアのモスクワで、過去1年間で高級不動産の価格が11.1%上昇し、過去3カ月だけでも1.3%上昇した。2位はドイツのフランクフルトで、過去1年間で10.3%上昇したと報告されているが、過去3カ月間で変化はなかった。

北米からはトップ15にランクインしていない。北米で最高位はカナダのトロントで、前年比2.2%上昇して19位だった。アメリカでは、フロリダ州マイアミがリストの25位にランクインしたのが最上位だ。

ナイト・フランクは、米中貿易紛争や来るべき2020年の大統領選挙などの不安定要素によって、アメリカの不動産価格が低迷していると報告した。一方、モスクワは、主要な地域での多くの高級住宅開発プロジェクトが完了したため、トップになったという。

世界で最も急成長している15の高級不動産市場を紹介しよう。


15位 北京(中国)

15位北京

LU JINRONG/Shutterstock

過去1年の上昇率:+3.3%

過去3カ月の上昇率:−1.2%

South China Morning Postが1月に報じたところによると、中国では多くの人が子どもたちに家を譲りたいと考えており、北京のような大都市で家を購入することは、商品、サービス、インフラへのアクセスが改善されることを意味するという。

Source:Knight Frank,South China Morning Post

14位 東京

14位 東京

Adam Pretty / Getty Images

過去1年の上昇率:3.3%

過去3カ月の上昇率:2.5%

ウォール・ストリート・ジャーナルは、東京は住宅政策の規制緩和により、住宅の需要を満たすことができていると報じた。また、日本が毎年100万戸近くの新しい家を建てていると述べた。しかし、これらの住宅の価格は「経済の低迷と人口減少のために」伸び悩んでいる。

Source:Knight Frank,Wall Street Journal

13位 エジンバラ(イギリス、スコットランド)

13位エジンバラ

Getty Images

過去1年の上昇率:3.4%

過去3カ月の上昇率:0.9%

Scotsmanの記事によると、エジンバラの平均的な住宅価格は26万4943ポンド(約3770万円)で、スコットランドで最も高い場所になっている。不動産会社アバディーン・コンシディネのジャクリーン・ロー(Jacqueline Law)氏はScotsmanに、ブレグジットも考慮して、買い手は「長期的な市場観を持っている」と語った。

しかし、ロー氏によると、エジンバラの住宅価格を押し上げている主な要因は、住宅が不足していることだという。

Source:Knight Frank,Scotsman

12位 ジャカルタ(インドネシア)

12位ジャカルタ

Reuters

過去1年の上昇率:4.1%

過去3カ月の上昇率:データなし

Global Property Guideによると、インドネシア経済が好調であるにもかかわらず、住宅市場は低迷しており、ジャカルタのアパートの価格は1平方メートルあたり2823ドル(約30万円)だという。

Source:Knight Frank,Global Property Guide

11位 パリ(フランス)

11位パリ

Mike Hewitt/Getty Images

過去1年の上昇率:4.2%

過去3カ月の上昇率:1.9%

Paris Perfectによると、ブレグジットの影響で多くの企業がイギリスからヨーロッパ本土への進出を検討しており、パリはフランクフルト、アムステルダム、ブリュッセルなどの都市とともに大陸進出を目指す金融機関を惹きつけている。

また、外国人による不動産購入の12%がアメリカ人で、イタリア人の買い手が11%で続いていると報じている。

Source:Knight Frank,Paris Perfect

10位 マドリード(スペイン)

10位マドリッド

anekoho/Shutterstock

過去1年の上昇率:4.2%

過去3カ月の上昇率:1.0%

Global Property Guideのレポートによると、スペインの住宅市場は、主にイギリス人、フランス人、ドイツ人、イタリア人、スウェーデン人、ベルギー人などの外国人によって牽引されている。 マドリードはスペインで3番目に高価な住宅市場で、不動産コストは1平方メートルあたり平均約3276ドル(約36万円)だ。

Source:Knight Frank,Global Property Guide

9位 デリー(インド)

9位デリー

Shutterstock/Sean Hsu

過去1年の上昇率:4.4%

過去3カ月の上昇率:データなし

Live Mintによると、インドの住宅価格の上昇が鈍化し始めており、デリーでは下がると予想されている。 さらに、アナリストは、デリーの住宅市場は過大評価されていると語った。しかし、政府は、不動産に対する減税を発表することで、住宅市場の改善を試みている。

アナロック・プロパティ・コンサルタント社のアヌジ・プリ(Anuj Puri)氏は、「総選挙をめぐる不確実性、現在の流動性危機、相対的に低調な販売のため、住宅価格は緩やかな変化にとどまるだろう」と述べた。

Source:Knight Frank,Live Mint / Reuters

8位 チューリッヒ(スイス)

8位チューリッヒ

Athanasios Gioumpasis/Getty Images

過去1年の上昇率:4.5%

過去3カ月の上昇率:0.8%

UBSは、チューリッヒは世界で最も過大評価されている住宅市場の一つであると報告した。

チューリッヒは、ランクインしたどの都市よりも賃貸率が低く、マイナス金利であるため、投資家は現在の水準で不動産を購入したりしているという。

Source:Knight Frank,UBS

7位 ジュネーブ(スイス)

7位ジュネーブ

S-F / Shutterstock

過去1年の上昇率:5.6%

過去3カ月の上昇率:0.2%

UBSは、ジュネーブもまた、過大評価されている住宅市場の1つであるとしている。しかし、この都市は支持されており、特に相対的な政治の安定性によって、この都市は人気は続くという。

Source:Knight Frank,UBS

6位 広州(中国)

6位 広州

Shutterstock/4045

過去1年の上昇率:6.2%

過去3カ月の上昇率:1.8%

ナイト・フランクによると、過去5年間では広州が最も成長率が高く、92%成長したという。

Source:Knight Frank

5位 ベルリン(ドイツ)

5位ベルリン

canadastock/Shutterstock

過去1年の上昇率:6.5%

過去3カ月の上昇率:データなし

DW(Deutsche Welle)は、ドイツの住宅価格は上昇したが、低金利と相まって、この国で住宅を購入しようとしている人々の関心を集めていると報じた。10年で金利が4.33%から1.65%に下がり、ベルリンは世界で最も成長する不動産市場になったという。

しかし、この大きなブームによる価格上昇のために、多くの人々が市場から締め出されている。

ドイツ経済研究所の住宅専門家、ペッカ・サンガー(Pekka Sanger)氏は、「驚くべきことに、ドイツはヨーロッパで最も裕福な国の1つだが、住宅保有率は非常に低い」とし、「同じように低金利だった2011年には初めてマイホームを購入する人が増えたが、今回は価格が上がり、若者が買えなくなってしまった」と述べた。

DWによると、その結果、賃貸需要が高いという。

Source:Knight Frank,DW

4位 マニラ(フィリピン)

4位マニラ

Dondi Tawatao/Getty Images

過去1年の上昇率:7.4%

過去3カ月の上昇率:3.0%

Global Property Guideのレポートによると、マニラの市街地では、アパートの価格が1平方メートルあたり約3952ドル(約43万円)。フィリピンは、過去数年間で住宅価格が急上昇していて、その経済成長を反映しているといえる。

Source:Knight Frank,Global Property Guide

3位 台北(台湾)

3位台北

Getty Images

過去1年の上昇率:8.9%

過去3カ月の上昇率:1.4%

South China Morning Postによると、米中貿易戦争が続いて、多くの工場が戻ってきていることで、台湾の不動産市場が再び上昇していると報じている。Savills Taiwanのリッキー・ファン(Ricky Huang)氏は同紙に次のように述べている。

「企業は再び台湾に移転したがっていて、このことが工業用およびオフィス用不動産の取引を促進している」

Source:Knight Frank, South China Morning Post

2位 フランクフルト(ドイツ)

2位フランクフルト

fjuengermann/Shutterstock

過去1年の上昇率:10.3%

過去3カ月の上昇率:データなし

フィナンシャル・タイムズは、フランクフルトがブレグジットでイギリスを離れる金融機関から恩恵を受けている都市の1つであると報告している。それによると、1月の時点で、イギリスを拠点とする25近くの金融機関がロンドンからフランクフルトに移転した。

Source:Knight Frank, The Financial Times

1位 モスクワ(ロシア)

1位モスクワ

Katie Warren/Business Insider

過去1年の上昇率:11.1%

過去3カ月の上昇率:1.3%

ナイト・フランクの報告によると、モスクワは主要な地域での数多くのプロジェクトが完了したことと、需要の増加によってリストのトップになった。

Source:Knight Frank

[原文:The 15 luxury real-estate markets around the world that are growing the fastest

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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