サンダー・ピチャイはグーグルとその親会社のアルファベットのCEOだ。
REUTERS/Brandon Wade/File Photo
- サンダー・ピチャイは2015年からグーグルのCEOを務めており、最近、グーグルの親会社アルファベットのCEOに指名された。
- 12月17日のSECへの提出文書により、ピチャイが増えた職務を理由に昇給したことが明らかになった。
- 彼の報酬は200万ドルに増額され、その他に株式報酬があり、その一部は会社の業績に連動する。
- 彼は他にも1億5000万ドルの株式を取得する。彼が職務を続け、会社が特定の業績目標を達成した場合、さらに9000万ドルの株式を獲得できる。
サンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)が大金を手にした。 CNBCが報道した12月17日のアメリカ証券取引委員会(SEC)の書類によると、グーグル(Google)とアルファベット(Alphabet)のCEOは2020年1月から年間200万ドル(約2億1800万円)の給与を受け取る。
さらに、彼が2022年まで職務を続けて、会社が業績目標を達成した場合、少なくとも1億5000万ドル(約164億円)を受け取ることになる。
これは、昇給に加えて、200万ドルをはるかに超える価値のある株式報奨を含む報酬契約になっているためだ。それは会社の業績と役職の継続に連動している。
アルファベットによると、ピチャイは、S&P100指数に対する同社の2020-21期の業績次第で、同社の株式報酬の最初の対象者となる。また、2020年から22年の同じ測定基準に対して、どのような成果をあげたかによって第2の報酬を得る。
アルファベットは、発行予定株式は4500万ドル(約50億円)だと述べたが、提出書類によると、業績次第ではこの額の0%から最大200%が支払われるという。アルファベットが幹部への支払いに業績ベースの株式を追加するのはこれが初めてだが、このやり方はウーバー(Uber)、マイクロソフト(Microsoft)、アップル(Apple)など他の大手テクノロジー企業では一般的だ。
ピチャイは、1億2000万ドルの株式とともに、2020年には3000万ドルの株式を受け取る権利が確定する。これらの報酬は、彼が会社に残ってさえいれば、アルファベットの業績とは関係ない。
今回の昇給をもってしても、ピチャイはアメリカで最も高額な年俸を得ているテクノロジー企業のCEOにはならない。トップは2019年10月に死去したオラクル(Oracle)のマーク・ハード(Mark Hurd) の年間1億830万ドル(約118億5000万円)だ。また、マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ(Satya Nadella)の基本給は230万ドル(約2億5000万円)で、ピチャイよりもわずかに高い。さらにこれもナデラの2019年の報酬総額4290万ドル(約47億円)のごく一部にすぎなかった。ナデラは基本給の他に1080万ドル(約11億8000万円)の現金と、業績に基づく2960万ドル(約32億4000万円)の株式報酬などを受け取った。
ピチャイは2015年からグーグルのCEOを務めており、共同創設者のラリー・ペイジ(Larry Page)が今月初めに退任した親会社アルファベットのCEOにも就任している。提出書類では、ピチャイが両社の最高経営責任者に就任して「責任が拡張した」ことを昇給の理由として挙げている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)