ファーウェイのAppギャラリーでのToTokの広告写真。
Screenshot/Huawei
- ニューヨーク・タイムズは、人気のメッセージングアプリ「ToTok」が、アラブ首長国連邦の政府がユーザーをスパイするためのツールであることを明らかにした。
- 同紙に警告された後、グーグルとアップルはアプリをアプリストアから削除した。
- グーグルは当該アプリがポリシーに違反しているとし、アップルはアプリを調査中だという。
グーグル(Google)とアップル(Apple)は、人気のメッセージングアプリについて、ニューヨーク・タイムズがアラブ首長国連邦(UAE)政府によるスパイツールである疑いがあることを明らかにした後、アプリストアから削除した。
「ToTok」というこのアプリは、ニューヨーク・タイムズの調査とアメリカ司法当局による機密情報評価の対象となっていた。ニューヨーク・タイムズ独自の分析では、このアプリが監視に使用されていることが示唆された。
同紙によると、ToTokが公開されたのはほんの数カ月前だが、これまでにGoogle PlayとアップルのApp Storeで何百万回もダウンロードされた。分析サイトのApp Annieによると、ToTokは12月第3週には、アメリカで最もダウンロードされたメッセージングアプリの1つになった。
ユーザーの大半はUAE在住者で、SkypeやWhatsAppなどのサービスが禁止されている。 ToTokは中国のスマートフォン大手ファーウェイの後押しも受けた。
しかし、ニューヨーク・タイムズによれば、このアプリは会話、移動、さらにユーザーの交友関係さえも監視するために使用されていた。
同紙は、ToTokがUAEのアブダビに拠点を置くDarkMatterと呼ばれるハッキング会社と密接な関係があることを発見しました。タイムズによるとこの件はFBIによって調査中だ。
同紙がグーグルとアップルに通告した後、両社はストアからアプリを削除した。グーグルは、ToTokが同社のポリシーに違反したと述べたが、詳細については明らかにしていない。 アップルはアプリを調査中だとしている。
グーグルの広報担当者はBusiness Insiderに「セキュリティとプライバシーの侵害の報告を深刻に受け止めている。当社はポリシーに違反する行動を見つけた場合は、措置を講じる」と述べた。アップルからはコメントを得られていない。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)