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ゴーン被告、日本から脱出した方法は「話すつもりない」

ゴーン被告は会見で自らの潔白を主張した。

ゴーン被告は会見で自らの潔白を主張した。

REUTERS

保釈条件に違反して中東のレバノンに逃亡した日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告が1月8日夜(日本時間)、逃亡後初めて記者会見を開いた。会見はレバノンの首都ベイルートで開かれた。会見時間は予定の2時間を超過し、およそ2時間半に及んだ。

日本の司法制度を批判

会見するゴーン被告

会見するゴーン被告

REUTERS

ゴーン被告は、時折まくしたてるような早口な英語で、身振り手振りを交えながら会見。「私は言葉を奪われて以来、400日以上、今日という日を待ちわびてきた」「無実のために戦ってきた」と自らの潔白を訴えた。

ゴーン被告は日本の司法制度、特に検察について「基本的人権に反する」と批判。長期におよぶ身柄拘束、弁護士が同席できない検察の取り調べ、家族との接触が禁じられたことを挙げた。

また、「検察官から『自供すればすぐに終わる。自供しないなら、家族も追い回すことになる』と繰り返し言われた」と述べた。

自身を「追放」 日産関係者の実名列挙

会見するゴーン被告

会見するゴーン被告

REUTERS

さらにゴーン被告は、日産とルノーの経営統合を進めたことで追放されたとし、日産関係者と日本政府関係者が自身の逮捕に関わったと主張した。

日産関係者として、西川広人前社長、ハリ・ナダ専務執行役員、経産省出身の豊田正和社外取締役、川口均前副社長、今津英敏元監査役の5人の名前を挙げたが、日本政府に関わる人間については「レバノン政府に迷惑をかける」として「沈黙を守る」とした。

記者会見は「記者懇談会」という形式で開かれ、取材メディアはゴーン被告側が選別した。会見では時折、報道陣から拍手が起こる場面があった。

国外脱出の経緯は明かさず

ゴーン被告の自宅(レバノンの首都ベイルート)

ゴーン被告の自宅(レバノンの首都ベイルート)

Jacob Russell/Getty Images)

注目が集まるのは、ゴーン被告が日本から国外脱出を遂げた方法だ。

ゴーン被告が国外逃亡を決断したのは、2019年12月下旬だったという。

国外逃亡した理由について、妻キャロルさんと会えないことや「公正な裁判を受けるため」と主張。「非人道的な扱いを受け、私自身と家族を守るためには、(他に)選択肢がなかった」と逃亡を正当化した。

日本の司法制度を批判したゴーン被告だったが、国外逃亡の方法については「興味を持っているのはわかるが、どのように脱出したかを話すためにいるのではない」と述べ、逃亡の経緯は明らかにしなかった。

どうやって国外へ?揺れる海外報道

ゴーン被告の妻キャロルさん

ゴーン被告の妻キャロルさん

REUTERS

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ゴーン被告は音響装置の運搬に用いる大型のケースに身を隠して、関西国際空港からプライベート・ジェットでトルコを経由し、レバノンに渡ったとされる。

同紙によると、関西国際空港のプライベート・ジェット専用のラウンジは、他の空港と比べて人目につきにくく、X線検査の機械が大型の荷物には対応していなかったため、逃亡に使われたとしている。

一方で、英紙ファイナンシャル・タイムズによると、ゴーン氏に近いとされる人物は、ケースが脱出に使われたという説を否定した。

結局のところ、ゴーン被告はどうやってセキュリティをくぐり抜けたのか。謎は深まるばかりだ。

質疑応答で報道陣から逃亡方法について再度問われたゴーン被告だが、「いつか真実を知る。皆さんで真相を突き止めたら」と質問をかわした。

なお、仏紙ル・モンドが「ゴーン被告がNetflixと契約した」と報じた件は否定した。

Netflix広報も、BUSINESS INSIDERの取材に対し、ゴーン被告との契約を否定している。

(文・吉川慧)

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