スマートグラスやスマートオーブンは作っても…アマゾンがスマートウォッチを作らない理由

9月にアマゾンが開催した発表会でのデバイス&サービス担当シニアバイスプレジデント、デイブ・リンプ氏。

9月にアマゾンが開催した発表会でのデバイス&サービス担当シニアバイスプレジデント、デイブ・リンプ氏。

picture alliance / Getty Images

  • アマゾンは2019年後期、音声アシスタントのアレクサ(Alexa)に対応したイヤホンやスマートグラスなど、一連のデバイスを発表し、ウェアラブル端末の分野へ大きな一歩を踏み出した。
  • だが、これらのアマゾンブランドのハードウェアのラインナップに、スマートアシスタントを搭載したスマートウォッチが含まれていないことは特筆に値する。
  • アマゾンのデバイス&サービス担当シニアバイスプレジデント、デイブ・リンプ氏は、消費者がすでに発売されているスマートウォッチに「満足している」のであれば、あえてアマゾンで開発する必要はないとBusiness Insiderに語った。

2019年9月、アマゾンは音声アシスタント、アレクサ(Alexa)に対応したハードウエア製品群を発表し、ウェアラブル端末市場へ大きな一歩を踏み出した。

アップルのAirPodsと競合するワイヤレスイヤホン「Echo Buds」は129ドル(約1万4000円)で音声アシスタントを搭載。他にも音声コマンドに反応するスマートグラスや、ボタンひとつでアレクサにアクセスできる指輪といった、成長の初期段階にあるガジェットも発表された。

だが、まだアレクサに対応したスマートウォッチは開発されていない。この市場は近年、アップルやサムスンといった競合企業が席巻している。

2020年1月7日に開催されたプレス向けイベントで、アマゾンのデバイス&サービス担当シニアバイスプレジデント、デイブ・リンプ (Dave Limp)氏は、スマートウォッチを発売しないことの背景となるアマゾンの販売戦略について、Business Insiderに語った。

「スマートウォッチにせよ、トースターにせよ、何を作るにしてもすでに発売されている製品とは違った、本当に面白いアイディアを付け加えられるかどうかが、我々にとって重要なことだ」とリンプ氏は言う。

「すでによい製品が開発され、消費者がそれに満足しているのであれば、我々がそこに入り込む必要はない」

アマゾンは、スマートウォッチ市場に進出する計画をまだ示していない。だが2019年5月のブルームバーグの報道によると、手首装着型で、それを身につけた人の感情を読み取ることができるガジェットを開発中だという。

アマゾンブランドのスマートウォッチは、まだ発売されていないが、アレクサに対応したスマートウォッチが存在しないというわけではない。

グーグルに買収されることになったFitbitが2019年に発売したVersa 2には、アレクサが搭載されている。

アマゾンのワイヤレスイヤホン「Echo Buds」。

アマゾンのワイヤレスイヤホン「Echo Buds」。

Lisa Eadicicco/Business Insider

アマゾンではスマートウォッチの開発を検討したことがあるのかという問いに対し、リンプ氏は明確な回答は示さなかったものの、研究開発部門ではテクノロジーを駆使したさまざまなガジェットの開発に取り組んでいると述べた。ただし、その多くは製品化されていない。

「特にスマートウォッチについて語るつもりはない。我々の関心はさまざまな方向に向いている」とリンプ氏。

「研究開発部門では、非常に面白いアイディアや楽しいことを試している」

急速な成長を見せるウェアラブル市場に、アマゾンは「Echo Buds」で進出を果たした。インターナショナルデータコーポレーションによると、スマート機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンの市場、すなわち「ヒアラブル」市場において、2019年第4四半期の対前年比で史上最高の成長を示した。さらにウェアラブル市場全体で見ると、手首装着型デバイスやスマートウォッチよりも、「ヒアラブル」はかなり多くのシェアを獲得している。

「ヒアラブルは大きな市場に成長すると思う」とリンプ氏。

「すでにそうではあるが、今後はさらなる巨大市場となるだろう。この分野に注力するのは、ある意味当然だと言える」

[原文:Amazon's head of devices explains why the tech giant hasn't developed an Alexa smartwatch

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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