個人利用は無料だけど1000人待ち…インフルエンサー向けフォトスタジオが大盛況

ブルックリンのスタジオ(上)と、ロサンゼルスのスタジオ(下)

ビレッジ・スタジオが新たに、インフルエンサー向けのフォトスタジオをオープンする。ブルックリン(上)とロサンゼルス(下)だ。

Village Studio

  • ビレッジ・スタジオ(Village Studio)は2018年、ニューヨーク市に最初のフォトスタジオをオープンした。広告やプロモの撮影のためにインスタ映えする背景を必要としているインフルエンサーやブランド向けだ。
  • 今回、新たにロサンゼルスのウェスト・ハリウッドにある一軒家と、ブルックリンにある月1万5000ドル(約160万円)のロフトをオープンする。Business Insiderは、独占で内部を見学した。
  • 運営方法は基本的にWeWorkと同じだ。ブランドはコンテンツ制作のためにスペースを予約し、管理はビレッジ・スタジオが行って、モダンで写真映えするルックスを保つ。
  • ビレッジ・スタジオは、ビッキー・シーガー(Vickie Segar)が創業したインフルエンサー・マーケティング代理店のサービスだ。シーガーは、同社の目標はインスタ映えする「代替現実」を作ることだとBusiness Insiderに語った。

世界中のインフルエンサーやソーシャルメディアのユーザーにとって、インスタグラム(Instagram)の投稿に最適な、写真映えする背景を見つけることは非常に大変だ。

求めるのは完璧な景観だが、実世界では見つけることが難しく、行きつくところはColor FactoryMuseum of Ice Creamといった、フォトジェニックな期間限定イベント。一方、ブランドやインフルエンサーは、高価なスタジオを予約したり、ホテルの部屋で大がかりな撮影をすることも多い。

ビレッジ・スタジオは、インフルエンサー経済圏におけるこれらのギャップを埋めるために発足した。インフルエンサー経済は2022年までに、150億ドル(約1兆6400億円)産業になろうとしている。インフルエンサー・マーケティング代理店、ビレッジ・マーケティング(Village Marketing)のサービスとして誕生したビレッジ・スタジオは、インフルエンサーが写真を撮るために使えるようデザインされた、クリーンで超モダンな部屋を提供している。

ビレッジ・スタジオは2018年10月、ニューヨーク市のおしゃれなソーホー地区に、最初のスタジオをオープンした。月1万5000ドルの部屋は、ミレニアル・ピンクの家具で統一されている。スタジオは大成功だった。ビレッジ・スタジオはサービス開始からわずか3カ月で利益を出し、予約は3カ月先までいっぱいだったと、ビレッジ・マーケティングの創業者、ビッキー・シーガー(Vickie Segar)はBusiness Insiderに語った。

今回、新たに2カ所でオープンする。ニューヨークのブルックリンとロサンゼルスだ。シーガーによると、今後のインフルエンサーの動きに備え、新たなスペ-スはデザインと景観の種類がより豊富になっている。3カ所とも、写真撮影に理想的というテーマは共通だとシーガーは述べた。大きな窓からは自然光が差し、打ちっぱなしのきれいな壁、オープンなフロアで、どこから撮っても申し分ない。

インフルエンサーたちのためにデザインされた、ビレッジ・スタジオの3つのスペースを見てみよう。

ビレッジ・スタジオは2018年10月、ニューヨーク市のソーホー地区に、最初のフォトスタジオをオープンした。ソーホーは、流行のレストラン、ファッションなど、インフルエンサー文化の中心。「すべてがいつでも完璧でなければならない」とシーガーは語った

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ソーホー

Village Studio


シーガーは、そのスタジオの美しさを「女性的」と表現した。家具の多くが「ミレニアル・ピンク」として知られるチークカラー、ディテールはクリーンなホワイトで統一され、壁は壁紙なしの打ちっぱなしだ

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ソーホー

Village Studio


ビレッジ・スタジオは、月1万5000ドルを支払い、このペントハウスを借りている。ニューヨークを見渡す、ルーフトップ・ガーデンがある。2019年、ここでエマ・ロバーツ(Emma Roberts)、リア・ミシェル(Lea Michele)、アレクシス・オハニアン(Alexis Ohanian)らを招き、雑誌のカバー撮影が行われた

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ソーホー

Village Studio


一方、ブルックリンのウィリアムズバーグ地区にできた新たなスペースを、シーガーは「『カリフォルニア・ニュートラル』に少しひねりを加えた感じ」と表現している

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


ミレニアル・ピンクの代わりに、ブルックリンの部屋は少し暗めの、よりナチュラルなトーンで統一されている。ブラック、グレー、ブラウンなどは、一部のブランドが好みそうなカラーだ。「(ピンクは)ファンを遠ざけているような気がした」とシーガーは述べた

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


すべてのスタジオは壁紙を貼っていない。しかし、装飾品は慎重に選んでいる。どれも動かしやすく、入れ替えも簡単。シーガーは「小道具用クローゼット」を見せてくれた。室内装飾に欠かせない、本、植物や花瓶が所狭しと並ぶ。ブランドは撮影内容に合わせて選ぶことができる

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


ブルックリンのキッチンは、大きく広いことがシーガーのこだわりだった。ニューヨークではこれを叶えることが難しいからだ。こんなキッチンなら、料理や食事の準備を含むコンテンツに最適だ

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


ブルックリンのスタジオは約325平方メートルという広さ。バスルーム3つとハーフ・バスルーム1つ、大きなバスタブが2つ、キッチンとダイニングルーム、寝室、書斎、そしてリビングルームが2つ。すべてカスタマイズ可能で、写真撮影に利用できる。さまざまな設定に対応するために追加の壁まで作った

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


「スタジオのことはどうでもいい。すべてはスタジオで作られるコンテンツのため」とシーガーは述べた。「我々はプロの、縁の下の力持ちだから」

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


ブルックリンのスタジオでは唯一、書斎の壁は暗め。レザーのソファから、ダークステインの本棚(本はもちろん色別になっている)まで、より男性的な感じになるようデザインされている

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


各スタジオとも、更衣室があり、インフルエンサーたちは撮影の設定ごとに着替えることができる。シーガーによると、ヘア・スタイリストやメイクアップ・アーティストを連れてくるブランドも多い。撮影用の大量の小道具やアクセサリーを持ち込むブランドも多い

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


シーガーの見積もりでは、ブルックリンの部屋の確保と内装にかかった費用は、10万ドルから15万ドル(約1100万~1600万円)。賃料に月1万5000ドルかかるが、家具はビレッジ・スタジオが購入した物ではない。提携企業でラグジュアリー・ブランドの、メイデン・ホーム(Maiden Home)の提供だ

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


シーガーによると、ビレッジ・スタジオを借りる顧客の約80%がブランド。ブランドは大量のコンテンツを制作し、撮影にインフルエンサーを起用することも多い。ビレッジ・スタジオは、ブランドが家具を移動、あるいは撤去する度合いによって、3000ドル(約33万円)~1万5000ドルを請求する

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


一方、個人のインフルエンサー(顧客の残り20%)は無料で利用することができる。そのため、利用者のウェイトリストには「少なくとも1000人」はいる、とシーガーは述べた

ビレッジ・スタジオ:ニューヨーク市ブルックリン

Village Studio


ニューヨークはマンションの一室だけだが、西海岸には一軒家がある。場所はロサンゼルスのウェスト・ハリウッド。美術館やナイトクラブなどで有名な地区だ

ビレッジ・スタジオ:ロサンゼルス、ウェスト・ハリウッド

Village Studio


西海岸らしさを出すため、暗めの色合いとモダンなルックスで統一。デザインと改築には9カ月かかった

ビレッジ・スタジオ:ロサンゼルス、ウェスト・ハリウッド

Village Studio


こちらの目玉は屋外だ。インフィニティ・プールとスパがあり、周囲に生い茂る木々が、家 とゲストのインフルエンサーたちのプライバシーを守る

ビレッジ・スタジオ:ロサンゼルス、ウェスト・ハリウッド

Village Studio


ビレッジ・スタジオはこうしたインフルエンサー市場に特化したスペースを専門にするつもりだとシーガーは言う。「金の卵を手にした気分」とシーガーは述べた

ビレッジ・スタジオ:ロサンゼルス、ウェスト・ハリウッド

Village Studio


[原文:The company behind the NYC photo studio made for Instagram influencers is opening gorgeous new spaces in Brooklyn and Los Angeles

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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