【川口加奈2】14歳、通学乗り換え駅で見た光景から始まった「ホームレスは頑張らなかった人ではない」

川口加奈さん

撮影:今村拓馬

大阪市のJR新今宮駅の改札を出るとすぐ、職安の前に出た。正式名称はあいりん労働福祉センター。2019年3月に閉鎖されたこの建物の庇を借りるように、ダンボールや傘で囲われた棲み家に汚れを吸い込んで重たくなった布団が並んでいる。

土曜の午後、近くの公園には男たちが手持ち無沙汰に腰を下ろす。その数は目算でざっと50人。

日本で最もホームレスの人たちが集まる街、釜ヶ崎。川口加奈(29)がホームレス問題を初めて知った場所だ。

以前からこの街を知る人たちは「昔に比べるとずいぶん整理されてきれいになったよ」と言う。この場所に10年以上前、14歳の女の子がひとりで紛れ込んだ姿を想像するのは容易ではない。

「あんな危ない駅」と言われ

川口加奈

冬の厳しい寒さをここで凌がなくてはならない。

撮影:今村拓馬

川口は大阪府の中南部に位置する高石市に住んでいた。父は会社員、母は実家の自営業を手伝っていた。2歳上の兄がいる。

兄は私立中学に進学し、川口も当然のように中学受験をし、大阪市の中心部にあるミッションスクール・大阪女学院に合格する。

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