一人勝ちは許さない…2020年にディズニーを脅かしそうな新作映画12本

ワンダーウーマン

「ワンダーウーマン 1984」

Warner Bros.

  • ディズニーは2019年、全世界で110億ドルを超える興行収入を上げ、アメリカ国内では40%近くを占めた。同社にとって記録的な業績だ。
  • しかし2020年は、大手映画各社が、より均等に興行収入を分け合うと予想されている。
  • 「ワイルド・スピード」シリーズの最新作から「ワンダーウーマン 1984」まで、映画会社に大きな収益をもたらしそうなディズニー以外の新作映画12本を紹介する。

ディズニーは2019年、かつてない映画興行成績を上げた。

ディズニー映画の全世界での興行収入は、現時点で111億2000万ドル(約1兆2246億円)と記録的な数字に達し、この数字はさらに増える見込みだ。興収10億ドル(約1101億円)を超える映画が6本あり、現在公開中の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」が7本目になるとみられる。アメリカでは、同社が興収全体の40%近くを占めている。

しかし2020年は、ディズニーの勢いが鈍化し、ハリウッドの大手各社の興収比率がより均等になると専門家はみている。

コムスコア(comScore)のシニア・メディア・アナリスト、ポール・デルガラベディアン(Paul Dergarabedian)氏は2019年10月、Business Insiderに対して、「2020年は、ライバルのスタジオにチャンスが到来し、各社がより均等に売り上げを分け合うことになるだろう」と述べた。

「2020年もディズニーは主要な存在であり続けるが、スタジオ各社が多様なコンテンツを届けるのに適した年になるだろう」

2020年は、おそらく興収面では過去2年ほどの当たり年にはならず、また2021年にも及ばないと見られている(2021年には、マーベル映画が4本、DC映画が3本、さらに「アバター」続編も控えており、当たり年になると期待されている)。それでも、ディズニーの優勢を脅かす大ヒットとなりそうな作品が数多く公開される予定だ。

2020年、ディズニーのライバルに多くの興収をもたらしそうな新作映画12本を紹介しよう。

(公開日はすべてアメリカでのもの)


ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(原題:Birds of Prey)…ワーナー・ブラザース、2月7日公開

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」のハーレイ・クイン(演:マーゴット・ロビー)。

マーゴット・ロビーが演じる「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」のハーレイ・クイン。

Warner Bros.

ワーナー・ブラザースの手がけるDC映画は、大ヒットした「アクアマン」や「ジョーカー」、高い評価を得た「シャザム!」と好調が続く。次に控える「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」では、2016年の「スーサイド・スクワッド」でひときわ目立っていたキャラクター、ハーレイ・クインが再び登場する。演じるのはマーゴット・ロビー(Margot Robbie)だ。

「スーサイド・スクワッド」は、辛口の評価を受けたにもかかわらず、全世界で7億4600万ドル(約822億円)の興収を上げた。「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」や「スーサイド・スクワッド」を支持した、DCエクステンデッド・ユニバースの熱狂的ファン層は、「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」の明るいトーンを受け入れないかもしれないが、一般の観客は、女性が活躍するこのアクションムービーに足を運ぶ可能性がある。

クワイエット・プレイス PART II(A Quiet Place: Part II)…パラマウント、3月20日公開

「クワイエット・プレイス PART II」のエミリー・ブラント

「クワイエット・プレイス PART II」のエミリー・ブラント

Paramount

前作「クワイエット・プレイス」は、2018年最大級のサプライズヒットとなり、制作費1700万ドル(約19億円)で興収3億4000万ドル(約374億円)を稼ぎ出した。続編の制作は、特にここ数年ほかのヒット作に恵まれないパラマウントにとっては当然の流れだ。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(No Time to Die)…ユニバーサル、4月10日公開

「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」でジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグ

「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」でジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグ

Universal

「007 スカイフォール」と「007 スペクター」は、それぞれ全世界で10億ドル(約1101億円)と8億8000万ドル(約969億円)を突破し、ソニーに莫大な興収をもたらした。2018年から海外配給権を獲得したユニバーサルもまた、『007』シリーズ25作目となる今作が、同様に成功することを期待している。今作は、ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)のボンド役が見納めとなる作品でもある。

ワイルド・スピード9(Fast and Furious 9)…ユニバーサル、5月22日公開

「ワイルド・スピード ICE BREAK」のドミニク・トレット(演:ヴィン・ディーゼル)

「ワイルド・スピード ICE BREAK」のドミニク・トレット(演:ヴィン・ディーゼル)。

Matt Kennedy/Universal

「ワイルド・スピード」シリーズの直近2作、「SKY MISSION」と「ICE BREAK」は、いずれも全世界興収が10億ドル(約1101億円)を超えた。2019年のスピンオフ「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」も、それには及ばないが7億6000万ドル(約837億円)近い興収を上げ、シリーズの人気健在を示した。

9作目となる本作には、メインキャストのヴィン・ディーゼル(Vin Diesel)とミシェル・ロドリゲス(Michelle Rodriguez)に加え、ジョン・シナ(John Cena)ら新キャストが登場する。

ワンダーウーマン 1984(Wonder Woman 1984)…ワーナー・ブラザース、6月5日公開

ガル・ガドットが演じる「ワンダーウーマン 1984」のワンダーウーマン。

ガル・ガドットが演じる「ワンダーウーマン 1984」のワンダーウーマン。

Warner Bros.

2017年の「ワンダーウーマン」は世界的ヒットとなり、興収8億2100万ドル(約904億円)を記録した。前述したようにDC映画は好調が続いており、第1作がこれだけのヒットを飛ばしただけに、続編もその成功にあやかった結果が期待できるだろう。

イン・ザ・ハイツ(In the Heights)…ワーナー・ブラザース、6月26日公開

「イン・ザ・ハイツ」のアンソニー・ラモス

「イン・ザ・ハイツ」のアンソニー・ラモス

Warner Bros.

「クレイジー・リッチ!」のジョン・M・チュウ(John M. Chu)監督がメガホンをとる「イン・ザ・ハイツ」は、「ハミルトン」のリン=マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)によるトニー賞受賞の同名ミュージカルが原作。この組み合わせなら、成功は約束されたも同然だ。

トップガン マーヴェリック(Top Gun: Maverick)…パラマウント、6月26日公開

「トップガン マーヴェリック」のトム・クルーズ

「トップガン マーヴェリック」のトム・クルーズ

Paramount

2019年は、「ターミネーター:ニュー・フェイト」や、「シャイニング」の続編「ドクター・スリープ」など、数十年前の映画の続編が公開されたが興収は振るわなかった。しかし、「トップガン マーヴェリック」は、同じくトム・クルーズ(Tom Cruise)が主演した1986年の映画「トップガン」にノスタルジーを抱く大人の観客をターゲットにすることで、それら続編の失敗を回避しようとしている。

ミニオンズ:ザ・ライズ・オブ・グルー(Minions: The Rise of Gru)…ユニバーサル、7月3日公開

ミニオンズ

「ミニオンズ」

Universal

2015年の第1作「ミニオンズ」は、全世界で興収10億ドル(約1101億円)を突破。2017年の「怪盗グルーのミニオン大脱走」もこれに続いた。最新作となる本作は、ドリームワークスの一連の作品のような成功を目指す。ピクサーの「ソウル(Soul)」が2週間早く封切りとなるが、「ミニオンズ」の知名度が有利に働く可能性がある。

TENET テネット(Tenet)…ワーナー・ブラザース、7月17日公開

「TENET テネット」のジョン・デイビッド・ワシントン。

「TENET テネット」のジョン・デイビッド・ワシントン。

Warner Bros.

アカデミー賞にノミネートされたヒット作「ダンケルク」に続き、クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督が世に放つのが「TENET テネット」だ。

ノーラン監督は、観客を呼べるオリジナル作品を次々と発表している。2010年の「インセプション」は全世界興収8億3000万ドル(約914億円)、2014年の「インターステラー」は6億7700万ドル(約746億円)を上げた。それらに続く本作も、観る人にショックを与えるスペクタクルになりそうだ。

死霊館:ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥ・イット(The Conjuring: The Devil Made Me Do It)…ワーナー・ブラザース、9月11日公開

「死霊館」

「死霊館」

Warner Bros.

「死霊館」シリーズは、スピンオフである「死霊館のシスター」「アナベル 死霊館の人形」も含めて、興収ランキングの常連となっている。「死霊館」の最初の2作は、それぞれ2000万ドル(約22億円)と4000万ドル(約44億円)の低予算ながら、合わせて全世界で6億4000万ドル(約705億円)を稼ぎ出した。この第3作も、シリーズの成功を引き継ぐことになりそうだ。

ヴェノム2(Venom 2)…ソニー、10月2日公開

「ヴェノム」

「ヴェノム」

Sony

「ヴェノム」が2018年にサプライズヒットし、全世界興収8億5600万ドル(約943億円)を記録したことは、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズが不発に終わったあとも、ソニーがまだマーベル映画のユニバースを継続していけることを示した。

ソニーはほかにも、「スパイダーマン」に登場する吸血鬼のヴィラン「モービウス(Morbius)」をジャレッド・レト(Jared Leto)主演で描く作品など、いくつか制作中の映画を抱えているが、2020年はまず「ヴェノム」の続編をリリースする。

ハロウィン・キルズ(Halloween Kills)…ユニバーサル、10月16日公開

「ハロウィン」(2018年)

「ハロウィン」(2018年)

Blumhouse

1978年のインディペンデント映画「ハロウィン」の続編/リブート作品としてブラムハウス・プロダクションズなどが制作、2018年に公開した「ハロウィン」は、制作費わずか1000万ドル(約11億円)で2億5500万ドル(約281億円)の興収をたたき出した。

続編の「ハロウィン・キルズ」は2020年公開予定だ。さらにもうひとつの続編「ハロウィン・エンズ(Halloween Ends)」も2021年に控えている。

[原文:12 movies coming out this year that could give Disney a run for its money at the box office

(翻訳:高橋朋子/ガリレオ、編集:Toshihiko Inoue)

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • LinkedIn
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中

あわせて読みたい

Popular

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み