「ジェフ・ベゾスは経済テロリストだ」…インドの商店主たちがアマゾンに猛抗議

アマゾンのCEOジェフ・ベゾスのインド訪問に抗議して、全インド商業連合(CAIT)のメンバーはプラカードを掲げる。2020年1月15日、インドのニューデリーで。

アマゾンのCEOジェフ・ベゾスのインド訪問に抗議して、全インド商業連合(CAIT)のメンバーはプラカードを掲げる。2020年1月15日、インドのニューデリーで。

REUTERS/Adnan Abidi

  • インドの中小企業経営者たちは、大幅な値引きには太刀打ちできないとして、アマゾンに抗議している
  • 抗議行動の主催者は、アマゾンが「小規模の小売店を破壊する」と述べ、CEOのジェフ・ベゾスを「経済テロリスト」と呼んだ。
  • アマゾンは10億ドルをインドに投資する計画で、インドでの提携を「21世紀で最も重要」としている。
  • 一方、インドの反トラスト規制当局は、アマゾンと、ウォルマート傘下のオンライン小売業者Flipkartの不公正な取引について調査を開始した。

アマゾン(Amazon)が計画しているインドへの10億ドル(約1100億円)の投資は、両手を広げて歓迎されているわけではない。

1月15日、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)は、このeコマースの巨人が「中小企業のデジタル化」へ投資することを発表し、21世紀における「最も重要な提携はインドとアメリカの間で結ばれるものだ」と述べた。

しかし、インドの中小企業経営者はこの経済協力にアマゾンが加わるべきだとは考えていないようで、数千人が抗議を行った。全インド商業連合(CAIT:Confederation of All India Traders)のスミット・アガルワル(Sumit Agarwal)氏は、全国の300都市でデモが計画されていると述べた。

アガルワル氏は、ツイッターで、アマゾンが「小規模小売業者を破壊する」と延べ、ベゾスを「経済テロリスト」と呼んだ。

@TEAMCAIT @AimraIndia @AICPDFの商業者は、小規模小売業者を破壊する略奪的かつ反競争的なビジネス組織を運営するアマゾンCEO、ジェフ・ベゾスのインド訪問に対して、今日、300の都市で抗議している。

インドでの抗議と、アマゾンに商店主がどれほど反対しているかを紹介しよう。


ジェフ・ベゾスはインドを訪問し、アマゾンがインドの「中小企業のデジタル化」に10億ドルを投資する計画だと述べた

インドのアマゾンの労働者。

インドのアマゾンの労働者。

Pradeep Gaur/Mint via Getty Images


ベゾスはまた、アメリカとインドの関係が21世紀で最も重要になると述べた

ジェフ・ベゾスは、ニューデリーで開催されたアマゾン・インディアのイベントで語った。

ジェフ・ベゾスは、ニューデリーで開催されたアマゾン・インディアのイベントで語った。

Anushree Fadnavis/Reuters

インドに到着し、美しい午後を過ごして、本当に世界を変えた人に敬意を表した。


しかし、アマゾンのインドへの関心を誰もが歓迎しているわけではない。数千人の地元の商店主がベゾスの訪問に抗議するために「ジェフ・ベゾス・ゴー・バック」と書かれた看板を掲げた

しかし、アマゾンのインドへの関心を誰もが歓迎しているわけではない。数千人の地元の商店主がベゾスの訪問に抗議するために「ジェフ・ベゾス・ゴー・バック」と書かれた看板を掲げた

REUTERS/Adnan Abidi

デモンストレーションを組織した業界団体の1つである全インド商業連合(CAIT)によると、抗議はインドの300都市で開催された。

CAITのスミット・アガルワル氏は、ベゾスとアマゾンは「外国の経済テロリストと侵略者」であるとツイートした。 抗議者はまた、アマゾンを、インドと東南アジアの一部、および香港を植民地化したイギリスの会社である東インド会社に例えた

CAITのスミット・アガルワル氏は、ベゾスとアマゾンは「外国の経済テロリストと侵略者」であるとツイートした。 抗議者はまた、アマゾンを、インドと東南アジアの一部、および香港を植民地化したイギリスの会社である東インド会社に擬えた。

REUTERS/Adnan Abidi

我慢の限界だ! @TEAMCAIT@AimraIndiaは、外国の経済テロリストや侵略者と最後まで戦い、7000万の小売業者に平和と繁栄を取り戻す。今こそ行動を起こす時だ!

抗議者たちは、アマゾンがそのスケールメリットを活用して、価格で中小企業を切り崩していることを懸念している。中小企業は、アマゾンが大口の販売者に提供している大幅な値引きに対抗できない。

インドの反トラスト規制当局は最近、アマゾンと、ウォルマート傘下のオンライン小売業者Flipkartを不正競争の問題で調査した。アマゾンのような大手eコマース企業は、市場での支配力を利用して「コスト以下」の価格を設定しているため、他の企業が競争するのは難しいという

アショク・クマル・グプタ(Ashok Kumar Gupta)は、インドの反トラスト規制機関であるインド競争委員会(CompetitionCommission of India)の責任者だ。

アショク・クマル・グプタ(Ashok Kumar Gupta)は、インドの反トラスト規制機関であるインド競争委員会(CompetitionCommission of India)の責任者だ。

REUTERS/Adnan Abidi


アマゾンはヨーロッパでも同じような批判を受けている。ドイツの反トラスト機関は2018年、アマゾンのマーケットプレイスが悪用された可能性について調査を開始した

ドイツの反トラスト機関である連邦カルテル庁の長官、アンドレアス・ムント(Andreas Mundt)。

ドイツの反トラスト機関である連邦カルテル庁の長官、アンドレアス・ムント(Andreas Mundt)。

REUTERS/Wolfgang Rattay


そして、アメリカでも連邦取引委員会(FTC)が、独占禁止法違反の可能性について競合各社と協議していると報じられている

連邦取引委員会(FTC)のジョー・サイモンズ委員長

連邦取引委員会(FTC)のジョー・サイモンズ(Joe Simons)委員長

REUTERS/Yuri Gripas


[原文:Indian business owners are furious about Amazon's $1 billion expansion into their country and are calling Jeff Bezos an 'economic terrorist' (AMZN)

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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