各社の人事部門トップが採用のポイントを端的に教えてくれた。
提供:LinkedIn
- 2020年に大手テック企業に就職したいなら、ヒントはここにある。
- Facebook、Netflix、Uberなど有名テック企業の人事トップに、どうやって面接試験を突破し、昇進していったのか、Business Insiderが聞いた。
大手テック企業が理想の就職先だと考えている人は多いはずだ。だが、その足がかりを得るのは容易ではない。
さらに、就職できたとしても、優秀な人材のなかで昇進していくのはさらに難しいだろう。
成功の秘訣を知る人がいるとしたら、それは大手テック企業の人事トップだ。彼らは人材の募集から選考、昇進までのすべてを統括している。Business Insiderが彼らを直撃取材した。
面接を突破し、経営幹部へと昇進し、エキサイティングな日々を送るにはどうすべきか。人事トップが語ってくれた驚くべき洞察とアドバイスを参考に、2020年に「一生の仕事」をスタートしてほしい。
フェイスブック(Facebook)
ロリー・ゴラー[人事部門責任者]
Courtesy of Facebook
【面接で必ずたずねる質問は?】
「強みを発揮すること」の力を重視しています。得意で楽しくできる仕事をするということです。人は自分の強みを生かしているときに最高の仕事ができ、仕事への満足感も得られます。
応募者が強みを生かせる人材かどうかを確認するために、必ず強みに関する質問をして、その人に適した役割が何であるかを把握するようにしています。「仕事で最高と思える日、つまり仕事を終えて家に帰ってから、自分は世界で最高の仕事に就いていると思える日に、あなたは何をしましたか」という質問です。
【一生懸命働くこと以外に、Facebookで成功する方法は】
当社では仕事のほとんどをチームで進め、その多くは職能横断型のチームです。1人で何かを達成するのではありません。そのため、チームや周囲の人々をより良く、より強くできる人材を尊重しています。
そうした人材は自分やプロジェクトの目標のためにチームを最適化するのではなく、チームにとって何が最適であるかに基づいて意思決定します。自分の役割を超えて組織を広く見わたすことができ、周囲の人々を助けることができる人材こそが、最大の影響力を発揮するのです。
ネットフリックス(Netflix)
ジェシカ・ニール[タレント(人材)最高責任者]
Courtesy of Netflix
【ネットフリックスで成功するために必要な特性を1つ挙げると?】
好奇心旺盛でない人は、当社で働くのが苦痛に感じられるかもしれません。私たちは常に自分たちのビジネス、自分たち、他の企業、そして世界について、より多くを学ぼうとしています。そうしたことが好きな人はうまく溶け込めるでしょう。
【これまで応募者の行動で最も印象的だったのは?】
ある応募者が面接で、当社の製品のある側面を改善する方法について、私に敬意を示しながらも滔々(とうとう)と説明しました。私を信頼して忌憚ない意見を述べてくれた勇気は立派だったと思います。その応募者の指摘は正しく、結果的にその人材を採用しました。
リフト(Lyft)
エミリー・ニシ[最高人事責任者]
Courtesy of Lyft
【リフトで採用されるために必要な特性は?】
エネルギッシュでスピードが速いという当社のカルチャーは、とても刺激的です。
私たちは誠実であることを尊重し、共通のミッションに向けて協力しています。必要な特性やスキルをひとつあげるなら、「実現させる」展望をもっていることです。ただし、「自分らしくある」「他の人々を高める」という当社の価値観とも合致する必要があります。
【これまで応募者の行動で最も印象的だったのは?】
誰でも通用することではありませんが、最近、ある応募者が面接の最後に「この面接で私が改善すべきだったことは何ですか」と私に聞いてきました。
その質問は誠実で、自己認識と謙虚さを備え、応募者が学びと成長を求めていることが伝わってきました。「自分らしくある」ことは当社の基本的価値観です。私はその質問がとても気に入りました。
応募者がその仕事に就きたいという強い意欲と、成長のための思考を持ち合わせていることは、面接で有効だと思います。仕事を得てから何年もモチベーションを保つうえで重要だからです。
ワンメディカル(One Medical)
クリスティーン・モアヘッド[最高人事責任者]
Courtesy of One Medical
【面接で必ずたずねる質問は?】
当社のミッションを知っているかを尋ねます。最初に応募者が宿題をやってきたかを確認するためです。
次に、採用されたら当社のミッションを達成するためにどのような貢献ができるかを尋ねます。応募者がどのようなスキルや情熱で当社に貢献できるかが分かります。
【あなたが仕事に応募したときに聞かれた最高の質問は?】
「最近、あなたの上司から受けた建設的なフィードバックについて話してください。自分の仕事を改善するためにそれをどのように効果的に生かしましたか?」という質問です。
応募者として初めてこの質問に遭遇したときは困惑しました。自分の十分でないスキルについて率直に話すことが求められるからです。しかし人事責任者になったいま、私も応募者にこの質問をしています。謙虚さや適応力、学んで成長することへの意欲を知るうえで非常に有効だと思っています。
ウーバー(Uber)
ニッキ・クリシュナマーシー[最高人事責任者]
Courtesy of Uber
【面接から見えてくる、応募者の最大の"危険信号"は?】
既存の戦略本や定型アプローチ、伝統的な解決法を過度に信頼する姿勢です。当社は、新たな戦略を自ら作り出し、専門家の判断を応用し、難題を解決するためにもっと良い方法を見つけ出そうとする情熱をもった応募者を強く求めます。
【初めて管理職になる人への最大のアドバイスは?】
チームメンバーとの難しい対話を実行すること。後回しにしたい、避けたいという衝動を抑えることです。メンバーを気遣い、良い成績をあげてほしいと願っていれば、決して容易ではないでしょう。しかし、難しい対話は重ねるほど容易になっていくものです。
難しい対話から逃げずにいれば、軌道修正が可能になり、問題が大きくなる前にチームと話し合えるようになります。
【仕事で充足感が得られていない従業員へのアドバイスは?】
そういう人には、現在や以前の仕事でどんな点が最も気に入っていたかを尋ねます。自分が楽しみにしていた仕事は何だったか。自分が何を得意とし、楽しめるのかを知るための大きなヒントです。そのうえで、それらが多く含まれる仕事を見出すように促します。
(翻訳・山崎恵理子、編集・川村力)
[原文:HR chiefs reveal how to get hired at Microsoft, Facebook, Netflix, and other top companies in 2020]