「ハリー・ポッターと死の秘宝Part1」
Warner Bros.
- 映画「ハリー・ポッター」シリーズは、ワーナー・ブラザースが配給しているにもかかわらず、同じワーナーメディア傘下の動画配信サービスのHBOマックスでは、サービス開始の時点では配信されない可能性が高い。
- 「ハリー・ポッター」シリーズ8作と、スピンオフである「ファンタスティック・ビースト」のデジタルおよびテレビの配信権をNBCユニバーサルが持っているからだ。
- HBOマックスのコンテンツ・チーフ、ケビン・ライリー氏は1月15日、テレビ批評家協会の委員会において、「ハリー・ポッター」シリーズの配信権については「引き続き話し合いが必要」と述べた。
- NBCユニバーサルは、自社のストリーミング・サービス、ピーコックを2020年開始予定で、詳細を近日中に発表する予定だ。
近くサービス開始となるワーナーメディアの動画配信サービス、HBOマックスで「ハリー・ポッター」シリーズを見ようと楽しみしている人は、少し(あるいは、かなり)待たなければならないだろう。
映画はワーナーメディア傘下のワーナー・ブラザースが配給しているが、同社幹部は15日、テレビ批評家協会の委員会において、テレビおよびデジタルの放映権はNBCユニバーサルにあると正式に発表した。「ハリー・ポッター」は現在、動画配信サービスで配信されていない。
両社の契約は2016年に成立し、2018年より有効となっている。NBCユニバーサルは、「ハリー・ポッター」シリーズ8作と、スピンオフ作品の「ファンタスティック・ビースト」シリーズを、傘下のUSAネットワーク(USA Network)やサイファイ(Syfy)などで放送することもできる、ということだ。
契約は2025年までだが、HBOマックスのコンテンツ・チーフ、ケビン・ライリー(Kevin Reilly)氏は15日、この権利をそれよりも早く取り戻すことも検討しているとほのめかした。「これに関しては引き続き話し合いが必要だ」とライリー氏は述べた。
「ハリー・ポッターなくして、HBOマックスのすべてを経験してもらうことはできない」
NBCユニバーサルも、自社のストリーミング・サービス、ピーコックの開始に向けて準備中で、近日中に詳細を明らかにする見通しだ。同社は、デジタルおよびテレビの配信権があるうちに、ピーコックで「ハリー・ポッター」を配信すると思われる。
ピーコックは2020年4月にサービス開始と言われている。一方のHBOマックスは5月サービス開始で月額15ドル(約1650円)、HBOの独自ストリーミング・サービス、HBOナウ(HBO Now)と同額だ。HBOマックスには、ワーナーメディア・グループの作品群、つまりHBO、ワーナー・ブラザース、DCユニバース(DC Universe)、TBS、カートゥーン・ネットワーク(Cartoon Network)などの全コンテンツが含まれる。
[原文:A battle is brewing over the 'Harry Potter' streaming rights between 2 upcoming platforms]
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)