One Thousand Museum
- 東京の新国立競技場デザインコンペなどでも知られる建築家のザハ・ハディド氏。同氏が設計したマイアミの「外骨格デザイン」の超高層ビル「ワンサウザンド・ミュージアム」が、7年を経てついに完成したと、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
- 総建築費は3億ドル弱になったと、開発業者はBusiness Insiderに語った。
- 84戸の住居のうち、約64%がすでに売約済み。
- 62階建てのこのビルは、マイアミで高級コンドミニアムが過剰供給される中、完成を迎えた。
マイアミで目を引く「外骨格デザイン」の超高層ビルが、7年の建築期間とおよそ3億ドル(約330億円)の建築費用をかけて、ついに完成したことが、ウォール・ストリート・ジャーナルで報じられた。
62階建てのこのビルは、日本の新国立競技場デザインコンペなどでも知られるイラク系イギリス人建築家、ザハ・ハディド氏が最後に設計したビルの一つだ。彼女は2016年に亡くなるまで「曲線の女王」と呼ばれていた。その独特の「外骨格デザイン」の外観は、ドバイから取り寄せたガラス繊維強化コンクリート4800個以上を用いている。
開発業者によると、「ワンサウザンド・ミュージアム」と呼ばれるこのビルには84戸の豪華な住居があり、2013年に販売が開始されていて、すでに約64%が売買契約済み。残りの住居は、1/2フロアが500万ドル(約5億5000万円)、ワンフロアは2500万ドル(約27億5000万円)からで販売中だ。居住者は、屋上のヘリポートやスカイラウンジ、ジュースバー、ビューティーサロン、屋内プールがある吹き抜け構造のアクアティックセンターなどを利用できる。
「このビルには5ツ星ホテルのような機能を持たせたかった」と、開発業者の一人、ルイス・バードマン(Louis Birdman)氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。
販売やマーケティングは、ワン・サザビーズ インターナショナル・リアルティが行う。
それでは、高さ200mを超える豪華ビルの内部を見てみよう。
伝説の建築家が設計したマイアミの超高層ビルは、7年の年月とおよそ3億ドルの建築費をかけて完成したと、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた
One Thousand Museum
「ワンサウザンド・ミュージアム」は、有名なイラク系イギリス人建築家、ザハ・ハディド氏が最後に設計したビルのひとつ。2016年に亡くなった彼女は「曲線の女王」と呼ばれた。
この62階建の豪華なビルは、マイアミでハイエンドなコンドミニアムが過剰供給される中、完成を迎えた
One Thousand Museum
かつてはマイアミでの不動産投資の主力源だったが、南米経済低迷のため、マイアミでの高級コンドミニアム購入に関心を持つ外国人バイヤーは少ない。
加えて、Business Insiderでも報じたように、堅調な米ドルに促進され、現在コンドミニアムを所有する人は売却し始めるため、最新のコンドミニアムもマーケットに現れ、過剰供給を生み出している。
「ビル完成前に約64%の住居が売れたが、マイアミの開発業者はたいていビルの住居のうち85~90%をプリセールしようとする」と、マイアミの不動産コンサルティング企業Condo Vulturesのピーター・ザレスキー(Peter Zalewski)氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)