グーグルなしの未来へ…ファーウェイがオランダ企業と提携して地図アプリ開発

ファーウェイの任正非CEO。

ファーウェイの任正非CEO。2020年1月、世界経済フォーラムの年次総会で。

REUTERS/Denis Balibouse

  • ファーウェイは、アムステルダムに本社を置くTomTomと提携した。TomTomはナビゲーションサービスを提供する会社で、ファーウェイの端末向けに地図アプリを開発することになる。
  • トランプ政権が2019年にファーウェイを「輸出規制リスト」に加えたため、新たなファーウェイの携帯端末には、Googleマップを含むグーグル製アプリがプレインストールされていない。
  • ファーウェイはグーグルなしの未来に向けて、さまざまな手段を講じている。

ロイターによると、中国通信機器大手ファーウェイ(華為技術)は、グーグル(Google)のアプリやサービスの利用を禁じられたことから、衛星によるナビゲーションサービスを提供するTomTomとの提携を推し進めることになった。

カーナビの製造で知られるTomTomは、Googleマップのプレインストールができないファーウェイの携帯端末のために、地図アプリの開発に当たる。

トランプ政権は2019年5月、ファーウェイがアメリカの安全保障を脅かす存在であるとして、同社を「輸出規制リスト」に加えた。アメリカ当局は、ファーウェイが中国政府のためにスパイ行為を働いていると主張しているが、同社はそれを否定している。

「輸出規制リスト」に加わったことで、アメリカの企業はファーウェイ向けに製品等を輸出する際に、政府の許可を得なくてはならなくなった。実際にはアメリカ企業がこの状況に対応できるようになるまで、規制は何度も先送りされてきたが、ついにグーグルが、新たなファーウェイの携帯端末に対するサービス提供を停止するに至った。一方、オランダの企業であるTomTomは、このような規制には縛られない。

ファーウェイの旧型スマートフォンはAndroid OSを搭載し、現在もグーグルのアプリを利用できるが、新たなフラッグシップモデルのMate 30発表間近のP40は、オープンソース版のAndroidを搭載しているものの、Googleマップなどのアプリは一切プレインストールされていない。Google Play Storeへのアクセスもできないため、グーグルのアプリのダウンロードもできない。

ファーウェイの広報担当者は、TomTomとの契約はかなり以前に行われたことをロイターに語ったが、具体的なスケジュールは明かさなかった。TomTomの広報担当者は「ファーウェイの開発者ポータルサイトを通して、アプリ開発者はすでにTomTomマップAPI、地図情報、交通情報を利用できるようになっている」とBusiness Insiderに語った。

グーグルは2019年夏に、ファーウェイに対する制裁の緩和を求め、ワシントンでロビー活動を行ったと報じられた。一方、ファーウェイは、アプリに関して独自のエコシステムの構築に取り組んでいる。ファーウェイのアプリストア「App Gallery」向けのアプリ開発を促すために、同社はイギリスとアイルランドの開発者に2600万ドル(約29億円)を投資すると2020年1月15日に発表した。

ファーウェイは、独自に開発しているHarmony OSの優位性についてアピールしてきたが、このOSを搭載したファーウェイの携帯端末がいつ発売されるのかについて、幹部らは異なる発言をしている。2019年11月には、シニアバイスプレジデントのビンセント・パン(Vincent Pang)氏が、発売は6カ月から9カ月後(2020年4月から7月)になるだろうと語った。

[原文:Huawei partnered with TomTom for a new map app for its phones after being cut off from Google Maps

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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