日本の空港内では、ポスターなどによる呼びかけを行い、体調不良の際にすぐに対応できるよう準備を進めている。
出典:厚生労働省健康局
中国で感染の拡大が続いている、新型コロナウイルス。1月24日には、日本でも都内で2例目の感染者が確認された。また、同日北海道でも、新型コロナウイルスへの感染の疑いがある武漢からの観光客が報告されている。
武漢からの観光客は成田、関西、中部国際空港を使って訪日
2019年12月30日〜2019年1月22日までに武漢天河国際空港から海外へ移動した人の数と移動先の空港。最も多かったのは、タイ、バンコクのスワンナプーム空港。
出典:航班管家の微博より
中国で航空機のフライトデータを取り扱うアプリ「航班管家」は、2019年12月30日〜2020年1月22日までの間に武漢空港から国内外の空港に移動した人数のランキングを公開。
データによると、国際便の行き先トップ20のうちに、3位に成田空港(9080席)、6位に関西国際空港(6272席)、18位に中部国際空港(2656席)と日本の3空港がランクイン。
24日から始まる春節休暇による日本国内での感染拡大が懸念される。
武漢からの訪問者数が国内トップとなっていた成田空港検疫所の総務担当者は、
「現在、厚生労働省からの通知にもとづいて、ポスターによる通知や、武漢からやってきた方で発熱や咳などを発症している人に対する声掛けをしています。
すでに武漢天河国際空港は止まっていますが、24日からは厚生労働省の新たな通知にもとづいて、中国からやってくる人に対する機内アナウンスや健康カードの配布を行っています」
と話す。
日本では、国立感染症研究所が医療機関向けに、新型コロナウイルス感染者に対する対応や院内感染対策などを発表している。
中国からの航空便の機内で中国語、日本語、英語の健康カードを配布。注意喚起を続けている。
出典:厚生労働省健康局
なお、感染症流行対策イノベーション連合(本部:ノルウェー)は、1月23日、アメリカのInovio社、Moderna社、米国国立アレルギー感染症研究所(NIAID)、オーストラリアのクイーンズランド大学とともに、 新型コロナウイルスに対するワクチンの開発を迅速に進めることを発表している。
(文・三ツ村崇志)