中国湖北省の村で、ブロック壁越しに語る住人。
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- 中国の村では、死者を出している新型コロナウイルス拡散を防止するため、周囲を封鎖している。
- イギリスのスカイ・ニュースは、新型コロナウイルス発生の震源地、武漢から約1000kmのところにあって、防衛策を講じている6つの村について報じた。
- ブロックで壁を作り道路をふさぎ、「部外者立入禁止」と表示した村もある。
- ある村では、検問所の衛兵として使えるように小屋が設置された。
中国中部の集落では、死者を出している新型コロナウイルスから自らを守るために強硬な手段をとっている。
イギリスのスカイ・ニュースは、アジア特派員のトム・チェシャー(Tom Cheshire)によるリポートで、湖北省の6つの村で行われている封鎖策を報じた。スカイ・ニュースが訪れた村は、新型コロナウイルスの震源地である武漢から約1000km離れたところにある。
中国の国家衛生健康委員会によると、「2019-nCoV」として知られる新型コロナウイルスは2019年12月、武漢から発生し、少なくとも169人以上の死者と6000人以上の感染者を出し、多くの国に広がっている。
スカイ・ニュースが訪れた複数の村では、「部外者立入禁止」の手書きの表示が道路を封鎖していた。
湖北省の村に作られた防護壁。
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「我々の村でこれを作った」と、一人の村人が幹線道路をふさぐ高いブロック壁についてスカイ・ニュースに語った。この村人は、ブロック壁は「部外者が我々の村に入ることを阻止し、侵入者の数を減らすため」だと語った。
ある村では、検問所として使用するために、移動式の小屋が設置されているケースもあった。現地住民は「これは新型コロナウイルスのためだ。いつまで続けるかはわからない」と話した。
「新型コロナウイルスがどうなるか誰もわからない。上からの指示は何もない」
湖北省で建てられた壁の1つ。
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「不安がないとは言えない。でも、他の手段はない」と彼は続けた。
中国政府は感染者を検査するため公式な検問所を設置しているが、これらの壁やフェンスは政府の指示ではなく設置されたものだと、スカイ・ニュースは報じた。
人々が幹線道路を封じる壁を作る別の画像が、中国のSNSで広まり、ツイッターで拡散した
Business InsiderはSNSのこの写真を独自に確認することはできなかった。
湖北省の村では、道路の赤いロープに「部外者立入禁止」の紙が貼られていた。
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隣国のモンゴルでは1月28日、中国国境の通行を禁止したと、同国の国営通信社が報じた。
世界保健機関(WHO)は1月29日の段階では緊急事態宣言を出していない。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)