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ZHD決算資料に何気なく書かれたPayPayとLINE Payの「行く先」を占うひと言

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ZHDが発表した2019年度第3四半期累計連結業績サマリ。

出典:Zホールディングス2019年度第3四半期決算説明会資料

Zホールディングス(ZHD、旧ヤフー)が2月5日、2019年4〜12月期の連結業績を発表した。

売上収益 7596億円(前年同期比+7.4%)

営業利益 1235億円(同+3.2%)

純利益 750億円(同+7.0%)

うち、2019年11月から業績に連結した、ZOZOによる2カ月分の底上げ効果は、以下の通り。

売上収益 +241億円

営業利益 +42億円(取得原価配分を22億円[2カ月分]償却後)

純利益 +14億円

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2019年第3四半期(10〜12月)へのZOZO買収の影響。

出典:Zホールディングス2019年度第3四半期決算説明会資料

なお、ZOZOから買収した顧客基盤3220億円(2018年通期の取扱高にほぼ相当)は、18〜25年で償却するという(今後、毎年130億〜180億円程度を費用として計上)。

注目のスマホ決済「PayPay(ペイペイ)」は、政府が7000億円超の予算を投じるキャッシュレス・消費者還元事業の追い風もあり、決済回数が7〜9月期の9612万回から2億8595万回へと約3倍に跳ね上がった。登録者数は2月2日時点で2400万人を突破した。

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決済回数は2019年第2四半期の3倍に、登録者数は1年前の4倍に増加。

出典:Zホールディングス2019年度第3四半期決算説明会資料

また、キャッシュレス利用率の全国ランキング(マクロミル調べ)では、クレジットカード全般に次ぐ第2位(37.2%)にPayPayが入った。スマホ決済の競合とされる楽天ペイは第8位(19.0%)、LINE Payは第9位(18.1%)だった。

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PayPayの評価。相変わらずの「ひとり勝ち」感。

出典:Zホールディングス2019年度第3四半期決算説明会資料

ZHDはPayPayの目指す姿をあらためて「スーパーアプリ」(=多様なサービスをワンストップで提供できるアプリ)とした上で、2020年は「ローン、投資、後払い、保険」という金融サービスに注力することを、決算説明会資料に明記した。

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「自社他社問わず各金融期間と連携」するというPayPayの金融サービス。LINE Payとのバッティングは?

出典:Zホールディングス2019年度第3四半期決算説明会資料

同分野は2019年12月に最終合意し、2020年10月をメドに経営統合を進めているLINEの注力分野でもある。

LinkedIn日本代表の村上臣氏はヤフーとLINEの経営統合時、Business Insider Japanの取材にこう答えている。

「ヤフーがZホールディングス化して、いろいろな種類のサービスを傘下に置けるようになった。そうなると、求めるのは『グループとしてリーチが最大になること』。なにも、統廃合する必要性はない。決済に関してもそうで、PayPayとLINE Payの併存は十分にあり得る

PayPayとLINE Payは共存できるにせよ、他の金融サービスを巻き込んだ「スーパーアプリ」としても本当に併存できるのか。

これからどんな棲み分けあるいは統合が行われるか、注目したい。

(文:川村力)

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