このままでは気温が摂氏5度上がる…各国研究機関の気候変動予測が深刻な結果に

新しい予測では、大気中の二酸化炭素が2倍になると、気温が摂氏5度近く上昇する可能性があることが示唆されている。

新しい予測では、大気中の二酸化炭素が2倍になると、気温が摂氏5度近く上昇する可能性があることが示唆されている。

Gian-Reto Tarnutzer/Unsplash

  • いくつかの気候予測は、科学者が以前に予測していたよりもはるかに大きく気温が上昇するとしている。
  • この予測が懸念される一方で、一部の科学者はこれが「外れ値」であることを望んでいる。
  • 気温が2度上昇すると、海面が上昇して、サンゴ礁が死に、そして一部の地域で深刻な水不足が起こるかもしれない。ある予測モデルでは、摂氏5度の上昇が予想されている。

ブルームバーグの報道によると、最近のいくつかの気候モデルは、地球が以前に科学者が予測したよりもはるかに高い温度になるかもしれないことを示唆している。

この驚くべき予測は、まず、アメリカ大気研究センター(NCAR)の予測モデルに登場した。地球の大気中の二酸化炭素濃度が(今世紀末に予想されるように)2倍になると、気温は摂氏5.3度上がる。これは、同センターの以前の推定値よりも33%高くなっている。

報道によると、過去1年間に公開された新しい気候予測モデルの約5分の1は、同様に厳しい気温の急上昇を示している。イギリスに本拠を置くメット・オフィス・ハドレー・センターは5.5度、アメリカエネルギー省は5.3度、フランスの科学者は4.9度の増加を予測し、カナダの科学者のモデルは5.6度と最大の上昇を予測した。

ブルームバーグによると、科学者たちはこれらのモデルが「的外れ」だったことを期待しているという。科学者たちが予測結果を詳しく検証するには、かなりの時間、少なくとも数カ月を要する。

気候モデルは、二酸化炭素濃度の上昇によって地球がどれだけ温暖化するかを示す「気候感度」を推定している。この40年間、二酸化炭素濃度が2倍になった場合の予想気温上昇は約3度だった。

これらの予測モデルは、気候変動を正確に予測してきた実績がある。アメリカ地球物理学連合の最近の研究によると、過去50年間の気候予測はおおむね正確であり、実際の観測値はモデルの予測と一致している。

それでも、気候学者の間では、今回の予測が「外れ値」であることに期待が寄せられている。報道によると、他にも約12種類のモデルが発表される予定であり、より明確なイメージを描くのに役立つ可能性があるという。

スウェーデン気象水文研究所の上級研究員、クラウス・ワイザー(Klaus Wyser)氏はブルームバーグに対し、「正しい答えでないことを願っている」と述べている。

ドナルド・トランプ大統領が脱退を宣言した「パリ協定」では、各国が地球の気温上昇を2度以下に抑えるために炭素排出量の削減を約束した。また、温暖化を1.5度に制限するというより野心的な目標も設定したが、地球がすでに約1度温暖化していることを考えると、それは達成不可能である可能性が高い。

もし地球の気温が2度上昇すれば、海面は50センチ上昇し、地球規模の熱波が頻繁に発生し、亜熱帯地域では淡水の3分の1が失われると予測されている。世界中の海洋に生息するほとんどすべての水生生物が影響を受け、サンゴ礁の99%が死滅する可能性がある。

[原文:A few climate models are now predicting an unprecedented and alarming spike in temperatures — perhaps as much as 5 degrees Celsius

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • LinkedIn
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中

あわせて読みたい

Popular

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み