ロボアナリスト推奨銘柄の方が利益が出る…ただし「売り推奨」は苦手

ロボアナリスト推奨銘柄の方が値上がりする

Fabrizio Bensch/ Reuters

  • ロボアナリストは人間のアナリストよりもよい銘柄を推奨する傾向があると、インディアナ大学が発表した。
  • 同大学の調査では、ロボアナリスト企業7社が発行した7万6568件のレポートを調べた。
  • ロボアナリストが購入を推奨した銘柄にもとづくポートフォリオは、人間のアナリストが推奨したポートフォリオよりもよい結果を生み出したことがわかった。つまり、ロボアナリストが購入を勧める銘柄は利益を出しやすいのだ。
  • だが、ロボアナリストの推奨に従って投資家が実際に売買するかどうかは不明だ。

インディアナ大学の調査によると、ロボアナリストは、長期的には人間のアナリストよりも収益性の高い銘柄推奨をするようだ。

この調査では、2003年から2018年の間、ロボアナリスト企業7社が発行した7万6568件のレポートについて調べ、暫定の調査結果を2020年1月に発表した。

この調査で、ロボアナリストの推奨銘柄にもとづくポートフォリオは、人間のアナリストが推奨したポートフォリオよりもよい結果を出すことがわかり、ロボアナリストが購入を勧める銘柄は利益を出すことを示唆している。

さらに、ロボアナリストは人間のアナリストよりも、買い、ホールド、売りのバランスのとれた推奨を作り、分析する際は企業の損益計算書に依存する傾向が低いこともわかった。人間のアナリストとは対照的に、ロボアナリストは通常、企業の年次報告書で公開されている一連のデータを注意深く読み込む。

また、ロボアナリストは、似た名称のロボアドバイザーと区別する必要がある。2つは似ているが、ロボアナリストはアメリカ証券取引委員会(SEC)への提出書類を読み込んで企業の財政状態を分析する。一方、ロボアドバイザーは、投資家への調査にもとづいて資産配分計画の策定するなど、より大枠の仕事を担うことが多い。

一方で、仕事を失うことを心配する金融アナリストは、必要以上の警戒心はおさえるべきだ。一例を挙げると、ロボアナリストの売り推奨は人間のアナリストより優れているようには見えない。インディアナ大学の調査では、ロボアナリストが売却を推奨する銘柄が、人間のアナリストより利益を出していることを示す証拠はなかった。

仮にロボットが銘柄推奨を行っても、投資家がロボットの提案をどれだけ真剣に受け止めるかは議論の余地がある。この調査では投資家がロボアナリストに対して実際にどの程度反応するかを調べたが、投資家はロボアナリストの推奨を取り入れない傾向があるとわかった。

さらに、多くの証券会社などでサービスが提供されているロボアドバイザー(ロボアナリストのいとこのようなもの)が金融市場で支配的になるかは、まだはっきりしない。老舗のゴールドマン・サックスは2020年、ロボアドバイザー・サービスを開始する予定だが、資産運用の大手、インベステック(Investec)は2019年に損失が2600万ポンド(約37億円)に達し、ロボアドバイザーサービスを休止した

[原文:Robot analysts are better than humans at picking stocks, a new study found

(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)

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