ツイッターCEO「一極集中には、もはや意味がない」…リモートワークへの支援を表明

ツイッターのCEOジャック・ドーシーはリモートワークに力を入れると述べた

ツイッターのCEOジャック・ドーシーはサンフランシスコに依存しない会社を作ると述べた。

Eric Risberg/AP/Jose Luis Magana/AP/Business Insider

  • ツイッターの最高経営責任者兼共同創設者のジャック・ドーシーは「サンフランシスコへの集中はもはや役に立っていない」とし、分散型の従業員をサポートすることに注力すると述べた。
  • 当面は従業員の大半をサンフランシスコの本社で雇用するが、遠隔地勤務の人気が高まれば、ベイエリア以外での雇用を模索する予定だ。
  • ツイッターは2012年、サンフランシスコ市当局が同市ミッドマーケット地区を強化するためのインセンティブとして税制優遇措置を提案したことを受けて、本社をミッドマーケット地区に移転した。
  • ドーシーCEOは、サンフランシスコ市が新規オフィス開発を制限していて、オフィスに関する費用が急騰していると指摘した。

ツイッター(Twitter)の共同設立者兼CEOであるジャック・ドーシー(Jack Dorsey)は、2月6日の決算報告で、同社の故郷とも言えるサンフランシスコへの集中が「もはや役に立たなくなっている」ため、グローバルな雇用を求めていると語った。

このソーシャルメディアの巨人は、2006年にサンフランシスコのSOMA地区に最初に本社を構え、その後2012年に現在のミッドマーケット地区に移転した。今度もサンフランシスコは会社の中核としての役割を果たす。

ツイッターの広報担当者は、Business Insiderに電子メールで「サンフランシスコは、近い将来も従業員の大半が勤務する場所であり続ける」と語った。 しかし今、ツイッターは、ベイエリア以外のリモートワーカーを採用するための仕組みも構築中だ。

「私たちは今、従業員の分散に取り組んでいる。性急にならないようにしながらサンフランシスコに依存しない会社を作っていかなくてはいけない」とドーシーは電話会見で語った。

このコメントは、ツイッターに対する税の優遇措置が終了してから8カ月後に発表された。この措置は、2011年にサンフランシスコ市当局が、ツイッターの創出する雇用で、市内、特にミッドマーケット地区を活性化するために考案したものだ。しかし、市の議員たちが期待していたような地域の活性化にはつながらなかった。この地域の小売市場は、テックオフィス内の従業員が地元のレストランや企業をひいきにするのではなく、社員食堂を利用したことも一因となって、打撃を受けた

ツイッターをはじめとするミッドマーケット地区の企業は過去10年間でこの優遇措置に救われている。ドーシーの発言はサンフランシスコ地域に馴染まないテック企業を象徴するものだと批判する人もいる

「彼らはサンフランシスコの税制の恩恵を受けていたが、方向転換して、サンフランシスコは自分たちの優先事項ではないと言っただけだ」と、サンフランシスコ市の元顧問で、減税に反対するデビッド・カンポス(David Campos)氏はBuzzFeed Newsに語った

しかしサンフランシスコには、企業がこの都市の中で成長することを難しくしている悪名高い問題もある。


1つは、家賃と住宅価格の高さで、厳しいゾーニングと建築規制、限られた住宅供給、数多くの労働者が集まったことなどによって、何年にもわたって悪化してきた

1つは、家賃と住宅価格の高さで、厳しいゾーニングと建築規制、限られた住宅供給、数多くの労働者が集まったことなどによって、何年にもわたって悪化してきた

トランスアメリカ・ピラミッドの前の住宅地。

Katie Canales/Business Insider

これは、企業が人材を採用する際に問題になる。

Source:Business Insider

サンフランシスコのオフィス市場は、アメリカで最も活況で、値段も高い

サンフランシスコのオフィス市場は、アメリカで最も活況で、値段も高い

サンフランシスコのミッションストリートで。Salesforceのロゴが入ったオフィスビル。

Katie Canales/Business Insider

特に過去10年は急成長している大手IT企業が進出したため、オフィススペースは限られており、競争率が高い。

ツイッターが2012年にサンフランシスコ本社を同市内のミッドマーケット地区に移転するまで、テクノロジー企業はシリコンバレー中心部の南に集中していた。

しかし2013年、ドーシーがCEOを務めるSquareが、ツイッター本社から一ブロック離れたオフィスに移転した。Squareは、2014年に入居したウーバー(Uber)と同じビルを使用しており、同市で最も価値のあるスタートアップでもある。現在サンフランシスコ最大の民間企業であるSalesforceのように、ミッドマーケット地区やその他の中心部でも多くの企業が後に続いた。

さらに「提案E」と呼ばれる施策が検討されている。新しいオフィスの開発を毎年の手頃な住宅の供給量に応じて行うことで、住宅需要を緩和することを目的としている。手頃な価格の住宅が少なければ、新しいオフィススペースの供給量は制限される。

Source:The San Francisco Chronicle

ドーシーは、ソフトウェア業界全体の傾向であるリモートワークで技術系の人材確保に対応する必要性も上げている

ドーシーは、ソフトウェア業界全体の傾向であるリモートワークで技術系の人材確保に対応する必要性も上げている

Justin Sullivan/Getty Images

より高速なインターネット接続、通信機能、クラウド製品によって、企業はベイエリアの外でも人材を雇用できるようになった。

「世界中に信じられないほどの才能があり、どこに住んでいるかは関係ない。特に彼らが自分の住んでいるコミュニティでキャリアを築きたいと思ったときに、サポートできるようにしなければならない」とTwitterの広報担当者はBusiness InsiderにEメールで語った。

一方で、サンフランシスコには技術系人材プールが確立されており、同僚や上層部との対面でのやり取りなどのように、物理的なオフィスを持つことには利点もある。

成長と拡大を目指しているのはツイッターだけではない

サンフランシスコのベテラン社員の中には、本社の移転先を市外に求めている人もいる。決済事業を展開するStripeは最近、2021年後半に本社をサンフランシスコのSOMAから引き上げ、さらに南へ移すと発表した。同社は2012年にパロアルトからサンフランシスコに移転していた。これは、サンフランシスコで最も大規模な企業の移転となる。

Stripeは、移転の主な理由として、オフィススペースの不足を挙げた。サンフランシスコ商工会議所のディレクターであるジェイ・チェン(Jay Cheng)氏は、San Francisco Chronicleに対し、Stripeのサンフランシスコからの撤退は、始まりにすぎないと語った。同氏は、オフィスの開発に新たな制約が生じる可能性があることが、企業が居続けることを望まない要因になっていると指摘した。

[原文:Twitter CEO Jack Dorsey says the company will build support for a more remote workforce as concentrating employees in San Francisco 'is not serving us any longer' (TWTR)

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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