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iPhoneの次は金融サービス…2025年までにカードによる取引の10%がアップルペイ経由に

2014年10月20日、サンフランシスコで行われたモバイル決済システム「アップルペイ」のデモンストレーション。

2014年10月20日、サンフランシスコで行われたモバイル決済システム「アップルペイ」のデモンストレーション。

Justin Sullivan/Getty Images

  • アップルペイは現在、世界のクレジットカード取引件数の5%を占めており、2025年までに10%まで増える可能性があるとQuartzが報じた
  • アップルペイの収益は、iPhoneなどのデバイス関連売上の減少を相殺する可能性がある。
  • アップルは2014年10月にモバイル決済サービスを開始した
  • 2019年、アップルとゴールドマン・サックスは、アップルカードのサービスを開始した。このカードの使用者はアップルペイでの決済でキャッシュバックを受けることができる。
  • アップルは金融サービス事業の成長に期待しており、アップルペイは同社増収の鍵といえるだろう。

アップルペイ(Apple Pay)の使用が世界中で増加している。2019年はiPhoneなどのデバイス関連の売上が世界中で減少したが、アップルにその代わりとなる収入をもたらしている。

Quartzの記事で引用されたバーンスタインの研究者によると、現在アップルペイでの決済は世界のクレジットカード取引件数の5%を占めており、2025年までに10%になるとみられている。

アップルペイは同社のサービス事業の売上に含まれ、2020年第1四半期で127億ドル(約1兆4000億円)に達した。アップルは全社では、史上最高額となる918億ドル(約10兆円)の売上高だった。

この決済サービスの売上は、世界的なiPhoneの売上減少に直面し、特に中国やインドなどの成長するマーケットにおいて、安価なサービスを提供するファーウェイなどの企業と競合する同社を、後押しする可能性がある。

2014年10月に開始したアップルペイのサービスによって、iPhoneとApple Watchのユーザーは、デバイスだけで、アップルペイに登録したクレジットカードまたはデビットカードを使用して支払いをすることが可能になった。アップルはまた、オンライン取引でもアップルペイを使えるようにしている。アップルは、モバイル決済サービスの取引ごとに少額の料金を徴収することで収益を上げている。

「アップルペイは年間150億件の取引に使用されている」と、アップルはBusiness Insiderに語った。

2019年、アップルとゴールドマン・サックスはアップルカードを発表した。アップルペイを使ってこのカードで支払いを行うと、ユーザーは2%のキャッシュバックが得られる。物理的なカードでの支払いではキャッシュバックは1%だ。

アメリカの70%以上の小売店でアップルペイの利用が可能であり、オーストラリアではこの数字が99%に跳ね上がると、アップルは述べた。店舗での支払いに加えて、公共交通機関の支払い方法としてもアップルペイが拡大している。ニューヨークやポートランドではすでに導入済みで、ワシントンDCとロサンゼルスでは2020年に導入される。

CNBCで報じられたBainの調査によると、アメリカではモバイル決済の利用が伸び悩んでいるが、2018年の中国では80%以上の消費者がモバイル決済を利用していた。アップルは中国では、中国テック大手のアリババやテンセントのQRコードをベースにしたモバイル決済と競合する。

またアップルは、デバイスのNFC技術がアップルペイでしか使用できないことで、不当に競合を抑制していると批判されている。ロイターによると、ヨーロッパの反トラスト規制当局もアップルペイに懸念を表明している。アップルは、Business Insiderに対して「顧客のセキュリティとプライバシーを優先している。他の決済システムがデバイスのNFCにアクセスすることはユーザーにリスクをもたらす可能性がある」と述べた。

だが、バーンスタインによる最新の予測は、アップルペイが同社のビジネスの今後10年を背負って立つと見ており、アップルにとって間違いなくよいニュースだろう。

[原文:1 in 10 card transactions could be done with Apple Pay by 2025, providing Apple a revenue boost amid iPhone sales slump

(翻訳:Makiko Sato)

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