ソニーが後援する世界的写真コンテストの優秀作品17点を見てみよう

「2020 Sony World Photography Awards」の最終候補作品

Peixia Xie, China, Shortlist, Professional, Landscape, 2020 Sony World Photography Awards

  • 世界で最も権威ある写真コンテストの1つ、Sony World Photography Awardsが、2020年プロフェッショナル部門の最終選考作品を発表した。
  • 18歳以上のプロ写真家が対象で、2019年6月から2020年1月にかけて13万5000点以上の応募があった。
  • プロ部門は、2019年に撮影された5枚から10枚の組写真が審査される。「環境」(2020年の新カテゴリー)、「クリエイティブ」(デジタル加工された画像)を含むの10部門のいずれかに応募する。
  • 中国の山岳地帯を子どもの落書きのようにジグザグに走るハイウェイから、オーストラリア南東部を吹き荒れる山火事まで、最終候補に残った画像には、2019年の最も美しく、最も悲惨な瞬間のいくつかが収められている。

Sony World Photography Awardsは、世界で最も権威のある写真コンテストの1つとして知られている。2月13日に、13万5000枚の写真から絞り込まれたプロフェッショナル部門の最終候補が発表された。

コンテストにはプロフェッショナル部門(組写真)、オープン部門(単独写真)、12〜19歳のユース部門、学生部門の4つのカテゴリーがあり、203の国と地域から34万5000点の応募があった。

プロフェッショナル部門は、世界中の18歳以上のプロ写真家が対象で、建築、クリエイティブ、ディスカバリー、ドキュメンタリー、環境、風景、自然と野生生物、ポートレート、スポーツ、静物の10のカテゴリーに分けられ、2019年に撮影された未発表の画像または2019年に撮影を委託された画像が対象となる。

作品は、その技術的な優秀性と「現代の主題に関する新しい視点」で評価される。合計で60の候補から30の最終候補作品がカテゴリ全体で選ばれた。

乱雑な寝室で寛いでいるティーンエイジャーのポートレートから、オーストラリア南東部を駆け巡る山火事まで、最終選考に残った画像は、2019年の明るい瞬間や暗い瞬間を捉えている。

4月16日にロンドンで開催される表彰式では、10人のカテゴリー優勝者と1人のフォトグラファー・オブ・ザ・イヤーを発表する。 フォトグラファー・オブ・ザ・イヤーには賞金2万5000ドル(約275万円)が贈られる。

以下に、最終選考に残った作品から17枚の写真を紹介する。(写真の説明文はわかりやすいように編集している)


「Rumi and Scarlet, 2019」ジョセフ・フォード

「ルミとスカーレット、2019」ジョセフ・フォード

© Joseph Ford, United Kingdom, Shortlist, Professional, Creative, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:クリエイティブ

作品名:Invisible Jumpers

作品について:フォードは、編み物によって、被写体を周囲と一体化させつ錯覚を作り出した。

写真家によるコメント:私はこのプロジェクトのためにさまざまな年齢層の人々を撮影したが、乱雑な10代の寝室を再現するというアイデアは私にとって魅力的だった」

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Source:Sony World Photography Awards

「Judges are looking at reborn dolls during the Valencia doll show」ディディエ・ビゼー

「裁判官はバレンシア人形ショーの間に生まれ変わった人形を見ている」ディディエ・ビゼー

© Didier Bizet, France, Finalist, Professional, Documentary, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ドキュメンタリー

作品名:Baby Boom

作品について:ビゼーは「リボーンドール」について記録している。ビゼーによると、新生児によく似たこのとてもリアルな人形は、90年代にアメリカで初めて登場し、「あざ、静脈、髪、皮膚の毛穴、唾液までも」再現されているという。

写真家によるコメント:スペインのバレンシアで開催される人形展には、大勢の観光客が押やってくる。この「リボーンドール」ショーはヨーロッパ最大。コレクターたちに愛され、世界中から集まった「リボーンドール」アーティストの審査は、ショーの初日の終わりにある。左側のビアンカ・フランケさんは、植毛や絵付けなど赤ちゃんのさまざまなディテールを丁寧に書きとめている。2019年4月。

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Source:Sony World Photography Awards

「Kosmaj」ローリン・シュミット

「コスマイ」ローリン・シュミット

© Laurin Schmid, Germany, Shortlist, Professional, Architecture, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:建築

作品名:Relics of a Utopia

作品について:2019年、シュミットは1960年代に作られ始めたユーゴスラビアのスプモーニク(記念碑)、つまりコンクリートと鋼鉄で作られた第二次大戦の記念碑を訪れた。シュミット氏によると、90年のユーゴスラビア紛争以降、多くの記念碑が忘れ去られた。彼女は満月の光の下でその建造物を撮影した。

写真家によるコメント:セルビア、コスマイ山の戦死した兵士のための記念碑。座標:N44°28'04.3 "、E20°34'18.3"。完成年:1971年。デザイナー:ヴォジン・ストジッチとグラディミール・メダコヴィッチ。

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Source:Sony World Photography Awards

「0,531Bq」フロリアン・ルイス

「0,531Bq」フロリアン・ルイス

© Florian Ruiz, France, Finalist, Professional, Landscape, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:風景

作品名:Project 596(Chinese nuclear landscape)

作品について:ルイスは、デジタル技術を使って、中国の新疆ウイグル自治区にある乾燥した塩湖で、1964から96年にかけて核兵器の実験場として使われた場所の見えない放射能を描写した。彼は「中国初の核実験(プロジェクト596)が1964年10月にここで行われたが、これらの活動の結果、この地域は依然として深刻な汚染状態にある」と書いている。

写真家によるコメント:私はこの荒涼とした地域の、目に見えない危険を示したかった。ガイガーカウンターを使って、放射線の存在を測定した。それぞれの画像のタイトルは、私が記録した土壌汚染のレベルをBqで表したものだ。デジタル技術を使って、画像の断片を重ね合わせると、原子が変化しているように見え、全体的に無常な感じがする。これらの壊れた視点は、風景がねじれたり変化したりして、一種のめまいや倦怠感を引き起こすことを示している。

作品全体はこちらSource:Sony World Photography Awards

「Drug Cartel Cemetery 10」ジェフリー・ギルマール

「薬物カルテル墓地10」ジェフリー・ギルマール

© Jeoffrey Guillemard, France, Shortlist, Professional, Architecture, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:建築

作品名:Drug Cartel Cemetery

作品について:ギルマールは、メキシコのクリアカンにある墓地を撮影した。 1969年に市内で最も裕福な家族によって建てられたこの墓地は、後にシナロア・カルテルに占拠され、邸宅のような墓が作られた。カルテルの墓にはエアコンやテレビがあり、ギルマールによると数百万ドルの価値がある。

写真家によるコメント:ベルトラン・レイバ・カルテルのアルトゥーロ・ベルトラン・レイバの墓。2019年12月27日。メキシコ、シナロア州クリアカン。

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Source:Sony World Photography Awards

「Seeds of Resistance 3」パブロ・アルバレンガ

Seeds of Resistance 3

© Pablo Albarenga, Uruguay, Finalist, Professional, Creative, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:クリエイティブ

作品名:Seeds of Resistance

作品について:アルバレンガは、南米の先住民族の指導者と彼らが保護する土地の写真をつなぎ合わせた。 アルバレンガは、2017年にブラジルで57人の土地・環境保護活動家が殺害され、その80%がアマゾンの土地を保護していたというグローバル・ウィットネスの2018年の報告書を引用した。

写真家によるコメント:ナントゥはエクアドルのアチュアル族出身の若者で、太陽光発電を利用したボートによる川の輸送プロジェクトを率いている。ボートにソーラーパネルを取り付けることで、彼はアチュアル族のガソリン依存を終わらせようとしている。左はアチュアルの伝統的な服を着たナントゥが横たわっている様子。右はエクアドル、パスタザ県のアチュアルの手つかずの熱帯雨林。

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Source:Sony World Photography Awards

「Plateau Sky Road」ペイシア・シェ

盘龙古道 (Plateau Sky Road)

Peixia Xie, China, Shortlist, Professional, Landscape, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:風景

作品名:Plateau Sky Road

作品について:シェは2019年の10月から11月にかけて、中国新疆のパミール高原で撮影した。彼女は、2019年7月に開通した、35キロの長さでヘアピンカーブがたくさんある、地元の人々が「高原スカイロード(Plateau Sky Road)」と呼ぶ道路を撮影した。


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Source:Sony World Photography Awards

「Hanoi Fish Man」ジョン・エノック

Hanoi Fish Man

© Jon Enoch, United Kingdom, Shortlist, Professional, Portraiture, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ポートレート

作品名:Bikes of Hanoi

作品について:エノックは、ベトナムのハノイで1週間過ごし、配達ドライバーを撮影した。 これらの配達員は、すばらしいバランス感覚を持ち、車の部品から卵、鑑賞魚、氷に至る商品を市内全域に配達し、時には直接販売することもある、とエノックは言う。ただ、車が使用されることが増えてきている、と彼は指摘した。

写真家によるコメント:2019年の初めに撮影した鑑賞魚の配達。スクーターでポーズをとる男性。ライダーはあらゆる種類の商品を驚くほど大量に運ぶことができる。

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Source:Sony World Photography Awards

「At the Pink Planet」イェウヘン・サムチェンコ

At the Pink Planet

© Yevhen Samuchenko, Ukraine, Shortlist, Professional, Natural World & Wildlife, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:自然と野生生物

作品名:At the Pink Planet

作品について:サムチェンコはドローンを使用して、ウクライナの塩湖の鮮やかな色を撮影した。この湖は、水中に生息する藻類によって夏にピンクと赤に変わる。「初めてピンクの塩湖を見ると、まるで別の惑星を見ているように感じる」とサムチェンコは言い、「上からの眺めはこの世のものではないようだ」と付け加えた。

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Source:Sony World Photography Awards

「Laura and Katie meet at the prison fence」リチャード・アンセット

Laura and Katie meet at the prison fence

© Richard Ansett, United Kingdom, Shortlist, Professional, Portraiture, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ポートレート

作品名:The Women of HMP Foston Hall

作品について:アンセットはイギリスのダービーシャーにある女性刑務所を訪問した。「このプロジェクトの目的は、収監の影響と、彼らがどのようにここでの生活を理解しようとするかを外部の世界に伝えることだった」とアンセットは言った。

写真家によるコメント:2人の関係は公式には許可されていないが、避けられないものだ。親密な瞬間を撮影するのは、拒否されることがあるので貴重。

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Source:Sony World Photography Awards

「Untitled」サラ・ササニ

「Untitled」サラ・ササニ

© Sarah Sasani, Iran, Shortlist, Professional, Sport, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:スポーツ

作品名:We Are Noticed Too Late

作品について:柔道家であるササニは、イランの女性アスリートたちの肖像を撮影した。

写真家によるコメント:私はプロスポーツ選手です。柔道を始めたのは6歳のときで、今、私は全国チャンピオンになりました。私は27歳ですが、初めて柔道をした日から今まで、柔道家としての私を一番よく知っているのは父だけです。しかし私の父は、私が勝ったときも負けたときも、そばにいてくれたことは一度もありません。なぜなら彼は会場に入ることを許されていないからです。

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Source:Sony World Photography Awards

「Sologub Oksana Volodymirivna」サシャ・マスロフ

Sologub Oksana Volodymirivna

© Sasha Maslov, Ukraine, Finalist, Professional, Portraiture, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ポートレート

作品名:Ukrainian Railroad Ladies

作品について:マスロフは、故郷ウクライナの「おとぎ話」の踏切の家と、そこに住む労働者を記録するために旅に出た。「このプロジェクトで、踏切は非常に永続的であることがわかった。絶え間ない変化に直面してもしっかりと立っている。列車や時間の経過に悩まされることなく、彼らはずっとそこにいる」と彼は言う。

写真家によるコメント:キエフ-ポルタヴァ間322キロのサザン鉄道

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Source:Sony World Photography Awards

「Orange and Gray」マウロ・バティステリ

orange and grey

© Mauro Battistelli, Italy, Shortlist, Professional, Landscape, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:風景

作品名:Swamps in Autumn

作品について:2019年のカヤック旅行中にテキサスの沼の神秘的な美しさを捉えた。「サルオガセモドキは早朝の光の中で信じられないような姿で、水と木は果てしなく魅力的な形をしていた」と彼は言った。

写真家によるコメント:木々とサルオガセモドキ、オレンジ色の葉を組み合わせたものは、テキサスの沼地の秋のエッセンスだと言える。

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Source:Sony World Photography Awards

「SN7」ニコラス・モア

"SN7" by Nicholas Moir

© Nicholas Moir, Australia, Shortlist, Professional, Documentary, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ドキュメンタリー

作品名:The Burning

作品について:モアは、オーストラリア全土に広範な破壊をもたらした多くの災害の1つ、オーストラリア南東部、グリーン・ワトル・クリークの山火事を記録した。

写真家によるコメント:1台の消防車が炎の壁とトルネードに囲まれている。グリーン・ワトル・クリーク火災では、ブッシュから発火し、シドニー南西部を炎が襲った。

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Source:Sony World Photography Awards

「1」チョン・コ

"1" by Chung Ko

© Chung Ko, Hong Kong, Finalist, Professional, Documentary, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ドキュメンタリー

作品名:Wounds of Hong Kong

作品について:チェン・コは、2019年に香港の強制送還法案をめぐって起きた抗議行動に参加した人々の傷を記録している。チェンは「傷やあざは消えていくかもしれないが、原因を記憶しておかなければならない。犠牲者の傷がここにある」と語った。

写真家によるコメント:2019年11月2日、催涙ガスに襲われた救急隊員は、3度やけどを負った。背中とリュックサックの間にあるキャニスターを外そうとした時、彼の指もやけどした。4時間の皮膚移植手術を受けたが、まだ彼は毎日傷を手当しなければいけない。それは苦痛を伴うものだ。

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Source:Sony World Photography Awards

「Sand Elephant Memories」マッシモ・グッリエーリ

グッリエーリ

© Massimo Gurrieri, Italy, Shortlist, Professional, Discovery, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:ディスカバリー

作品名:Tutto Scorre: India's Flow

作品について:グッリエーリが2019年にインドを旅行した時の記録。「この旅は、外の旅と同じくらい内なるものだ。日常生活は宗教的な儀式を散りばめて展開する。歩いていると深いところから思考が浮かび上がってくる」と彼は言う。

写真家によるコメント:記憶、ほこり、宗教、汚染。クンブ・メーラ、2019年。

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Source:Sony World Photography Awards

「This Is Normal」ジェニー・エバンス

"This Is Normal" by Jenny Evans

© Jenny Evans, Australia, Shortlist, Professional, Environment, 2020 Sony World Photography Awards

カテゴリー:環境

作品名:An Ecosystem in Crisis

作品について:エバンスはオーストラリアのマレー・ダーリング盆地での生活を記録した。 この地域は、彼女が「第三世界の国々で通常経験する水の危機」と表現する状況にあり、「水は飲めなくなり、水泳や入浴にも適さなくなる」と彼女は指摘する。

写真家によるコメント:「タリタ・コーエン(4歳)がオーストラリアのラウスのダーリング川の水で風呂に入る。タリタにとって、茶色の悪臭のする水は普通のこと。彼女の現実だ。 彼女と彼女の家族が利用できる唯一の水だから。ダーリング川流域の地域社会は、河川の不適切な管理をめぐって議論が高まる中、干ばつと清潔な水の不足に直面している。

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Source:Sony World Photography Awards

[原文:17 of the most captivating professional photos shortlisted in the 2020 Sony World Photography Awards

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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