ソフトバンクが変えるB.LEAGUE。5G時代のスポーツ観戦とは

天野麻美さん1

ソフトバンクでバスケットLIVEを担当する天野麻美さん。

豪快なダンク、鮮やかな3ポイントシュート、小気味よいステップで相手を交わしてシュート……。選手たちの激しいぶつかり合いや息づかいが聞こえてくる。アリーナ最前列の席に座っているわけではないのに、同様の体験、またはそれ以上の臨場感を体験ができる。ソフトバンクが提供するバスケ観戦アプリ「バスケットLIVE」は、B.LEAGUE を始めとした日本のバスケットボールコンテンツを網羅した配信サービスだ。

ソフトバンクはB.LEAGUEを2016年の開幕時からトップパートナーとして支えており、バスケットLIVEなどを通じて、エンターテインメントとテクノロジーが融合した、新しいスポーツ観戦体験の提供に取り組んでいる。バスケットLIVEで得られる体験とはどのようなものなのか。2020年春に始まる高速・大容量、低遅延が特徴の5G(第5世代移動通信システム)サービスは、スポーツコンテンツにどう影響を与えるのか。同社の天野麻美さんに聞いた。

スポーツ視聴は、テレビから配信へ

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ソフトバンク サービス企画本部スポーツ事業統括部事業企画部事業企画課の天野麻美さん。

スポーツの視聴方法は、地上波テレビ、衛星放送といったテレビ中心から変わってきている。天野さんは、スマホや4Gの登場がスポーツコンテンツに大きく影響を与えたという。

「3G時代は音声サービスが主でした。より高速の4Gが始まりスマホが普及していくと、私たちソフトバンクを始めとした通信キャリアがスポーツの配信サービスを提供するように。テレビ以外でスポーツを見られる環境を作っていきました」

今ではバスケットボールだけでなく、サッカー、野球、ゴルフ、テニスと多くの競技がアプリを通じて簡単に視聴できるようになっている。

B.LEAGUE、八村塁、超高校級……高まるバスケ人気

バスケットLIVE

バスケットLIVEはB.LEAGUEだけでなく日本代表や高校、大学の試合も楽しめる。

バスケットLIVEが配信するバスケットボールの人気は今、これまでになく高まっている。2019年には男子バスケットボールの八村塁が、バスケットボールの最高峰NBAでドラフト1巡目9位指名という快挙でワシントン・ウィザーズに入団。さっそく存在感を示している。B.LEAGUEでは千葉ジェッツが1試合平均入場者数5000人を超えており、同チームのエースであり日本代表の富樫勇樹が、2019年6月に日本人初の1億円プレイヤーとなり、話題を呼んだ。さらには「超高校級」と高校バスケ界を席巻した福岡第一高校の河村勇輝が、2020年1月から三遠ネオフェニックスに加わるや否や大活躍を見せ、連日大きく報じられるなど、バスケットボールのニュースを目にしない日の方が少ないほどだ。

バスケットボール人気が高まる中で、2020年1月に北海道で行われたB.LEAGUEのオールスター戦のチケットは、2分で完売した。だが、そんな人気ゲームも、バスケットLIVEなら現地観戦以上の迫力で視聴することが可能だ。

「チケットが手に入らず、会場で見られなかったお客様にも、バスケットLIVEを通じてゲームの迫力や臨場感を味わって欲しいですね」(天野さん)

バスケットLIVEではB.LEAGUEや日本代表の試合映像だけでなく、一部の試合をVR映像で楽しむことができる。VR機器とスマホを組み合わせることで、コートサイド最前列の席や、リング真下にいるような視点から映像を楽しむことができ、迫力のある観戦体験が味わえる。例えチケットを買えなかったとしても、現地観戦に勝るとも劣らない体験ができるのだ。

5G時代のスポーツ観戦、何ができる?

試合映像

「バスケットLIVE」では、まるでゴール下にいるかのような迫力ある映像を楽しめる。

提供:ソフトバンク

スポーツ観戦の変化のカギを握るのは、大容量データを瞬時に伝送できる5Gだ。5Gによってさらに多様なコンテンツが提供可能になり、より迫力のある、高精細な映像が配信可能になっていく。特に、さまざまなシーンや選手たちが登場するスポーツは、5Gとの親和性が高い。ソフトバンクは来たる5G時代に備え、新たなスポーツコンテンツを模索している。

例えば、選手専用カメラを切り替えるサービスだ。昨年のバスケ日本代表の試合では、コート全体の映像だけでなく、自分が見たい選手“推しメン”を選択し、その選手の動きをひたすら追う映像を楽しめるコンテンツを作った。

「八村選手をずっと応援したかったら、八村選手を捉え続けたカメラ映像を選ぶことができ、ずっと好きな選手のプレーを楽しむことができるようにしました」(天野さん)

八村塁に限らず、コートに立つ全ての選手を選ぶことができ、その操作も簡単で、遅延することなく映像が切り替わる。これが可能なのも5Gだからだ。

動き回る“印象”の選手をデータで即座に立証

試合が表示されたタブレット

タブレット上では目の前の試合の選手たちの動きが瞬時に分析されて、スタッツ情報が表示された。

提供:ソフトバンク

また、2019年12月に行われた高校バスケの全国大会「SoftBank ウインターカップ2019」では、会場に5Gの基地局を用意。5Gネットワークを通して配信する試合映像のほか、体育館天井に設置した俯瞰カメラで選手の位置情報を映像解析して、選手の移動速度や総走行距離を試合中に配信した。試合映像とこうしたデータは、会場でスマートグラスやタブレット端末を通じて提供した。

「例えば福岡第一高校の河村勇輝選手は、常に動き回っているという印象を持たれていました。ただ、それは“印象”で語られていた。データを取ることで、実際に河村選手の総走行距離が多かったことを可視化することができました」(天野さん)

観戦者も参加できる応援機能でファンを掴む

スマートグラスで観戦する人々

ソフトバンクは2019年12月、スマートグラスを利用して試合観戦が利用できる5Gプレサービスを行った。

応援の楽しみ方も増えた。スマートグラス上に「応援バー」が表示され、そこに向けてバズーカー砲を打つ応援機能を追加。 “試合プラスアルファ”の楽しみ方として応援合戦も提供した。

「今はまだ5G向けのサービスは試行錯誤の段階ではありますが、今までにない観戦体験ができるサービスを提案していきたいと考えています」(天野さん)

ライトな層を取り込むきっかけに

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ソフトバンクが2019年12月に5Gプレサービスを実施。 画面に表示されているような選手情報や別視点の映像、各チームへの応援数などをスマートグラス上で楽しめる。

提供:ソフトバンク

実は応援機能自体は、2019・2020年シーズンから「バスケットLIVE」に実装されている。試合中に、好きな選手に向けて「応援ボタン」を連打すると、応援している選手のランキングが上がっていく。天野さんも応援機能を通じて、B.LEAGUEにハマったという。

「私自身はそれまで満遍なくスポーツ観戦を楽しんではいたものの特にこの選手を応援するということはありませんでした。ただ、応援機能を通じて、応戦したい選手ができ、バスケにハマりました。“推しメン”の名前をランキングの上位に出したいと(笑)」

ライトな客層“にわかファン”を取り込むツールにもなっているのかもしれない。

応援機能写真

応援機能の画面。試合中に好きな選手の応援ボタンを連打すると、選手のランキングが上がる。

提供:ソフトバンク

「ソフトバンクとして、B.LEAGUEを盛り上げ、新しいファンも作っていきたいという思いがあります。例え会場に行かなくても、バスケットLIVEでゲームを見たライトな視聴者に、どんな選手がいて、どんな選手が人気なのだろうとか——と、バスケットボールに入り込んでいく仕組みを提供したいと考えています」

PayPay利用で支払う際の手間を緩和

天野さん

ソフトバンクは5G時代に沿ったコンテンツを提供していく。

ソフトバンクは、バスケットボールLIVE以外の部分でもB.LEAGUEに新たな体験を提供している。QR決済の「PayPay(ペイペイ)」の活用だ。B.LEAGUEの全試合会場がシーズンを通してPayPayに対応済み。「B.LEAGUEもペイペイペイ!最大20%戻ってくるキャンペーン」が行われていることもあり、会場でPayPayを利用する人が増えているという。スポーツの試合会場では、試合の合間に飲食物を買う観客が多く、小銭のやり取りがなくなり、店舗側の負担が減った という。

「試合会場で小銭を出す煩わしさがなくなって便利との声を頂きます」(天野さん)

ソフトバンクはB.LEAGUEに、映像コンテンツサービスのようなエンターテインメントだけでなく、テクノロジー面でも貢献している。天野さんは5G時代の到来を楽しみにしている。

「5Gが始まることで、スポーツの撮影や映像制作は変わります。4Gの10倍と言われる5Gの高速伝送は、スポーツ映像への親和性が高い。私たち通信キャリアが、技術と知見を生かし、お客様が楽しめるコンテンツを提供していきたいですね」(天野さん)


■「バスケットLIVE」について詳しくはこちら。

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