新型コロナウイルスで大打撃…それでもアップルはiPhone SEの後継モデルを発売するのか

ティム・クック

アップルのティム・クックCEO。

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  • ブルームバーグの2月18日の報道によると、新型コロナウイルスの影響で、中国からのサプライチェーンが途切れているにもかかわらず、アップルは3月に低価格帯のiPhoneを発売する計画だという。
  • アップルは2月17日、2020年度第2四半期(1~3月)の売上高が、中国での需要の減速と製造への制約により、予想を下回るだろうと発表した。
  • 購入しやすい価格帯となるiPhone新型モデルは、iPhone 8に似たデザインだが、CPUはiPhone 11やiPhone 11 Proと同じものが搭載されるだろうと報道されている。

ブルームバーグの2月18日の報道によると、新型コロナウイルスの影響で、中国のサプライチェーンが混乱しているにもかかわらず、アップルは2020年3月に低価格帯のiPhoneを発売する計画だという。

アップルは、2月17日に公開したプレスリリースで、2020年度第2四半期(1-3月)の売上高が、予想を下回る見込みだと発表した。その理由として、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で製造が滞り、中国での需要も減速していることを挙げた。現時点で新型コロナウイルスによる死者は1800人以上、感染者は7万2000人以上となっている。中国のiPhone生産工場では、操業を再開しているものの、製造スピードは期待されていたよりもゆっくりとしたペースに留まっている。

それでも、アップルが400ドル(約4万4000円)のiPhoneを3月に発売するという計画は、そのまま実行される見通しだと、ブルームバーグが報じた。そのiPhoneは「iPhone 9」あるいは「iPhone SE 2」という名称になると噂され、2016年に400ドルで販売されたiPhone SEの後継モデルとなり、デザインを新たにしたものだと考えられている。

ブルームバーグミンチー・クオ(郭明琪)氏日経アジアンレビュー等によると、この低価格iPhoneのディスプレイは4.7インチ、デザインはiPhone 8に似ているが、CPUはiPhone 11やiPhone 11 Proと同じものが搭載されているという。

Business Insiderはアップルにコメントを求めたが、回答はまだない。

アップルは、1月末に売上高の報告をした際、新型コロナウイルスの影響を考慮した上で、第2四半期(1-3月)の売上高を630億ドル(約6兆8800億円)から670億ドル(7兆3100億円)と予想したが、2月17日には下方修正されることとなった。

iPhone SEの後継モデル以外にも、3Dカメラを搭載したiPad Proの最新モデル、忘れ物の追跡がiPhoneでできるタイル型紛失防止タグ(名称はAirTagsとの噂)、そしてハイエンドのヘッドフォンといったアップルの新製品が、2020年度前期には発売されると予想されていた。

ブルームバーグの2月18日の報道では、新型コロナウイルスの影響でiPad Proの製造が遅れるかもしれないとしているが、その他の製品の発売の見通しについては言及していない。

[原文:Apple is still reportedly planning to launch a new iPhone next month, even though the coronavirus has rattled its supply chain in China

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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