Photoshop誕生30周年 ── アドビがiPad向けの機能強化などアップデートを発表

Photoshop 30周年

写真編集アプリの定番「Photoshop」が30周年を迎えた。

出典:アドビ

2020年2月19日、アドビの写真編集アプリ「Photoshop」が30周年を迎えた。

Photoshopは、1990年にバージョン1.0がリリース。その後、さまざまな機能を追加し、ツール群自体が2013年にサブスクリプション制「Creative Cloud」に移行。2019年にはついに「Photoshop iPad版」も登場している。

以下、30周年にあわせてアドビが公開したiPad版とデスクトップ版(macOSおよびWindows)のアップデート内容を見てみよう。なお、アップデートは本日から提供される。

iPad版がまた1歩デスクトップ版に近づく

オブジェクト選択ツール iPad

iPad版「オブジェクト選択ツール」。

出典:アドビ

現状、iPad版の機能はデスクトップ版と同等とは言えないが、従来からアドビは機能追加を順次行うと発表していた。

今回のアップデートによって、2019年開催のイベント「Adobe MAX」でデスクトップ版に追加された「オブジェクト選択ツール」が、iPad版にも追加される。

オブジェクト選択ツールは、範囲選択をざっくりと行なうだけで被写体を自動で選択できる機能。アドビのAI技術「Adobe Sensei」によって実現されている。

書式設定 iPad

iPad版「書式設定」。

出典:アドビ

加えて「書式設定」機能も追加。今までも利用できたフォントの種類やサイズの変更などに加えて、トラッキングや行送り、垂直・水平比率、上・下付き文字の設定などが可能になっている。

ただし、文字間隔を調整する“カーニング”の設定についてアドビは「今後のリリースで追加」としている。

デスクトップ版は強力なぼかし機能が追加

コンテンツに応じた塗りつぶし

デスクトップ版「コンテンツに応じた塗りつぶし」。

出典:アドビ

デスクトップ版については、全体的なパフォーマンスの向上のほか、「コンテンツに応じた塗りつぶし」のワークスペースの変更、「ぼかし(レンズ)」機能の強化が施される。

ぼかし(レンズ)機能

デスクトップ版「ぼかし(レンズ)」。

出典:アドビ

とくに、ぼかし(レンズ)機能は、被写界深度の情報を持たない写真に対しても、自然なボケを適用できる驚きの機能だ。この機能はGPU(Graphics Processing Unit、グラフィック処理に特化した半導体)を活用したもの。従来はCPUのみの処理だった。アドビは「この機能の提供するにあたり、数多くの研究と改善を繰り返し、数名のサイエンティストが携わっている」と説明している。

(文・小林優多郎)

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