トランプ次期米大統領、トヨタを狙い撃ち

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「トヨタは、メキシコのバハ(Baja)に新しい工場を建設し、アメリカ向けにカローラを生産すると言った。ありえない! アメリカに工場を建設するか、多額の税金を支払うかだ」

Mark Wallheiser/Getty Images

トランプ次期米大統領は1月5日木曜日、トヨタがメキシコでカローラを生産するなら税金を課すと、Twitterに投稿した。

「トヨタは、メキシコのバハ(Baja)に新しい工場を建設し、アメリカ向けにカローラを生産すると言った。ありえない! アメリカに工場を建設するか、多額の税金を支払うかだ」

トヨタは、カローラの生産を拡大するために、10億ドル(約1000億円)をかけて工場を建設すると、2015年4月に発表した。同工場は、2019年に稼働する予定だ。

同社はミシシッピ州とカナダのオンタリオ州でもカローラを製造している。2015年の発表によれば、メキシコの工場はアメリカではなく、カナダの工場を移転させるものだ。

ちなみに、新しいトヨタ工場は次期大統領がツイートしたバハではなく、グアナフアト(Guanajuato)に建設される予定だ。トヨタは2002年からバハの工場を稼働させており、カローラではなくピックアップトラックのタコマを製造している。

トヨタはツイートに応えて、新しい工場が稼働してもアメリカでの生産や雇用が減少することはなく、「トランプ政権と力を合わせていくことを楽しみにしている」と繰り返した。また、同社はアメリカに219億ドル(約2兆1900億円)の直接投資を行い、13万6000人以上のアメリカ人を雇用していると主張した。

トランプ次期大統領のツイートの直後、トヨタの株価は若干落ち込み、5日午後1時27分時点(東部標準時間)で0.5%下落している。

同じような株価下落は、ロッキード・マーチンやボーイング、GMにも起きた。

選挙以降、トランプ氏は企業に米国での雇用と生産を強いることで「アメリカファースト」の経済政策をアピールしてきた。例をあげると、同氏はユナイテッド・テクノロジーズに700万ドル(約7億円)の税制優遇措置を与える代わりに、インディアナ州にある傘下の空調会社の雇用を維持するよう説得した。

トランプ氏が今週、自動車メーカーをターゲットにしたのは2回目。同氏は、GMがクルーズをメキシコで製造していると批判した。一方、GMは米国で販売されているクルーズの大半はオハイオ州で製造されていると述べた。

追記:トヨタからBusiness Insiderに以下の声明が送られてきた。

トヨタは60年近くにわたりアメリカの文化の一部となっている。アメリカにおける生産量や雇用は、2015年4月に発表したメキシコ・グアナフアトの新工場によって減少することはない。219億ドル(約2兆1900億円)以上の直接投資、10の製造拠点、1500のディーラー、13万6000人の従業員とともに、トヨタは消費者と自動車産業に最善を尽くすために、トランプ政権と力を合わせていくことを楽しみにしている。

2015年、トヨタはアメリカで生産された16万台以上の車を40カ国に輸出し、アメリカをグローバルな輸出拠点としてきた。

2002年に作られたメキシコ・バハの工場は、テキサス州サンアントニオにある工場をサポートしている。サンアントニオ工場では2016年、3300人のメンバーがタンドラとタコマを23万台以上製造した。

トヨタの最近の生産拠点の拡大は以下のとおり。

  • ケンタッキー州ジョージタウンの工場に3億6000万ドルを投資、750人を新規雇用
  • アラバマ州ハンツビルの工場に1億5000万ドルを投資
  • インディアナ州プリンストンの工場に1億ドルを投資、300人を新規雇用
  • ウェストバージニア州バッファローの工場に9000万ドルを投資、80人を新規雇用

[原文:Trump takes aim at Toyota

(翻訳:梅本了平)

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