カビの生えたワッパーの広告はバーガーキングの防腐剤への姿勢を強調している。
Courtesy of Burger King
- 2月19日、バーガーキングはYouTubeにワッパーにカビが生える動画を投稿した。
- この広告キャンペーンは、多くのファーストフードチェーンが批判されてきた防腐剤や人工香料に対するバーガーキングの動きに注意を向けるためのものだ。
- ファーストフード業界における、より自然で意識の高い食品への傾倒を象徴している。
「ありのまま」の美しさがついにファストフードの広告にも浸透した。2月19日(現地時間)、バーガーキングは主力商品のワッパーが34日間かけて腐敗してカビだらけになる様子をタイムラプス動画で公開した。
この動画広告は、バーガーキングが防腐剤などから脱却しようとしていることを強調するキャンペーンの一環だ。同社はプレスリリースで、ほとんどのヨーロッパ市場とアメリカ市場の一部で、ワッパーから防腐剤を取り除いたと述べた。
バーガーキングの親会社、レストラン・ブランズ・インターナショナルの最高マーケティング責任者、フェルナンド・マチャド(Fernando Machado)氏はプレスリリースで、「バーガーキングは本物の方がおいしいと確信している」と述べた。
「だからこそ、我々が世界各国で提供しているものから、人工的に作られた防腐剤、着色料、香料を取り除くことに力を入れている」
バーガーキングによると、2020年末までにアメリカのすべての店舗で防腐剤を使わないワッパーを提供する予定だ。
この動きは、ファストフード業界におけるナチュラル志向や社会的に意識の高い食品への傾倒を反映している。マクドナルドは昨年、「クォーターパウンダー」 の牛肉を冷凍からそうではないものに切り替えたことで、売り上げが5年ぶりに急増したと発表した。1月末には、ポパイズ(Popeyes)が鶏の生育環境により高い水準を要求する「ベター・チキン・コミットメント」 に署名した最新の大手チェーンとなった。
ファストフードに含まれる人工的な成分は、長い間注目されてきた。アイスランドでは、2009年に国内最後のマクドナルド店舗が閉店となったが、それ以来ずっと、ハンバーガーとフライドポテトが展示されている。そしてこのバーガーとポテトは10年以上にわたり、手付かずのままだがカビも生えておらず、腐敗の兆候は見られない。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)