ザカリー・ローくんと握手するピート・ブティジェッジ候補。
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- 米大統領選で民主党の候補指名を争っているピート・ブティジェッジ候補は、9歳の男の子から、自分がゲイであることをカミングアウトすることについてアドバイスを求められた。
- 「ぼくもゲイだって、世界中に伝える手助けをしてくれますか? ぼくはあなたのように勇敢になりたいんです」とザカリー・ローくんはコロラド州で開かれた集会でブティジェッジ氏に尋ねた。
- ブティジェッジ氏はこれに「勇敢さについて、きみはもうぼくからのアドバイスをそれほど必要としていないと思う。きみはとても強く見えるからね」と応えた。
- ブティジェッジ氏は9歳のザカリーくんを称賛し、カミングアウトをするという彼の勇気からわたしたちは力をもらうことができると語った。
2月22日の夜(現地時間)、米大統領選で民主党の候補指名を争っているピート・ブティジェッジ候補に感動的な瞬間が訪れた。9歳の男の子に自分がゲイであることをカミングアウトするのを手伝ってほしいと尋ねられた時のことだ。
コロラド州で開かれた集会の質疑応答セッションで、抽選で選ばれた質問者の男の子ザカリー・ローくんは、インディアナ州サウスベンドの元市長であるブティジェッジ氏の勇敢さに感謝の言葉を述べ、自身のカミングアウトについてブティジェッジ氏に助けを求めた。
「ぼくもゲイだって、世界中に伝える手助けをしてくれますか? 」とザカリーくんは、大統領候補として初めてゲイであることを公表しているブティジェッジ氏に尋ねた。
「ぼくはあなたのように勇敢になりたいんです」
これを聞いたブティジェッジ氏は、ザカリーくんの精神的な強さを称賛し、 自身のアイデンティティーについて愛する人々に真実を伝える自らの"山あり谷あり"な経験を引き合いに出しつつ語った。
「勇敢さについて、きみはもうぼくからのアドバイスをそれほど必要としていないと思う。きみはとても強く見えるからね」
「ぼくの場合は、自分がゲイであることを親友にすらどう伝えたらいいか分からず、ましてや外へ出て行って世界中に伝えるまでには、長い時間がかかった。見ず知らずの大勢の人でいっぱいのこの会場で、自分が何者であるかを受け入れようとするきみを見るのは、本当に特別なことだ」
そう語ったブティジェッジ氏は、ザカリーくんにアドバイスした。
「役に立つかもしれない、いくつかのことをきみに話したい。1つ目は、(カミングアウトは)常に簡単にはいかないだろうということだ。でも、それでもいい。自分が何者か、自分が分かっているのだから」
「それが本当に大切なことなんだ。自分が何者か分かっていれば、周りでどんなカオスが起きても自分が持ちこたえられる、自分にとって一番大切な中心が持てる」
その上でブティジェッジ氏は、ザカリーくんの勇気が人々に力をもたらすだろうと語った。
「きみに知っておいてもらいたいことの2つ目は、誰がきみを手本にしたり、勇敢なきみを見て、自分ももう少し勇気を持とうと決心するか分からないということだ」
地元オンラインニュースサイト「コロラド・サン」は、ザカリーくんはブティジェッジ氏に質問をするかどうかギリギリまで迷っていたが、質問をして良かったと喜んでいると報じた。
「ドキドキしたけど、とっても幸せだった」と、ザカリーくんは集会の後に語ったという。
「ぼくがゲイだって、会場のみんなに話すことができてうれしかった」
[原文:'I want to be brave like you': A 9-year-old boy asked Pete Buttigieg how to tell people he is gay]
(翻訳、編集:山口佳美)