アップルが公開した新CMは複数のアニメ作品が使われている。
出典:アップル
アップルは2月28日、アニメを用いた日本オリジナルCM「Macの向こうから - まだこの世界にない物語を」を公開した。3月末まで札幌や東京、大阪、名古屋、福岡のテレビやオンラインで放映・配信される。
アップルは同時に新学期向けキャンペーンをはじめており、アニメ文化に関心の高い若者層へのリーチを狙う。
アニメ採用の中に潜む「異例さ」
公開されているYouTubeからのスクリーンショット。
出典:アップル
新CMではすでに公開されている複数の日本のアニメ作品の1シーンが用いられており、どのシーンも「MacBookと思わしきPC」をキャラクターたちが使っている様子が描かれている。
複数のアニメ作品のカットを用いたCMというと、最近ではネットフリックスの例が思い浮かぶが、今回は映像配信サービス「Apple TV+」ではなく、Macシリーズの販促CMであり、そもそもApple TV+で日本のアニメ作品は配信されていない。
キチンとしたアップルロゴから林檎風、桃、ハートまで、出てくるPCの背面を観察すると面白い。
公開されたYouTube「Macの向こうから — まだこの世界にない物語を」より引用。
アップルがアニメ作品関連の複雑な権利処理をクリアーしたという点も驚きだが、利用カットの中にはPCの背面に「アップル(のような)ロゴ」(中には全然違う形のものも)が描かれているパターンもあり、自社の表現に厳しいアップルが許容したことにも注目したい。
また、各作品の権利表記が、(おそらく意図的に)動画中には入っていない点も、気になるところだ。
なお、抜けはあるかもしれないが、収録されているアニメ作品のタイトルは以下のとおり(編集部調べ、順不同、タイトル名は原作・1シーズン目に準拠)。
- 天気の子
- 君の名は
- 未来のミライ
- NEW GAME!
- やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
- ヤマノススメ
- SSSS.GRIDMAN
- おそ松さん
- ケロロ軍曹
- 残響のテロル
- すべてがFになる
- バースデー・ワンダーランド
- 夜明け告げるルーのうた
(文・小林優多郎)