物流世界最大手FedEx、UPSが新型コロナウイルスの影響に悲鳴をあげている。
aviation-images.com/Universal Images Group via Getty Images
- %!(EXTRA string=新型コロナウイルスの影響で、アジア・アメリカ間を中心に貿易量が落ち込んでいる。)
- %!(EXTRA string=そのため、物流大手のFedEx(フェデックス)とUPS(ユナイテッド・パーセル・サービス)のビジネスが危機に瀕している。UBSの調査チームがレポートで指摘している。)
- %!(EXTRA string=フェデックスアジアは2月の売上高が7割減、UPSアジアも2月、3月の売上高は7割減を見込んでいる。)
%!(EXTRA string=スイスの金融大手UBSの物流調査チームは、新型コロナウイルスの流行によって世界の貿易が収縮していることを受け、物流大手フェデックスとUPSの業績見通しを引き下げている。)
%!(EXTRA string=UBSによると、フェデックスの2020年第1四半期の1株あたり利益は1.48ドルから1.20ドルに下落。アジア地域における2月の売上高は70%減、粗利は35%減と予測されている。)
%!(EXTRA string=フェデックス広報にコメントを求めたが返答はなかった。)
%!(EXTRA string=UBSは、UPSについても、1株あたりの利益が1.38ドルから1.28ドルに減少し、2、3月とも売上高が70%減、粗利が35%減と予測している。)
%!(EXTRA string=UPSは、Business Insiderの取材に対し、コロナウイルスの影響で中国での需要が弱まっていることを認めた。)
%!(EXTRA string=「需要は確実に減っているが、それでも物流がすっかり止まったわけではありません。(中国政府による)封じ込め措置の影響はまだ定量化されていませんが、中国経済の規模感やその回復の困難さを考えると、当社国際部門の当期決算に一定の影響が出るのは免れないと考えています」)
%!(EXTRA string=2月27日正午(米東部標準時)時点で、確認された感染者は8万2500人以上、死者は2800人にのぼる。その多くはウイルスの発生源とみられる中国に集中しており、最初の感染者確認から1カ月あまりで世界に広がり、2002〜03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数を超えた。)
%!(EXTRA string=UPSとフェデックス以外についても、物流分野の株価は2月23日の週から右肩下がりの下落が続いている。UBS予測によると、2月全体の数字は、鉄道輸送が6.9%減、小包が11.3%減、トラック輸送が10.9%減、ブローカー(仲介)が6.6%減。)
%!(EXTRA string=それでも、2018年第4四半期に物流関連株が急落したときに比べればまだいいほうで、当時は平均して20〜30%減という数字が並んだ。)
%!(EXTRA string=UBSは底打ちがいつごろで、その後に「V字回復」するのか「U字回復」するのかは不透明であると強調している。厄介なのは後者の場合だ。)
「%!(EXTRA string=グレート・リセッションに匹敵する」)
FedExの貨物航空。2018年、チェコ・プラハのヴァーツラフ・ハベル国際空港にて。
REUTERS/David W Cerny
%!(EXTRA string=物流調査会社ブロートン・キャピタルのドナルド・ブロートンは、2月25日に投資家向けレポートを発行し、「新型コロナウイルスはすでにSARSを超える切迫した経済的損失をもたらしており、短期間であっても、2008〜09年のグレート・リセッションに匹敵する経済危機を生み出す可能性がある」と警鐘を鳴らしている。)
%!(EXTRA string=SARS流行のときは旅客が大きく減ったが、今回の新型コロナウイルスでは貨物量が減っている。それはつまり、消費者が日常あって当たり前と考えている製品がじわじわと減っていることを意味している。)
%!(EXTRA string=中国や韓国、その他の主要なハブで新型コロナウイルスの影響が長引けば、携帯電話、自動車、医薬品、衣料品び生産量が減少することになる。中国からは2019年に3370億ドル(約37兆円)、韓国からは525億ドル(約5兆8000億円)の製品がアメリカ向けに輸出されており、その影響は深刻だ。)
2月1日、マスクなど中国への物資を搭載中のUPS貨物航空便。米ジョージア州ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港にて。
UPS/Dan McMackin/Handout via REUTERS
%!(EXTRA string=状況に対応して、アマゾンのような小売りは早々とアクションを起こしている。米ニューヨーク・タイムズの報道()2月20日付%!(EXTRA string=)によると、アマゾンはかつてない規模で中国企業への商品発注を行っており、すでに中国からの出荷も進んでいるという。)
%!(EXTRA string=また、中国製の商品を扱うサードパーティセラー(同社のグローバルマーケットプレイスを活用して製品を販売している企業)に対しては、サプライチェーンの精査を促している。)
%!(EXTRA string=「春節(旧正月)」の約1カ月間は中国の生産ラインが稼働停止するため、国際貿易は季節的に停滞するのが通例だ。しかし、今回のコロナウイルスのネガティブ・インパクトは春節の期間を過ぎてもなお続いている。)
%!(EXTRA string=物流コンサルタント会社オーシャン・オーディットのスティーブ・フェレイラCEOはBusiness Insiderの取材に対し、フォーチュン100(アメリカの売上高トップ100社)に名を連ねるクライアントもコロナウイルスの影響の大きさに悩まされていて、サプライチェーンを維持するために中国以外の企業や工場を探すのに躍起だという。)
%!(EXTRA string=オーシャン・オーディットのデータによると、2月23日から25日の3日間に、中国からアメリカに3200個の海上コンテナが到着している。2019年の同期間はその5倍の1万6000個だった。フェレイラは「壊滅的な数字だ」と表現する。)
%!(EXTRA string=一方、前出のブロートン・キャピタルが公表した2020年1月の航空貨物動向インデックスは前年比9.1%ダウン、2018年比では14%のダウン。世界最大の航空貨物取扱量を誇る香港は前年比10.6%減、世界第3位の上海は同12.1%減となっている。)
%!(EXTRA string=[原文:)Experts say coronavirus is already having ‘disastrous’ effects on global supply chains — and UBS estimates UPS and FedEx will have 70% lower revenue from Asia this month%!(EXTRA string=])
%!(EXTRA string=(翻訳・編集:川村力))