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【GO三浦】企業よりも個人が長生きする時代。「言葉の因数分解」で人生の目的を明確化しろ!

三浦さん

Shutterstock

気鋭の広告クリエイター、三浦崇宏。彼の熱く鋭いメッセージは若者を魅了してやまない。今回は「GO三浦の生き様道場 いいからいけよ」の番外編として、朝渋で開催された「言語化力で人生を変えろ!GO三浦が若者代表と参加者の人生に答えを出す人生相談LIVE 」の様子をリポートする。

IT企業で働く傍らコラムニストとして活躍するりょかちさん、同じくIT企業で働く傍らモデルとしても活動する竹本萌瑛子(たけもこ)さんが20代のリアルな悩みを相談。真剣に仕事と向き合う次世代ランナーたちに、三浦はどのようなヒントを与えるのか。

個人の能力を上げることは、人生の自由度を広げる

三浦さん

朝早くにもかかわらず、会場は三浦さんのアドバイスを求める若者で埋め尽くされた。

りょかちさん(以下・りょかち):27歳になった今、会社員をしながら個人の仕事もやっているのですが、両方とも規模が大きくなってきていて。どちらに振るべきかというジレンマに悩んでいます。

三浦崇宏(以下・三浦):りょかちさん、いきなりだけど100年続いている企業ってどのくらいあると思います? あまり出てきませんよね? 人生100年時代って口酸っぱく言われるけど、実はこれ、企業よりも個人の方が長生きする時代ということなんですよ。

つまりみなさんが「この会社素敵だな、ここで働きたいな」と思った会社が100年後も続くことは、あまりない。会社がなくなった時に、自分の人生の目標とか目的を明確にして生きていかないと、その後の人生どうしていいか分からなくなってしまうんです。

なので、「自分がどういった人間として人生を生きていくのか」というテーマに対し、ある程度きちんとしたイメージ像を作っておいた方がいいということ。

例えば、りょかちさんはコラムニストとして、みんなが言葉にできないモヤッとした気持ちや、本当は好きだけど好きって言えないものとかをうまく言語化されている。だからそういった「多くの人の細やかな気持ちの代弁者」のポジションが1つのユニークネスとしてあるよね。そのりょかちさんの強みは、どれだけ社会や職場の環境が変化したとしても、ずっと鍛えた方がいい。

今は人生100年時代なので、転職は当たり前として、何社か渡り歩くと想定する。そんななか、「個人名での活動を控えて欲しい」と言われることもあると思うんですよ。そんな時は「なんだ、ならここで働かなくてもいいや」と会社を辞めればいい。ただそんな時でも、個人としての能力とか、人生の志向性のようなものは変わらず持った方がいいし、磨き続けるべきだと思うんだよね。

りょかち:なるほど。個人の活動、会社員の活動とはっきり分けるんじゃなくて、自分の能力ベースで考えるのが大事であると。たしかにその通りだなと感じました。

三浦:そう。一度、自分自身でパワーを持ってしまえば、心の余裕ができて、すごく自由に動けるようになると思う。実は僕、柔道やっていた時、寝技がすごい得意だったんですよ。関節技とか首締めとか。寝技が得意になると何が面白いかというと、投げも上手くなるんですよ。

なぜかというと、お互い倒れた時に寝技で有利になれるから。投げてもその後の戦い方が分かるから、リスクの大きい投げ技も思いっきりできるようになったんですよね。

つまり、会社がなくなってもクビになっても自分の強みを知っていると、自由で大胆なアクションがとれるようになる。そういう意味でいうと、個人の力を持っている方が組織の中で活躍しやすい時代だなと思います。今、りょかち自身が、会社に残りながら個人の活動をやるのか、個人の仕事をメインにするのかはけっこう迷いどころだと思うけれど、ぶっちゃけどっち選んでもうまくいくから大丈夫!って感じです。

りょかち:心強いです!

三浦:会社を辞めても、また考えが変わり「戻りたい」って言えば多分また戻らせてくれるよ。だから個人と会社、どちらを選択してもりょかちがりょかちであるという能力を磨いておけばどうにかなるから、そこに集中すればいいと思います。

自分の“やりがい”を知りたければ、言葉の因数分解をしろ

ちょかちさんたけもこさん

三浦さんからの提言を真剣な眼差しで聞く、りょかちさん(写真手前)、たけもこさん(中央)

たけもこさん(以下・たけもこ):就活を思い出すと、やりがい重視で仕事を選ばれる方ってけっこういましたよね。でも社会人になって、あたらめて「やりがい」って何?という疑問が出てきました。三浦さんはやりがいって何だと思ってますか?

三浦:「やりがい」に関しては、当たり前ですが人によって違うと思ってます。

例えば、僕の会社、GOのプロデューサーの4人なんかは、全員、やりがいがまったくもって違う。 まず、リーダーの田中は「とにかくデカくてかっこいい仕事がしたい!」っていう少年マンガの主人公みたいな思考を持ってる36歳で(笑)。プロジェクトが困難であれば困難で燃える。

2人目は岩本という人間がいて。彼はとにかく数字。とにかくお金。ちょっとずつでいいのでお金と成果、そのどちらもが積み上がっていくことをやりがいだと感じている。3人目の木谷は「優秀なクリエイターと一緒にカッコいいものを作る」ってことに一番やりがいを感じている。4人目の五十嵐さんっていう若手の女性は、クライアントさんに感謝されることが一番嬉しいと感じている。4人それぞれ全然違うんですよ。

やりがいっていうとみんな一言で答えがちだけど、言葉の因数分解をした方がいい。やりがいはものすごく曖昧な言葉なので、自分自身、いったい何に関してやりがいや喜びを感じるのかを具体的に考えてみた方がいいと思うんです。

ちなみに、たけもこさんはチームでやり切った時が、ものすごくやりがいを感じる瞬間と言ってましたよね。これは達成感とか、グルーヴ感ってことだよね。僕もグルーヴ感がない仕事なんてやっても意味ないと思っています。

これは僕の持論なんだけど、人生の価値はハイタッチの回数で決まると思っている。終わった後「ウェーイ!」みたいな瞬間が最高でたまらないんですよね。1000万円儲かった案件で、独り占めできるのも、それはそれで嬉しいけど、たとえ100万しか儲からなかったとしても、超いいプロジェクトをみんなで作れて、盛り上がれた方がいいって時もあるじゃないですか。もちろん金額が大事な人もいてもいいけどね。

みなさんも「やりがいとは何なんだろう」という疑問とか、「周りの人がやりがいを感じてるのに私は感じられない」といったギャップがあるとしたら、自分の人生の中で「一番テンションが上がったのはいつか?」、「一番幸福感を得られたのはいつか?」を自分の中で思い出して、それを列挙していきましょう。

例えば大学受験に受かって心の底から嬉しいと思った時。または作文を書いて賞をとった時とか、初めはピンとこなかったけど、家に帰ってお婆ちゃんに「良かったね」と褒められて嬉しく感じた時とか。「私は自己承認でなくて他者承認、他者に褒められた時に初めて幸福を感じるんだな」とかいうふうに、自分の嬉しかった部分を突き詰めるといい。

自分の幸福感、達成感といった瞬間を言語化することで 、やりがいはおのずと見えてきます。

朝渋とは:渋谷を拠点に全国で活動する、日本を代表する朝活コミュニティ。「日本の朝を変える」を合言葉に、トークイベント、オンラインサロンなどを開催している。

(構成・丹治倫太郎、 撮影・北澤太地、編集・松田祐子)


三浦崇宏:The Breakthrough Company GO 代表取締役。博報堂を経て2017年に独立「表現を作るのではなく、現象を創るのが仕事」が信条。日本PR大賞をはじめ、CampaignASIA Young Achiever of the Year、グッドデザイン賞、カンヌライオンズクリエイティビティフェスティバル ゴールドなど国内外数々の賞を受賞。広告やPRの領域を超えて、クリエイティブの力で企業や社会のあらゆる変革と挑戦を支援する。初の著書『言語化力(言葉にできれば人生は変わる)』が発売中。発売前から予約でAmazonのビジネス書で1位に。

りょかち:京都府出身。神戸大学卒。学生時代より、ライターとして各種ウェブメディアで執筆。「自撮ラー」を名乗り話題になる。IT企業にて、アプリやWEBサービスの企画開発に従事。若者やインターネット文化について幅広く執筆するほか、若年層に向けた企業のマーケティング支援も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。

竹本萌瑛子(たけもこ): 熊本県出身。新卒でIT企業に就職し、現在はweb広告のマーケティングに従事。SNSマーケティング、イベント企画、商品開発などを行っている。Twitter(@moeko_takemo)に投稿した、自身の野球少女時代の写真が話題に。副業としてモデル・タレント活動も行っており、二足のわらじで活動中。

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