週5で晩ご飯テイクアウトサービス、使い始めて1カ月で起きた4つのこと

#2020年代の未来予想図

Business Insider Japanはじめ4媒体とnoteがコラボして2020年代の未来予想を語る「#2020年代の未来予想図」投稿コンテスト( 2019年12月18日から約1カ月半開催)。その審査結果がnoteにて公開されました。結果発表ページはこちらから→https://note.com/info/n/n917cb6a2e4e4

Business Insider Japan賞個人部門に編集部が選んだのは、ムラキ(伊美沙智穂)さんによる『週5で晩ご飯テイクアウトサービスを使い始めて1ヶ月経った』

受賞理由

大変な反響を受けたように、リモートワークや共働き家事分担など今の時代のキーワードを散りばめ、「体験したこと」を軸に、つまり取材を元に描かれているところに説得力がありました。人々が「ふんわり感じていること」への具体的なレポートになっており、価値を感じました。

受賞作2020年1月19日にnote上公開された受賞作記事を公開いたします。


「今日の晩ご飯なにかな」

「なんだろうね。洋食だといいなぁ」

上記は我が家の日常会話である。「なににしようかな」とか「なにが食べたい?」とかではない。「なにかな」と言って答える人もいない。誰1人として、食事を作っていないからである。

イメージが沸きにくいと思うので、このサービスの概要を説明する。端的に言うと、近所の惣菜屋さんが提供している、定食のテイクアウトサービスである。メニューは日替わり、毎日2種類ある。当日の午前中までに注文すると、決められた時間に定食を受け取ることができる。宅配はない。お店は紹介したいが、住まいがバレるので割愛する。

このnoteでは「週5で晩ご飯テイクアウトサービスを使い始めて1ヶ月経った」私たち家族の生活がどう変わったのか、お金はどの程度かかるのか、デメリットはあるのか等について、率直に書いていきたいと思う。

私たちの生活はどう変わったのか

端的に書く。

可処分時間が増えた。それも予想外のレベルで。

家計は安くなった。理由は後述する。

栄養バランスが改善した。具体的にいうと便秘が治った。

息子が食べられる品数が増えた。今までうどんばかり食べさせていた。

それぞれについて詳細を書いていこうと思う。

1. 可処分時間が増えた

目覚まし時計

俗に「炊事」と言われている家事には、実は様々な種類の家事が包含されている。まずは献立の検討、栄養バランスや味付けを考慮して何を作るかを決める。その後食材の在庫管理買い出し、ここでは家計管理もセットになる場合がある。買い出したものを調理して提供する。この際に出た洗い物(調理器具)洗い物(食器)食材ゴミの後始末食卓の掃除。場合によってはここに「栄養素に関する学習」「アレルギーチェック」「離乳食など特殊な調理」などが加わる。これを毎日やる、果てしない作業だ。

この点、晩ご飯テイクアウトサービスで発生するのは買い出しと、食卓の掃除のみである。仕事帰りに惣菜屋に立ち寄り、保育園で息子を迎え、帰宅して家族全員でご飯を食べて、器を片付ける。以上。

「今日の献立何にしようかな」「冷蔵庫の肉の賞味期限どうなってたっけ」「醤油って切れかけてたかな」「昨日牛乳買ったのにまた買っちゃった」「昨日は和食だったから今日は洋食かな」「栄養足りてんのかな」「子供に旬の食材を食べさせなきゃ」「3食連続カレーだ……」などの悩みは霧散する。思考に占める炊事の割合がほぼ0になるのである。その分を趣味の時間に当てることができる。

2. 家計は安くなった

お金

晩ご飯テイクアウトサービスは、雑穀ご飯、野菜味噌汁、主菜、副菜のセットで一人前 850円(税込)。量が多く、私(26歳女性)、夫(29歳男性)、息子(2歳男性)の三人であれば二人前で事足りる上、少し余るので翌日の朝食や昼食に回せる。さらに定期的に購入すると10%の割引がある。

つまり、850(円/一食) × 2(人) × 20(日/月) × 0.9 = 30,600(円/月)

一月あたりおよそ3万円で20日間の食事を賄うことができる。これは自炊+定期的な外食をしていた頃の食費と比べて、1万円程度安い。

自炊は安上がりと思われがちだが、実際のところそうでもない。親戚に農家がいるならいざ知らず、流通コストの上乗せされたスーパーの食材は高い。一時期話題になっていた「1日30品目」のスローガンなど、真面目に達成しようと思ったら破産してしまう。その点、大きなロットで食材を発注する業者では、この流通コストを一般家庭より安く抑えることができるし、食材のロスを購買者が被ることもない。炊事の外注は案外安上がりなのである。

3. 栄養バランスが改善した

食材と食器

晩ご飯テイクアウトサービスは、調理のプロが作っている。公式ページを読む限りでは、専属の管理栄養士が考案したメニューであり、献立セット全体での塩分量や栄養バランスに配慮をされているとのこと。味付けも濃くなく、毎日食べても飽きがこない設計だ。(そもそも毎日これを食べることを前提に設計されている)

これまでの私たちは、「よくわからないがニキビができたので野菜を食べよう」「生理が来たので肉を多めに食べよう」と惨憺たる有様であった。息子の食事だけには気を使っていたが、自分は「まあカップラーメンでもいいか……」とインスタントで済ませることもしばしばだった。そのせいか便秘も多かった。最近はすこぶる調子がいい。食事の大事さが身にしみる。

4. 息子が食べられるものが増えた

シリアルを食べる子ども

息子は現在2歳。生もの以外であれば、ほとんど大人と同じものが食べられるようになってきた年頃である。食事は大好きな方だが、子供なので好き嫌いはある。

とはいえ、親としては色々な味や食材に触れさせてあげたいという想いもある。そのために珍しい食材を買ってきて、少し面倒な処理をしたりする。そんな時に限って食べない。食べないならまだいい。投げる、吐き出す、嫌がると、もうこちらのメンタルが参ってしまう。床に落ちた食材を拭きながら、とりあえず即席で作ったうどんを食べさせている時、心は虚無である。

その点、晩ご飯のテイクアウトサービスなら、息子が食べずとも1ミリのダメージもない。自分で作っていないからだ。ご飯は毎日安定して美味しいので、息子が食べなければ親が美味しく頂くまでである。「こんなに美味しいものを食べないなんて、君ったら損してるな〜」と息子のおでこを小突く余裕すらある。

ちなみに定食メニューは毎日2種類あり、我が家では1種類ずつ買っているため、主菜2品+副菜2品+味噌汁で、毎日5品は食卓に並ぶ。今まで食べたことのなかった食材を「おいちい!」と舌足らずに喜びながらモリモリ食べている息子を見ると、心からこのサービスを利用してよかったなあと思える。本当にありがたい。

5. デメリットはあるのか

今の所、ない。まじでない。今後あれば追記する。

まとめ

今の所、「もうこれがないと生きていけない」と言うほどのライフラインになりつつある、晩ご飯テイクアウトサービス。我が家は共働きで、平日日中は基本的に家事の時間が取れない。日本の共働きの割合は2015年度の段階で6割、次の国勢調査ではもう少し数字が伸びているかもしれない(そういえば次回は2020年10月なのでもう直ぐですね)。

働き方が変わっているように、家庭における様々な事柄も、移り変わる過渡期にあるのかもしれない。晩ご飯のテイクアウトサービスは一つの形として、今後も「どう生きていくのが幸せなのか」にフォーカスして、既存の枠組みに囚われず、様々なことにトライしていきたいと思う。

このサービスは基本的に私たちの住まい周辺でしか提供していないそうだけれど、1食850円と考えるとそう常識外れな金額でもないように思える。魅力的だなと思った方々、是非近隣のお惣菜屋さんなどに、同様のサービスを提言してみてはいかがだろうか。


伊美沙智穂:1993年生まれ。立教大学卒業、株式会社NTTドコモの法人営業部を経て、現在は株式会社Caster・株式会社bosyuのUIデザイナー、Business Insider Japanの記者のほか、個人でもWEBメディアを運営するフルリモート・パラレルワーカー。1児の母。新しい仕組みやテクノロジーが大好きで、育児や家事、仕事など、積極的に生活に取り入れている実体験を元に記事を書きます。

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