マイクロソフトが新設した「最高科学責任者(CSO)」ポストに就くエリック・ホルヴィッツ。
Coutesy of Microsoft
マイクロソフトは、同社研究機関マイクロソフト・リサーチのエリック・ホロヴィッツ所長が、新設の「最高科学責任者(CSO)」に就任したことを明らかにした。
CSOの任務について、同社はBusiness Insiderのメール取材に対し、次のような回答を寄せている。
「科学分野における進展やトレンド、またテクノロジーと人間、社会が交差するところで生まれる問題やチャンスについて、グループ内でリーダーシップを発揮するのがホロヴィッツの役割となる」
ホロヴィッツはスタンフォード大学で修士号および博士号を取得。人工知能分野における貢献によって、ファイゲンバウム賞およびアレン・ニューウェル賞(米人工知能学会と米計算機学会が主催)を受けている。
彼とそのチームはグループ内に向けて、「科学の進む方向とその可能性」に関する助言を行う。なかでも、同社が「重要な領域」と位置づける人工知能分野に焦点をあてる。
エリック・ホロヴィッツへのインタビュー動画。米南カリフォルニア大学の人工知能関連プロジェクトより。
USC Center for Interdisciplinary Decisions and Ethics (DECIDE)
今回の人事は、マイクロソフト全社の人工知能(AI)戦略部門を率いたハリー・シャム上級副社長の退職を受けたもので、シャムの担当業務を一時的に引き継いだ最高技術責任者(CTO)のケビン・スコットからの要請により実現した。
ホロヴィッツはシャムからスコットに引き継がれた、AIに関するストラテジー、リサーチ、インフラ開発、サービス、ブラウザ「Bing(ビング)」のようなAI重視のプロダクト開発をすべて引き継ぐ。
マイクロソフト・リサーチの後任所長には、マイクロソフト・ヘルスケアのピーター・リー副社長が就任、「リサーチを武器とした新たなビジネスチャンスの創出」を模索する。また、同氏は引き続きヘルスケアも統括する。
(翻訳・編集:川村力)