フェイスブックに新取締役に2人の女性…取締役会の多様性を拡大するテック企業13社

アマゾンの取締役ロザリンド・ブルーワーと、インドラ・ヌーイ

アマゾンの取締役ロザリンド・ブルーワーと、インドラ・ヌーイ。

AP Photo/Reuters

  • フェイスブックが上場した当時、同社の取締役はすべて男性だった。だが、3月9日に女性2人が取締役に加わったことで、4割が女性になった。
  • その背景には、企業に対して、上級幹部のジェンダー多様性の拡大を求める、従業員や顧客、投資家、議会の圧力が強まっている状況がある。
  • これまでテック業界の動きは鈍かったが、アルファベット、アマゾン、Airbnb、HPなどの企業の取締役会で、少なくとも多少の前進が見られている。
  • 以下では、2019年1月以降に女性の取締役を迎えたテック系企業13社を紹介する。

フェイスブック(Facebook)は3月9日、元マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)幹部と、エスティ・ローダー(Este Lauder)の最高財務責任者(CFO)が取締役会に加わったと発表した。これにより、フェイスブックの取締役の40%が女性になった。2012年の上場当時には取締役全員が男性だったことを思えば、これは大きな変化だ。

#MeTooムーブメント従業員によるデモ行進投資家からの要請といったさまざまな要因のおかげで、あらゆる業界で多様性が欠けているとの認識が広まりつつある。なかでも多様性が低いのがテック業界だ。

フェイスブックを含めたテック系企業の多くは、数年前から毎年、人材の多様性に関する統計値を発表しているが、そうした取り組みだけでは、過小評価されてきた層の比率を大きく上げるには至っていなかった。とりわけ、経営幹部や取締役会ではそうだった。

だが、それもようやく変わりつつあるようだ。カリフォルニア州では同州に拠点を置く企業に対し、2019年末までに取締役会に少なくとも1人の女性(6人以上の取締役がいる企業では、2021年末までに3人以上の女性)を含めることを義務づける法律が施行された。これにより、126社が138人の女性を取締役会に迎え入れた。

KPMGの調べによれば、2019年末の時点でまだ取締役会が男性のみで構成されていたのは、カリフォルニアを拠点とする企業のわずか4%で、2018年の29%から大きく減少した。

「転換点に来ていると思う」と語るのは、官民の役員ポジションをめざす女性を支援する「ザ・ボードリスト(theBoardlist)」のシャノン・ゴードン(Shannon Gordon)CEOだ。とはいえゴードンは、企業はまだ長い道のりを進まなければならないと釘を刺している。

「(人材の)強力な供給路があるのはまちがいない。単に企業が、その人材を意図的に見つけようとするかどうかの問題だ」とゴードンは話している。

ここでは、その人材を見つけ、過去数カ月で女性を取締役に加えたテック系会社を紹介しよう。


フェイスブック(Facebook)

トレーシー・T・トラビスと、ナンシー・キルファー

トレーシー・T・トラビスと、ナンシー・キルファー

Facebook

フェイスブックは3月、元マッキンゼー幹部のナンシー・キルファー(Nancy Killefer)と、エスティ・ローダーCFOのトレーシー・T・トラビス(Tracey T. Travis)を取締役会に迎え入れ、取締役10人のうち4人が女性になった。フェイスブックは2019年4月にも、同社初のアフリカ系アメリカ人女性の役員として、ペイパルのセールス担当エグゼクティブバイスプレジデントのペギー・アルフォード(Peggy Alford)を取締役会に迎えている。

エアビーアンドビー(Airbnb)

アンジェラ・アーレンツ

アンジェラ・アーレンツ

AP

エアビーアンドビーは2019年5月、アップルのリテール部門を率いていたアンジェラ・アーレンツ(Angela Ahrendts)を取締役会に迎え入れた

アルファベット(Alphabet)

フランシス・アーノルド

フランシス・アーノルド

Heikki Saukkomaa/Lehtikuva via AP

グーグルの親会社アルファベットは、2019年4月に元ギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences)幹部のロビン・ワシントン(Robin Washington)を取締役に迎えた。

また、2019年12月にアルファベットのCEOも兼任することになったグーグルのCEOサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)は、アルファベットCEO就任後最初の大きな動きとして12月9日、ノーベル化学賞を受賞した女性科学者、フランシス・アーノルド(Frances Arnold)を取締役に任命した。

アマゾン(Amazon)

アマゾン(Amazon)

ロザリンド・ブルーワーとインドラ・ヌーイ

AP Photo/Reuters

アマゾンは2019年2月、スターバックスのロザリンド・ブルーワー(Rosalind Brewer)最高執行責任者(COO)と、元ペプシコ会長兼CEOのインドラ・ヌーイ(Indra Nooyi)を取締役に迎えた。

ドロップボックス(Dropbox)

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リサ・キャンベルとカレン・ピーコック

Dropbox

ドロップボックスは2019年8月、オートデスク(Autodesk)の最高マーケティング責任者リサ・キャンベル(Lisa Campbell)と、インターコムの最高執行責任者カレン・ピーコック(Karen Peacock)を取締役に任命した


HP

松岡陽子

松岡陽子

Stuart Isett/FORTUNE Brainstorm Tech. Used by permission.

HPは2019年1月、グーグルとアップルの幹部を歴任した松岡陽子(ヨーキー・マツオカ、Yoky Matsuoka)を取締役会に迎え入れた

リフィニティブ(Refinitiv)の多様性・インクルージョン指標によれば、HPの取締役会は、全米の株式公開会社でも屈指の多様性の高さを誇っている。

ネットギア(Netgear)

ジャニス・ロバーツとローラ・デュール

ジャニス・ロバーツとローラ・デュール

Netgear

ネットギアは2019年2月、ベンチャーキャピタリストでテック系企業幹部のジャニス・ロバーツ(Janice Roberts)を取締役に任命。続いて2020年1月、元ポリコム(Polycom)幹部のローラ・デュール(Laura Durr)を取締役に任命し、取締役9人のうち4人が女性になった。

ペイパル(PayPal)

デボラ・メッセマー

デボラ・メッセマー

PayPal

ペイパルは2019年1月、元KPMGマネージングディレクターのデボラ・メッセマー(Deborah Messemer)を取締役会に迎えると発表した

サービスナウ(ServiceNow)

タマル・イェホシュア

タマル・イェホシュア

Slack

サービスナウは2019年3月、デロイト(Deloitte)のサンフランシスコ事務所を率いるテレサ・ブリッグス(Teresa Briggs)と、スラック(Slack)の最高製品責任者タマル・イェホシュア(Tamar Yehoshua)を取締役会に迎え入れた

スラック(Slack)

スラック

Drew Angerer / Getty Images

スラックは2019年9月、ハネウェル(Honeywell)最高技術責任者のシーラ・ジョーダン(Sheila Jordan)を取締役に迎えた

スクエア(Square)

スクエア(Square)

エイミー・ブルックス

Square

スクエアは2019年10月、米プロバスケットボール協会(NBA)の最高イノベーション責任者エイミー・ブルックス(Amy Brooks)を取締役に任命した

ティーボ(TiVo)

ローラ・デュールとロリア・イードン

ローラ・デュールとロリア・イードン

Netgear/YMCA Seattle

カリフォルニア州の法律が可決された時点で、ティーボは、取締役会に男性しかいない会社の一つだった。だが、2019年4月に、ローラ・デュール(2020年にネットギアの取締役会にも加わった)と、YMCAシアトルのCEOで知的財産権の専門家として豊富な経験をもつロリア・イードンを取締役会に迎え入れた

アップワーク(Upwork)

リーラ・スリニバサン

リーラ・スリニバサン

Upwork

アップワークは2019年7月、サーベイモンキー(SurveyMonkey)の最高マーケティング責任者リーラ・スリニバサン(Leela Srinivasan)が取締役会に加わると発表した

[原文:Facebook just named two women to its board as it seeks gender parity — here are 13 tech companies that have recently diversified their boardrooms

(翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:Toshihiko Inoue)

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