「モバイルPASMO」はiPhoneで使えない? 定期は? 使いこなし7つのポイント

モバイルPASMOの広告

3月18日から「モバイルPASMO」が始まり、地下鉄の駅などには広告が掲示されるようになった。

撮影:小林優多郎

鉄道・バス事業者などが出資する株式会社パスモは3月18日に、スマートフォン向けサービス「モバイルPASMO」の提供を開始した。

スマートフォンの交通系電子マネーは、JR東日本の「モバイルSuica」が独占していたが、モバイルPASMOの登場により、ユーザーには第2の選択肢が生まれた。今までモバイルSuicaでは発行不可だった「私鉄やバスのみの区間」などの定期券もスマホの中に入ることになる。

そんな突如現れたモバイルPASMOだが、どんな特徴や注意すべきポイントがあるのか。7つのポイントにまとめてみた。

Q1. モバイルPASMOが使えるスマホはどれ?

モバイルPASMO スマホ表示

モバイルPASMOはスタート時、Android向けのサービスだ。

撮影:小林優多郎

まず、モバイルPASMOはサービス開始の3月18日現在、「Android向けサービス」だ。そのため、iPhoneでは利用できない

さらに、Androidスマートフォンであっても、おサイフケータイ対応機種かつモバイルPASMO対応機種である必要がある。

具体的な機種は、モバイルPASMOのホームページで公開されているが、一部例外はあるが2016年以降発売の機種であれば、おおむね対応しているようだ。

Q2. モバイルSuicaと共存できる?

モバイルPASMOとモバイルSuicaのアイコン

一部端末では、モバイルPASMOもモバイルSuicaが共存できる。

撮影:小林優多郎

既にモバイルSuicaを利用している場合は、対応端末であっても、モバイルPASMOを利用できないケースがある。

実は、“モバイルPASMO+モバイルSuicaが同時に登録できる端末”の方が少なく、3月18日時点ではソニーモバイルの「Xperia 1/8/5」、グーグルの「Pixel 4/4XL」、京セラの「Android One S6」のみとなる。

上記以外の端末でモバイルSuicaが発行されている場合、モバイルPASMOの発行にはモバイルSuicaの退会・削除(アプリをアンインストールするだけではだめ)が必要だ。

おサイフケータイアプリ

おサイフケータイアプリの交通系ICカテゴリーの画面。

なお、SuicaとPASMOが共存できるXperiaやPixelであっても、実際に利用できる交通系ICとしてはどちらか一方になり、おサイフケータイアプリで「メインカード」を設定する必要がある。

つまり、モバイルPASMOを定期券にし、レジでの支払いや定期券外での利用にモバイルSuicaの残高を使いたいというケースでは、利用の度に手動で「メインカード」を切り替えなくてはならない。

Q3. どんな定期券が買えるの?

モバイルPASMO定期券

PASMO定期券もモバイルで使える。事業者によっては連絡定期券も発行可能。

モバイルPASMOでは、19の鉄道会社、16のバス事業者の通勤や通学定期券を発行できる。バスと鉄道の定期券は同時にそれぞれ1種類ずつ共存できる。

ただし、通学定期の場合は申請フォームへの入力や申込書・通学証明書や学生証のコピーを郵送する必要がある。

なお、モバイルSuicaと同様の対応だが、乗車駅と降車駅が対象事業者外(例えばどちらもJR東日本の駅、など)の区間は発行できない。

Q4. モバイルPASMOにチャージするには

モバイルPASMO チャージ

モバイルPASMOの「記名PASMO」であれば、クレジットカードでチャージ可能。

モバイルPASMOは一部券売機での現金チャージとアプリ内でのチャージに対応。アプリ内チャージではVisa、JCB、Mastercard、American Expressの4ブランドのクレジットカードが利用できる。

例外としては、各ブランドの本人認証サービス(3Dセキュア)に非対応のカードは利用できない。例えばKyash Card Lite(旧Kyashリアルカード)のようなものが、それにあたる。

チャージは500円から1万円の間でチャージ可能(1000円以降は1000円単位で選択可能)。チャージ上限は2万円だ。

Q5. 「オートチャージ」はできるの?

オートチャージ対応クレジットカード

モバイルPASMOも物理PASMOと同じく、オートチャージ対応クレジットカードは限定的。

出典:PASMO

事前に設定した金額よりPASMOの残高が下回っている状態で対象の改札機で入出場したときに実行される「PASMOオートチャージ」サービスはモバイルPASMOでも利用可能だ。

しかし、物理カードのPASMOのオートチャージと同じく、オートチャージ可能なクレジットカードは前述の手動チャージのカードとは異なり、PASMO協議会に参加する事業者の関連クレジットカードに限定される。

さらに、対象のクレジットカードがあればすぐ使えるわけではなく、申請後に審査がある。モバイルPASMOホームページによると、審査結果は約3週間後にメールで届くので、「いますぐオートチャージを使う」ということはできない。

Q6. 物理カードのPASMOからモバイルPASMOに移行できる?

モバイルPASMOと物理PASMO

モバイルPASMOと物理PASMOの間で、残高や定期券情報の移行はできない。

撮影:小林優多郎

iPhone(Apple Pay)のSuicaは、既存の物理カードのSuicaからの移行に対応していたが、現行のAndroid向けモバイルPASMOには同様の機能はない。

つまり、現在物理カードのPASMOもしくはPASMO定期券を使用しているユーザーは、残高や定期券の払い戻しを受けるしかない、ということになる。

また、定期券の払い戻し金額の計算方法は事業者によって異なる。事業者と実行するタイミングによっては、払い戻しで損する場合があるので、注意が必要だ。

Q7. 各種ポイント還元は受けられる?

スマホとレシート

メトロポイントクラブにモバイルPASMOも対応している。

撮影:小林優多郎

JR東日本のSuicaおよびモバイルSuicaは、対象店舗や対象区間の乗車でJREポイントを貯められる(別途登録は必要)。

PASMOに関しては事業者ごとの対応となるので一概には言えないが、例えば東京メトロが行っているメトロポイントクラブ(メトポ)はモバイルPASMOも登録可能。ただし、登録作業は設置場所が現時点では限られている水色のICチャージ専用機でのみ対応している。

水色のICチャージ専用機

物理カード以外へのチャージにも対応している「水色のICチャージ専用機」。

撮影:小林優多郎

また、経済産業省主導のキャッシュレス・消費者還元事業についても、PASMO公式サイトから登録することで、モバイルPASMOでもポイント還元を受けられる。

(文、撮影・小林優多郎)

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