中国が回復してもアップルのサプライチェーンの混乱は続く…ヨーロッパやアメリカ、他のアジア地域にも依存

ティム・クックCEO

AP Images / J. Scott Applewhite

  • コロナウイルスの大流行は、中国では収束しつつあるようだ。だが、パンデミック(世界的大流行)により、アップルのサプライチェーンは、まだ通常の状態に戻るのに苦戦している、とブルームバーグの新たなレポートは伝えている。
  • iPhoneの主要な部品も、マレーシアといった中国以外のアジア地域や、ヨーロッパ、イスラエル、そしてアメリカにあるサプライヤーに依存している。
  • ブルームバーグによれば、iPhone 12については、これまでのところ遅れは生じていない。大量生産は5月まで始まらない予定だからだ。
  • レポートは、アップルが3月17日に2つの新製品、新型iPad ProとMacBook Airを発売した件も伝えている。

アップル(Apple)のサプライチェーンの本拠地である中国は、コロナウイルスの流行から回復しつつあるようだ。3月19日(現地時間)には、大流行が始まって以来初めて、国内での新たな感染者が報告されなかった

だが、アップルのサプライチェーンはまだ、通常の状態には程遠い。サプライヤーの存在する他の国々、中国以外のアジア地域、ヨーロッパ、そしてアメリカなどが、ウイルスを食い止めるのに苦戦していることは、ブルームバーグの新たなレポートが詳しく伝えている。

業務の流れはまだ、通常に比べて遅い。サプライチェーンでは、世界中から供給される部品に1つでも乱れが生じると、システム全体が混乱する可能性があるためだとレポートは指摘する。

マレーシアの封鎖は、アップルのチップや回路基板を作るサプライヤーに影響を及ぼしている。一方、セルラーモデム担当のエンジニアたちはドイツにいて、電源管理チップの生産工場はイタリア、ドイツ、イギリスにあるとレポートは述べている。

プロセッサー・テクノロジー担当の研究開発エンジニアたちも、イスラエルに数百人いるとブルームバーグは伝えており、ガラス・メーカーのコーニング(Corning)や、ワイヤレス・チップの供給元、ブロードコム(Broadcom)、スカイワークス・ソリューションズ(Skyworks Solutions)、コーボ(Qorvo)などのアメリカのサプライヤーにも頼っている。

Business Insiderはコメントを求めたが、アップルからの回答はなかった。

iPhone 12はまだ、コロナウイルスの影響を受けていないようだとレポートは指摘している。大量生産は5月まで始まらないためだ。だが、それも変わる可能性がある。というのも、新製品のテストの際、アップルは困難に直面するかもしれないのだ。それは、通常エンジニアたちは中国へ行き、設計を完成させる必要があるからだとレポートは伝えている。

同社は3月17日に2つの新製品を無事発売した。新デザインのMagic Keyboardを搭載した新型MacBook Airと、拡張現実(AR)用LiDARセンサー搭載の新型iPad Proだ。

だが、ブルームバーグが指摘するように、これらの製品の生産が開始されたのは、おそらく1月だ。アップルは、感染の拡大防止とスタッフ・従業員を守る取り組みの一環として、中国以外のすべてのストアを臨時休業にしている。営業再開がいつかはまだわからない。

3月初めには、ストアの従業員に対し、新型iPhoneの欠品に備えるように通知した。同時に、現在、アメリカ、イギリス、中国などのオンラインストアでは、同一モデルのiPhoneの購入は1人2台までに制限されている。

また、9月のiPhone発売イベントを除けば、年間最大のイベントとなる、Worldwide Developers Conferenceを中止し、投資家に対しても、第2四半期の目標は達成できない見込みであると通告した。

[原文:Apple's supply chain still struggling to return to normal even as China recovers from the pandemic, report says (AAPL)

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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