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いざという時に備えて! アメリカでは富裕層が自分専用の人工呼吸器を買おうとしている【新型コロナウイルス】

VOCSN

人工呼吸器など5つの装置の機能を一体化した呼吸ケアシステム「VOCSNベンチレータ」。

Chris Brooks/Ventec

  • アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一部の富裕層は病院が機能しなくなった場合に備えて、自分専用の人工呼吸器を買おうとしている。ニューヨーク・タイムズが報じた
  • 人工呼吸器は重症化した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の治療に重要な役割を果たしていて、その需要は世界的に高まっている。
  • アメリカのトランプ大統領は3月18日(現地時間)、人工呼吸器の増産を求めたと発表した。
  • だが、メーカーはすでに入っている注文に応えるので精いっぱいだとニューヨーク・タイムズは報じている。
  • 小型の人工呼吸器を製造するある企業は、富裕層から購入の希望はあるものの、個人の注文には応じないと話している。NBC Newsが報じた。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療にも使用される人工呼吸器を製造するあるメーカーには、富裕層から自分専用の人工呼吸器を買いたいとの問い合わせが相次いでいるという。ニューヨーク・タイムズが報じた

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、アメリカでは政府が必要な設備を整えようと急ぐ中、あらゆる種類の人工呼吸器の需要が高まっている

人工呼吸器は呼吸不全の患者を支援するもので、呼吸不全は重症化したCOVID-19の患者に見られる合併症の1つだ。

クリス・キプル(Chris Kiple)氏は、ワシントン州シアトルに拠点を置くメーカー「ベンテック( Ventec)」のCEOだ。同社は、世界的に高まる人工呼吸器への需要に応えようと急ぐ企業の1つだ。キプル氏は「全メーカーがすでに入っている注文に応えるので精いっぱいだと、100%の自信を持って言えます」とニューヨーク・タイムズに語っている。

トランプ大統領は3月18日、報道陣に対し、人工呼吸器の増産を求めていると述べた。Business Insiderが報じたように、アメリカでは人工呼吸器が足りなくなるだろうと見られている。

トランプ大統領

会見に臨むトランプ大統領。

REUTERS/Jonathan Ernst

専門家は治療法が見つからなければ、アメリカ人の70%が新型コロナウイルスに感染するだろうと予想している。パンデミック(世界的な大流行)は、アメリカの医療体制を限界に追いやる恐れがあるのだ

病院が機能しなくなった場合に備えて、ベンテックには自分専用の人工呼吸器の購入を希望する富裕層からの問い合わせが相次いでいると、ニューヨーク・タイムズは報じている。

ベンテックが手掛ける人工呼吸器など5つの装置の機能を一体化した呼吸ケアシステム「VOCSN」は、1人で操作できる持ち運び可能な装置で、医療チームを必要としない。

同社のマーケティングおよびコミュニケーション担当のバイスプレジデント、マーク・スフー(Mark Suhoo)氏は「集中治療室(ICU)で使われる一般的な人工呼吸器は、救急救命医、呼吸療法士、看護師の3人のオペレーターと付加装置を必要とします」とBusiness Insiderの取材にEメールで答えた。

「VOCSNはこうした5つの装置を一体化し、持ち運び可能な装置にしたもので、使いやすく、結果的に人工呼吸器を使う患者の管理に必要なスペースや医療スタッフを減らすものです」

だが、NBC Newsによると、キプル氏は現時点で、同社では個人の注文には応じないことを決めたと話している。

[原文:Rich Americans are trying to buy their own personal ventilators during the coronavirus pandemic, despite a national shortage

(翻訳、編集:山口佳美)

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