夢を実現しよう。
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多くの人が新年に1年の目標を立てるが、ほとんどの場合、続かない。
1カ月が経ったこのタイミングで、もう一度、2017年の目標や抱負を達成する秘訣を紹介しよう。
なお、ここの取り上げた1年の目標は、調査会社Maristのデータに、我々がいくつか付け加えたものだ。
目標を実現するために、ぜひ役立てて欲しい。
目標:人として成長する(Be a better person)
秘訣:毎日自分に問いかける
Maristの調査によると、2017年の目標としてもっとも多いのが「人として成長する」。16%の人が回答している。
もちろん「成長する」を具体的に定義し、そのための戦略を作るのは難しい。だが、毎日自分に問いかけることは誰にでもできるし、「こうなりたい」と思い描いている姿を追い求めることに役立つ。
毎日自分に問いかけることは、心理学者でエグゼクティブ向けのコーチのマーシャル・ゴールズミス氏も使っている方法だ。やり方は以下の通り。
- 表計算ソフトに自分に対する質問を書き込む。自分のこと、友人や家族、同僚との関係など。ちなみにゴールズミス氏は32個の質問を作った。「友人とポジティブな関係を作るために努力したか?」「今日は何分歩いた?」などだ。
- その横に7つの枠を作る。つまり1週間分だ。すべての質問をYes/No、もしくは数字で答えられるようにする。ゴールドスミス氏は、1〜10点で回答している。前日の結果と比べられるように。
- 1週間の終わりに、振り返りのレポートを作る。
ゴールは2つ。1つは、目標に向かって成長し続けること。そして、もう1つは、改善できることが常にあると認識することだ。
新年の抱負:ダイエットをする
秘訣:食事を記録する
同調査によると、10%の人がダイエットを目標に掲げている。
全員が必ず成功するとは限らないが、他の方法と併せて、食事を記録するのは効果的だ。
ある実験では、食事を記録した女性は、しなかった女性に比べて6ポンド(約3kg)以上痩せた。実験の参加者は全員、食事を記録することになっていたが、毎日きちんと記録していた人の方がより体重が減った。
つまり、誰かに食事をチェックしてもらうことは(たとえ「誰か」があなた自身でも)効果的だ。
新年の抱負:運動をする
秘訣:とりあえず始める。楽しいと信じる。
同様に10%の人がもっと運動したいと答えている。
もしあなたもそう思っているとしたら、一番のハードルはジムに行くことだ。原因はたぶん、運動をツラくて、キツいものと考えていること。
デューク大学のダン・アリエリー教授(行動経済学、心理学)は、運動は決して苦しいことではないと言う。運動を始めたらすぐに、呼吸の躍動やヘッドホンから流れる音楽、フロアに響く自分のステップなどで気持ちが高ぶるはずだ。
運動を「しなければならない」と考えていた理由 ―― 逞しくなりたい。かっこよくなりたい ―― などは、どこかに消え去ってしまう。
カレンダーに運動の予定を書き込み、よい経験になると信じよう。
新年の抱負:節約する
秘訣:お金を投資と考える
使わずに節約しよう。
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7%の人が出費を減らし、節約したいと答えている。
我々は、収入の半分以上の貯金している人たちに、その秘訣を聞いた。
人気の「Mr. Money Mustache」によると、秘訣は、お金を「使うもの」ではなく、「投資するもの」と考えることだ。例えば、昇給や誕生日にお祝いをもらったときは、洋服や旅行に使うのではなく、投資になることをすぐに考えよう。
新年の抱負:外国語を学ぶ
秘訣:時間をあけた反復学習を行う
時間をあけた反復学習は外国語を習得する近道だ。『Fluent Forever』の著者、オペラ歌手で数カ国を話せるガブリエル・ワイナー氏は、外国語を習得する方法としてその方法を勧めている。
例えば「trabajo」がスペイン語で「仕事」の意味だと、勉強してから2カ月経っても覚えていたら、時間をあけた学習法(SRS:the spaced-repetition system)では、4〜6カ月後に出題して、覚えているかどうかチェックする。しかしもし、2週間ぐらいで「computadora」の意味(コンピューター)がわからなかったら、SRSはしっかり覚えるまで、何度も出題してチェックする。
SRSは自分で作ることもできるし、オンラインで使うこともできる。
新年の抱負:禁煙する(または悪い習慣をやめる)
秘訣:常に意識する
TEDMed Talkで、マサチューセッツ医科大学の精神科医ジャドソン・ブリゥーワー氏は、悪い習慣をやめるポイントはマインドフルネス ―― 特に、その習慣で自分がどう感じているかに集中することだと述べた。
彼は、禁煙希望者を対象に研究を行った。
実験では禁煙を強制せず、喫煙を許可した。しかし、実験の参加者たちは、喫煙するたびに自分がどう感じるかを意識するように言われた。また彼らはタバコの臭いを嗅ぎ、なんの臭いに似ているか考えるように言われた。そしてその後、彼らは実際にタバコを吸い、どんな味がするのかを確かめた。
実験の結果、マインドフルネスは、通常の禁煙方法よりも2倍の効果があった。マインドフルネスが、自分の欲望や行動により強く意識を向けさせるからだろう。
新年の抱負:ネットでいい人と出会う
コツ:プロフィールに質問を加えてみる
恋に落ちる人と出会う?
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ネットでの出会いは、もはや恥ずべきことではなくなった。とはいえ、簡単になったわけではない。
マッチングアプリ「Tinder」に所属する社会学者ジェス・カービーノ氏によると、せっかく条件に合う人が見つかっても、どう話しかけていいのかわからない人が多い。マッチングしやすくなるように、自己紹介に質問を加えよう。
例えば「趣味は旅行」と書いたなら、これまでに行った場所を書き、さらに「あなたはどこに行きたいですか?」と加える。
もし、趣味が芸術鑑賞なら、自分の好きなアーテイスト名を書き、そして「あなたの好きなアーティストは?」と書いてみよう。
新年の抱負:転職する
コツ:「Good Time Journal(良かったこと日記)」をつける
会社を辞める前に、スタンフォード大学のビル・バーネット教授とデイヴ・エヴァンス教授のアドバイスをぜひ聞いて欲しい。
2人は「Good Time Journal」、つまり、あなたにとって今の仕事の中で、1番楽しいことと、そうでないことを書くことを勧める。
まずは行動を記録する。やったことを書き出し、それぞれに自分がどのように関わり、エネルギーが湧いたかを書く。次に気づきを書く。行動を振り返り、いつものことなのか、予想外のことだったのかチェックする。
2人は3週間続けることを勧めた。そうすれば、この先、どのような仕事を探すべきかわかる。あるいは今の仕事を続けるべきか、そして苦手な仕事から外してもらうようマネージャーに話をすることもできる。
新年の抱負:家族と過ごす時間を増やす
コツ:週末に仕事を片づける
一般的に思われていることとは逆に、晴れた土曜日の午後にノートPCと向き合っても、必ずしもワーカホリック(仕事中毒)になるわけではない。むしろより生産的になれる ―― そして家族との時間を増やすことができる。
タイムマネジメントのエキスパート、ローラ・バンダーカン氏はそう主張する。土曜日の朝と日曜日の夜に数時間仕事をすれば、毎日、1時間程度早く帰ることができると言う。つまり、子どもを学校に迎えに行ったり、夕食の準備をしたり、ジムに通える。
ベンダーカム氏によれば、週末は難しい問題にじっくり取り組んだり、来週の予定を立てる。そうすれば週を通して時間を節約できる。
[原文:Research-backed tricks to stick to the 9 New Year's resolutions everyone has]
(翻訳:堀口ゆりえ)