iPadOS 13.4にアップデートした第7世代iPadと、アップル純正マウス「Magic Mouse 2」。
撮影:伊藤有
iPadOS 13.4が3月25日未明、配信開始された。注目点としては、既報のとおり最新のタッチパッド(トラックパッド)/マウスの操作感と、日本語入力を自動変換してくれる「ライブ変換」で賢く・早くなったこと。
さっそく手持ちのiPad第7世代に適用してみると、いろいろ気になる部分も見えてきた。
人によって好みの分かれる機能のデフォルト設定を、自分好みに変えて使いやすくする4つの設定を確認していこう。
なお、タッチパッドに関する設定の一部は、タッチパッド/マウスが接続されていないと設定画面には出てこないようになっているようだ。
ここで紹介する手順で、設定項目が見えないときは、Bluetoothで接続されているかどうか、改めて確認が必要だ。
iPadOS13.4にアップデート中の画面。筆者の環境の場合、トータル30分かからずにアップデートは完了した。
撮影:伊藤有
「ボタンに吸着するカーソル」を普通の動作に変える
「ポインタコントロール」の設定画面はタッチパッドやマウスを接続している場合のみ、出現する設定項目になっている。
iPadOSのカーソルは、アプリの操作ボタンなど「押す場所」によって形状が変わる、独特の機能を搭載している(対応アプリの場合)。
ボタン類の近くにカーソルをもっていくと「吸着」するような挙動は、人によって好みが分かれるところだ。
この設定のオン/オフは、設定画面の「アクセシビリティ」の項目から設定できる。
マウスやタッチパッドのスクロールの方向を「逆方向」に変える
ノートPCなどでも好みが大きく分かれるのが、マウスやタッチパッド操作での「画面スクロールが動く方向」だ。
標準では、Macなどと同じ「ナチュラル」(下にスワイプすると、画面が上にスクロールする)設定になっている。これをオフにすると、なぞった方向に(下にスワイプしたら、画面も下に)スクロールするようになる。
「Touch ID付きのiPad」で画面を触らずにホーム画面に戻りたい
撮影:伊藤有
一般的なマウスを接続して使っていると、Touch ID(いわゆる、丸いホームボタン)を搭載している「第7世代iPad」などでは、ホーム画面に戻る際にいちいち物理的なTouch IDボタンを押すことになりがちだ(ホームボタンがなくなったiPad Proでは、バー状のソフトウェアボタンに変わったので問題ない)。
Touch IDボタンを押さずに、ホーム画面に戻るには、アプリ起動中に、画面下側にカーソルをずーっと押し付けるとホーム画面に戻る、という操作になっている。
画面下部にカーソルがきたら、そのままさらに下へマウスカーソルを動かすと、ホーム画面に戻る。
撮影:伊藤有
マウス操作でミニアプリ「スライドオーバー」を表示させたい
画面右端にマウスカーソルを持っていき、さらにぐーっと画面外にカーソルを動かすイメージで操作すると、スライドオーバーが出現する。なかなか面倒なので、画面に触って操作した方が間違いない、という人もいるだろう。
撮影:伊藤有
アップルは、iPadOSは、基本的にタッチパッド/マウスでほぼ全ての機能にアクセスできるとしているが、触ったところではマウスではいくらか使いづらいと感じる部分もある(おそらく、純正のMagic Trackpadで最高の体験になるようになっている)。
スライドオーバーの機能もその1つで、マウス操作で呼び出すには少々コツが必要だ。
過去にスライドオーバーで呼び出したことのあるアプリを、マウス操作で呼び出す方法は次のとおり。
- 全画面アプリを起動した状態で、画面右端にカーソルを持っていく
- 画面右端から、隠れているスライドオーバー対応アプリが少し顔を出すので、そのままカーソルをぐぐっと右に素早くスライド
- スライドオーバーが右端から出現
また、逆にマウス操作だけで「スライドオーバーを閉じる」場合も似た操作だ。
- スライドオーバー対応アプリが表示された状態で、画面右端にマウスを素早く押し付ける
- 画面右端にカーソルが当たった状態で、さらに右にマウスを動かすと閉じる
以上が、マウス操作でのスライドオーバーの出し方。
いくつかの機能は、Touch ID搭載iPadでの挙動にはてなマークが付くようなものや(ホーム画面にマウスだけで戻る操作がわかりづらい、など)、Magic TrackPad 2ではなくマウスを使う場合にやや支障を感じる機能実装(スライドオーバーの挙動など)もある。
この辺りは、今後のフィードバックで変わっていきそうにも思えるが、まずは対処法を覚えておいて損はないだろう。
(文・伊藤有)