1万円台のテレワーク向け会議用マイク「Anker PowerConf」を使ってみた

Anker PowerConfの利用シーン

テレワークで避けては通れないビデオ会議。アイテム1つ増やすだけで格段に快適さは増す。

撮影:小林優多郎

新型コロナウイルスの感染が広がることで、より一層必要性が高まっているテレワーク。ただ、一言で「働く」と言っても、テレワーク実行時には、一人だけではなく会議などコミュニケーションが必要な場面が出てくる。

そんなコミュニケーション、とくにオンライン会議に必要なのがマイクだ。多くのPCやスマートフォンは標準で搭載しているが、機種によっては性能的に十分でないものもある。

具体的にどのような問題が解消できるのか。モバイルバッテリーや充電機などのスマートフォン周辺機器メーカーのアンカーが2月28日に発売したBluetoothスピーカー「Anker PowerConf」(税込1万2980円)を実際に使ってみた。

ビデオ会議初心者にありがちな“音”の不満

会議の風景

Zoomなど遠隔会議ツールと、会議室を組み合わせたミーティング風景(写真はイメージです)。

撮影:小林優多郎

PowerConf導入前、テレワーク中のビデオ会議で最も不満に感じていたのは音だ。とくに、自宅で参加している際、複数人がいるオフィスの会議室側から送られてくる音が気になった。

具体的に挙げると、「話している人の声が2重に聞こえる」「まったく何を言っているのか聞こえない人がいる」といった具合だ。別日に会議室側で参加してみても、同様に発言者の声が2重に聞こえると言うことはあった。場合によってはハウリングを起こすなど、とても快適な会議環境とは言えなかった。

これらの原因は、会議室という同じ空間内でそれぞれの人が別のPC、スピーカー、マイクで話をしているからだ。例えば、発言者のPCだけではなく隣の人のPCも発言者の声を拾ってしまっている。もしくは、その声がスピーカーが出てしまっていれば、また別のPCのマイクがその音を拾うといった具合だ。

「PCに接続さえすれば快適」に驚き

Anker PowerConfのLED表示

Anker PowerConfの上部ボタンの周りはLEDがあり、マイクをオンにしているときは、その時メインに拾っている声の方向を示している。

撮影:小林優多郎

これを解消するには、会議室には単一のマイク、スピーカーを設置するのが好ましい。そこでPowerConfが役に立つ。

PowerConfには、360度の音を拾う6つのマイクおよび3Wのスピーカーが搭載されている。さらに、声量やマイクまで距離によって発生する音量の違いを最適化するオートゲインコントロール、エコー(反響)や残響キャンセリング、ノイズリダクション機能を搭載している。

このような特徴を持ちながら、操作性もシンプル。利用時にはただBluetoothや付属のUSBケーブルでPCなどに接続するだけでいい簡単さも魅力の1つだ。

MacBook AirでAnker PowerConfに接続

セットアップはかんたん。Anker PowerConfの電源をつけて、PCなどをBluetooth 5.0またはUSBで接続するだけ。

撮影:小林優多郎

実際、MacBook AirにBluetoothで接続し、Zoomで会議を何度か試してみた。

参加者からは、集音面で特に不満の声はあがらなかった。スピーカーから発せられる参加者の声はボリューム設定次第で大きすぎて割れてしまうことはあったが、話している内容はきちんと聞き取れた。

Anker PowerConfのインターフェイス部

Anker PowerConfのインターフェイス部。左からUSB Type-A端子、イヤホンジャック、USB Type-C端子。

撮影:小林優多郎

また、内蔵バッテリーの容量は6700mAh。公称値では約4時間の充電で、最大24時間の通話が可能。1日ぶっつづけの会議などはほとんどないだろうが、きちんと電源を落としておけば、「次の会議時に充電がなかった」という心配が少なくなるのはうれしいポイントだ。

在宅勤務時の“通話着信見逃し”にも使える

Anker PowerConfの付属品

USB Type-A Type-Cケーブルのほか、ケースも付属している。持ち運びや保管が考えられている設計だ。

撮影:小林優多郎

テレビ会議システムをオフィス単位で導入している企業ならば、すでにスピーカーやマイクの環境が整っているだろうが、(編集部もそうだったが)決してすべてのオフィスがそうではない。

アマゾンなどで同様の法人向けマイクなどを見てみると、価格レンジはもう少し高めで、4〜5万円台のものもある。もちろん、音質などの違いなど性能は同じではないかもしれないが、必要十分な性能をもち、税込1万2980円の価格というのは非常に魅力的だ。

また、レビューのため自宅でも使ってみると、会議以外の利用でも案外役に立つことに気づいた。Bluetooth接続のためスマートフォンも当然対応しているため、在宅ワーク中に接続しっぱなしにしておけば、通話の音を聞き逃すことはなく、本体上部の発話ボタンを押せばすぐに通話を開始できるのはストレスフリーだった。

テレワークが推奨・原則的に運用される状況はなるべく早く平常状態に戻って欲しいと感じているが、現実としては先行きは不透明さを増している。毎日の仕事の快適さを少しずつ高める投資というのも、長期戦を乗り切るための大事な要素ではないだろうか。

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(文、撮影・小林優多郎)

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