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5月末までに「世界のほとんどの航空会社は倒産する」…各国政府の介入がなければ

航空会社がばたばたと倒産?

イギリス、マンチェスター空港から離陸するFlybe(フライビー)の飛行機。

Reuters

  • 航空コンサルタント会社のCAPAは、コロナウイルスのパンデミックで、世界の航空会社の「ほとんど」が5月末までに倒産する可能性があると警告した。
  • アメリカのトランプ大統領は、航空業界に対して580億ドルを支援すると決めたが、それだけでは十分ではないかもしれない。世界中の航空会社は、特に金融市場が停滞しているため、すでに危機に陥っている可能性がある。
  • COVID-19の発生により、いくつかの航空会社はすでに経営破綻している。

旅行業界は、COVID-19によって最初に大きな打撃を受けた産業だった。

1月下旬にこのウイルスのニュースが広まったとほぼ同時に、世界中からアジアへの旅行需要が急減した。封じ込め政策が世界中で採用される前から、コロナウイルスへの不安から人々はアジアへの旅行を避けるようになり、航空会社は中国やその他のアジア地域への便を大幅に減らしていった。

しかし、数週間のうちに、需要が減少したのはアジア便だけではないことが明らかになった。

ウイルスがヨーロッパ、続いて南北アメリカ、アフリカへと広がったため、世界中で需要が減少したのだ。人々は自宅から離れた場所への移動に二の足を踏んでいたし、ウイルスを持っている人もいるかもしれない他人との距離が近いことを考えて飛行機による旅行を避けようとしていた。

そして、新型コロナウイルスの感染拡大がどうなるかわからないため、今後の旅行のチケットの購入を控えている人々もいる。

イギリスの地方航空会社Flybe(フライビー)が現金を使い果たし、3月初めに破産を申請したとき、航空会社大虐殺の規模が見えてきた。

Flybeは財政難が続き、すでに危機に瀕していたが、コロナウイルスの蔓延とそれに伴う予約の減少は、同社の命取りになった。

世界各国が国境を閉鎖したため、航空会社が多くの路線を休止して飛行機を飛ばさず、残りのわずかな便でも空席が多く見られるなど、航空旅行は大幅に減少している。

アメリカの多くの航空会社は、救済法案があるため今のところは安全だが、いくつかの航空会社はすでに破綻しており、危機が長引くにつれ、さらに多くの航空会社が倒産の危機に直面するだろう。

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、航空会社への580億ドルの支援(労働者への給与補助290億ドル、航空会社への融資290億ドル)を含む景気刺激法案に署名したが、いくつかの航空会社はすでに破綻している。また、国際航空運送協会(IATA)のアレクサンドル・ドゥ・ジュニアック(Alexandre de Juniac)会長は、世界中の航空会社に整理統合や事業停止を余儀なくされる可能性があると警告した。

同様に、航空コンサルタント会社のCAPAは今月初め、各国政府と業界団体が協調して介入しない限り、5月末までに「世界のほとんどの航空会社は倒産するだろう」と述べた

これまでに倒産した航空会社は以下の通り


Flybe(フライビー、イギリス):2020年3月

フライビー

イギリス、リバプール・ジョン・レノン空港で点検を受けるFlybe機。

Reuters

イギリスの地域航空会社Flybeは、2020年3月5日に破産を申請した。2019年夏、すでに倒産寸前だったFlybeに、ヴァージン・アトランティック航空が主導するコンソーシアムが大規模な投資を行って買収した。しかし、コロナウイルスの危機は同社を窮地に追いやった。Flybeはイギリス国内線の約40%を運行している。

トランス・ステイツ航空(アメリカ):2020年3月

トランス・ステイツ航空

コロラド州のデンバー国際空港で、トランス・ステート航空の旅客機が滑走路に入る。ミズーリ州ブリッジトンに本社を置くトランス・ステート航空は、ユナイテッド航空の地域路線であるユナイテッド・エクスプレスを毎日運航している。2019年6月20日。

Robert Alexander/Getty Images

トランス・ステイツ航空は、ミズーリ州を拠点とする地域航空会社で、ユナイテッド航空の地域路線であるユナイテッド・エクスプレス・ブランドで運航している。

同社は2020年末まで、ユナイテッド航空の地域航空会社であるエクスプレスジェット航空と業務統合する計画だった。

しかし、予期せぬコロナウイルスの影響のため、4月1日にすべての運航を停止すると、トランス・ステイツ航空のCEOは従業員へ通達した。

同社は、エンブラエルのERJ-145を運用していた。

コンパス航空(アメリカ):2020年3月

コンパス航空(米国):2020年3月

ロサンゼルス国際空港から離陸するコンパス航空が運営するアメリカンイーグル機。

Fabrizio Gandolfo/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

トランス・ステイツ・ホールディングスが所有するコンパス航空も4月に運行を停止する。

コンパス航空は、アメリカンイーグル・ブランドでアメリカン航空のフライトを運航する地域航空会社だ。5月までに国内線の生産能力を最大80%削減するアメリカでは、提携航空会社の必要性がなくなった。

[原文:Many of the world's airlines could be bankrupt by May because of the COVID-19 crisis, according to an aviation consultancy. These airlines have already collapsed because of the pandemic.

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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