LINEのスマホ少額ローンの利息“実質無料”発表…その是非は?

LINE Pocket Money

LINE上で少額ローンが組める「LINE Pocket Money」が、新型コロナウイルス感染拡大に対する対応策を発表した。

撮影:小林優多郎

LINEの展開する個人向けローンサービス「LINE Pocket Money」は4月2日、新型コロナウイルスに関する緊急的取り組みとして、対象期間内の利息の実質無料化を発表した。

対象となるのは、4月2日から5月31日までに「返済」した人だ。4月2日以前に契約した(お金を借りた)人であっても、該当期間内に返済をすれば実質利息の無料化の対象となる(注意点あり、後述)。

実際のお金の動きとしては、利息をつけて返済する必要があるが、後日LINE Pay残高として支払い利息全額が付与される。

LINE Pay残高の扱い:
LINE Pocket Moneyではすべての金銭のやりとりがLINE Pay残高上で行われる。同サービスを利用するにはLINE Payと銀行口座の紐付けを必須としており、借りた分も付与を受ける分も銀行口座やセブン銀行ATMでの出金が可能(出金手数料は発生する)。つまり、手数料は発生するものの、返ってくる利息相当のLINE Pay残高も、現金として使えるようになっている。

“長期戦”が予想される現状に5月31日の期限は妥当か?

LINEは今回の取り組みの意図として、「新型コロナウイルス感染症等の影響により収入減等で一時的に資金需要がある方に向けたサポート」であると表明している。

政府も生活福祉資金貸付制度を拡大するなど、新型コロナウイルスの影響で休業や失業し、生活資金に悩んでいる世帯への救済措置を増やしつつある。

ただ、LINE Pocket Moneyの今回の取り組みには注意点がある。

例えば、前述の政府取り組みの1つで、厚生労働省が案内している「緊急小口資金(特例貸付)」の場合は、保証人不要・無利子で最大20万円を貸付、償還期限を2年以内としている。それだけ、今回の新型コロナウイルスの影響が長期的なものだという認識だろう。

一方で、LINE Pocket Moneyは既存の契約ユーザーも対象とはいえ、今これから借りた場合でも、5月31日までに返済完了しなければ、実質年率3.0~18.0%の金利がかかってくる。

「新型コロナウイルスでいま生活資金が必要」という切迫したニーズを抱える人にとって、5月31日という返済期限はあまりにも短いのではないか。

これに対し、LINEの広報担当者は「社会状況も鑑みて、6月以降(の延長)は検討します」と状況に応じた影響の可能性も言及しているが、延長の確約があるわけではない。

LINE Pocket Moneyは既存の金融サービスと比べて、個人の信用スコアなどをベースにした審査から貸付までの期間が短い点が特徴的だが、あくまで「お金を借りる」という行為であることは変わりない。

緊急を要する資金が必要なケースでは、前出の「緊急小口資金(特例貸付)」など、利息の発生しない方法をまず第一に検討した上で、慎重な判断が必要だ。

(文、撮影・小林優多郎)

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